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拝啓、あの日の君へ

君と初めて話した時、「ああ、この人は孤独な人だ」と思った。
そんな私もずっと孤独に苦しんでいた気がする。
ほぼ初対面で、話したこともない、きっともう今後会うこともない私に、君は、ぽつりぽつりと自分の孤独を話してくれたね。
誰かに自分の本当に孤独で暗い部分を見せることはそう簡単な事じゃないと思う。
ほとんど初めて話すような人から死にたくなる夜があるなんてパワーワード言われたこと今まで一度もなかったよ。
どう思われるかなんてわからないのに、この人すごいと思った。
どうしてあの時話してくれたのかは今考えてもわからないけど、私は打ち明けてくれたことがすごく嬉しかったんだよ。

人間はね、きっと誰しも孤独なんだと思うの。
君も私も。
君の痛みは君にしかわからないし、
私の痛みも私にしかわからない。
でも私は君に出逢って、君のその孤独を、痛みを、全部なんて100%無理で、半分だってきっとわかってあげられない、
だけど1㎜でもいいから分けて欲しいと、わかりたいと思ったの。
君をその孤独から救いたいと思ったの。
大それたことを言うなら、君の光になりたかったんだ。
こんな風に終わりを迎えて、悲しくて苦しくて辛くて、私は君にとって何だったんだろうって思うけど、
だけど1番腹がたつのは過去の自分で、
どうしてもっと大切に出来なかった?
どうしてもっとちゃんと君を愛せなかった?
どうしてもっと君の孤独に寄り添えなかった?
君の光になれなかった、そんな自分を振り返った時、辛くて、苦しくて、悔しくて、不甲斐なくて、たまらなく消えしまいたくなるの。
だって、君を孤独から救いたいと願った私が、
逆に君に居場所をもらったから。
私は初めて君といることで私という人間を少しだけ好きになれたから。
私は君に何もしてあげられなかったな。
君がくれたたくさんのものに何か返すことは出来ていたのかな。
本当は死ぬほど悔しいけど、きっと今、君の隣で笑う人は私には出来なかったことが出来る人だったんだよね。
あの日の君に、そして今の君にごめんね。
たくさんの幸せをありがとう。

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