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お金の力

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#シニョレッジ

お金って何ですか 貨幣の力2

お金って何ですか 貨幣の力2

自民党、新型コロナで歳費返納を検討
自民党は13日の役員会で、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、国会議員の給与にあたる歳費の一部返納について、前向きに検討することを決めた。今後、各党に協力を呼びかけ、返納額などを協議する。二階俊博幹事長は同日の記者会見で「新型コロナに対する国民の奮起、戦うということに対して、しっかり支援していくということだ」と述べた。

こういうニュースを読むと本当にがっかり

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貨幣の力

貨幣の力

無から有を生む政府にはお金をつくることで「無から有を生む力」がある。シニョレッジという。そんなうまい話があるわけはない、という人もいるだろう。

ならば、世界各国がお金を発行するシステムを作るのはなぜだろう。みんな基軸通貨のドルで生活してもよいはずだ。しかし、どの国も中央銀行を持ち、独自の通貨を発行している。ユーロ圏の国もかっては皆んな独自通貨を持っていた。そし。て豊かな地域になった。

自分の国

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マイナス30%の衝撃  新型コロナウイルスが日本経済に与えるインパクト

マイナス30%の衝撃 新型コロナウイルスが日本経済に与えるインパクト

OECDの分析とフィナンシャルタイムズの報道4月7日のフィナンシャルタイムズのマーティン・ウルフが、OECDのデータをもとに分析している記事は恐ろしかった。新型コロナウイルスで、経済的ダメージを一番受けるのは日本であり、年率マイナス30%まで下落するという予測を掲げている。ゴールドマン・サックスもマイナス25%と言っているので海外はどれも近い数字で、日本に警告を与えている。

Already go

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バーナンキはバブル崩壊から何を学んだのだろう

バーナンキはバブル崩壊から何を学んだのだろう

◆バブルって日本人なら「バブル」という言葉を一度は聞いたことがあるだろう。株価が4万円近くまで跳ね上がっていたとか、日本の地価がどんどん上がっていったとか、人手不足で新卒は就職口が山のようにあって、取り合いになったとか。

千昌夫が「歌う不動産王」と呼ばれ総資産3000億を保有していた時代である

今では想像すらできないようなことである。それがある時から一転した。バブル崩壊である。株価は大暴落し、

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スペンディング・ファースト、米国でMMTが行われようとしている

スペンディング・ファースト、米国でMMTが行われようとしている

◆MMT(現代金融論)の専門家ケルトン教授のツィート米国で新しい経済学の現代金融論-Modern Monetary Theory 略称MMTを昨年日本に紹介するプロジェクトにかかわった。ケルトン教授を日本に招聘して立命館大学と共に研究会を開催したのだ。

一年もたたないうちに、MMTの主要ポイント「スペンディング・ファースト」(まず、支払いが先)が、実行される状況となった。感染症だけでなく経済学的

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岩井克人批判1 不均衡動学の限界

岩井克人批判1 不均衡動学の限界

岩井克人「貨幣論」貨幣に興味を持つ日本人なら、一度は手に取る本が、岩井「貨幣論」である。専門書である「不均衡動学の理論」とは異なり、格調高い文章で出来上がっている貨幣論は一般人でも読めるように作り上げている。数式も出てこない。

岩井は「無限の未来からの贈与としての貨幣」と貨幣を定義する。歴史の終わり、例えばハルマゲドンの瞬間に貨幣をもらっても使えない。最後まで持っていた人が損をする。だから最後に

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バーナンキ再び

昨日も日米の株価が大幅に下落した。トランプ大統領が金曜日に5兆円の財政支出を表明したにもかかわらずである。

先週は識者といわれる方々とメールで経済についてやりとりをしていた。そこでは、米国株の下落はコロナウイルスはきっきけではあるが、原因そのものではない、という自分の判断を伝えた。

このやりとりの後、トランプさんの一言で爆上げとなった。メールの直後だったので、慌ててサマーズ氏の発言を拾って、自

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米国のコロナウイルス対策が日本に与える影響について

前回、スペンディング・ファースト、米国でMMTが行われようとしているという記事を書いた

これについてMMTの第一人者ケルトン教授がニューヨークタイムズに寄稿している。これこそMMTのいうスペンディング・ファースト、増税の必要がない財政出動だ。重要なことは、この米国政府の対応で、日本経済は大きな影響を受ける。このことについて解説したいと思う

◆議会で承認されたら財政の裏付けは必要ない

ケルトン

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