霧島美桜

しがない物書きです。 双極性障害を患っており障害者手帳を保持していますが、理系院卒でバ…

霧島美桜

しがない物書きです。 双極性障害を患っており障害者手帳を保持していますが、理系院卒でバリバリ働いている中途半端さが売りです。以後よしなに。

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  • 自分的おすすめ記事

    私が執筆したnoteで「これはいいな!」と思ったものを入れております。とりあえず何を読んだら分からない人へ。

  • 一人旅行記

    人に気を遣うので一人旅が大好物です。愛を込めて紹介していきます。写真も自前です🙋

  • 就活で追い詰められて過呼吸になった話

    私は過去二回就活をしました。虚栄心や様々な要素に自分の本心は埋もれ、気付くまで時間がかかりました。最後に出した答えとは。

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躁鬱病である私と結婚した夫は理解のある彼くんなのか問題。

今年の7月、大学院生から付き合っている人と結婚しました。 25歳なので周りの人もちらほら結婚しており、決して珍しくはありませんがそれでも出会って2年で結婚しているのでだいぶ早いと思います。 周りからはとても祝福されましたが、同時に驚かれました。 「とてもじゃないけれど結婚するとは思えなかった」と。 それもそうです。夫と出会う前、私は沢山の人と付き合っては別れを繰り返していました。半年持てばいいほうで、多くは3か月ほどしか続きませんでした。 勿論私にも問題があったのです

    • 二度目のモラトリアムは星屑のように消えた。【前職決別編-下-】

      名前というものは厄介だ。一度知られると、それを消すことは難しい。名前を変えても個人を知られてしまえば、それは尚更だ。その名前から想像できる中身が悪い印象であればあるほど、人間はどんどん自由を封じられる。 自分が壊れかけているものの、そのまま3ヶ月ほど経って、部署MTGが行われた。全て終わった後、他のメンバーがまだ聞いている場で「こないだのミスが騒ぎになったから、上野さんにも共有しておくことになったから」と言われた。 上野さんとは、まあ言うなれば部長のさらに上の、専務みたい

      • 二度目のモラトリアムは星屑のように消えた。【前職決別編-上-】

        弱さというものは厄介だ。自分で持つことを選んだわけでもないのに、攻め込むための標的だ、と言わんばかりに他人は扱う。生きているとそういうのは尽きないから、特に弱さがなにも悪さをしない時は視界からドロップアウトさせるのが楽だ。だが周囲はそうと認識してくれない。一度欠点だと思われたら最後、気付いたら己の核にまで他者の攻撃が行きついていた、なんて恐ろしい結末を迎えることも珍しくない。 では弱さとは永遠に自分の欠陥になのか?というとそうではない。他者によって、あるいは己の捉え方によって

        • 二度目のモラトリアムは星屑のように消えた。【ディープインパクト編】

          中途半端な自分は永遠に何者にもなれない。何者かを名乗ろうとすると、対になる片方の属性が「置いていくな」と足を引っ張る。だがそんな半端者でも受け入れてくれる人が居るという事実は心強い。私が何者かにならなくても、なれなくても、私自身の普遍的な気質を評価して肯定してくれる人がいるというのは、賞レースで優勝するよりも難易度が高い幸運だ。 佐々木さんや佐藤さんのおかげで緊張や恐怖が溶けかけてきた自分には、ようやく他者の自己紹介を聞く余裕が生まれた。これまでは自分のことでいっぱいいっぱ

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        記事

          二度目のモラトリアムは星屑のように消えた。【職業訓練校初日編】

          パワハラで仕事を辞めて死にそうになっても、人間とはしぶとくて狡猾な生き物だ。嫌になるくらい醜くて、それでも美しいのが生きるということだ。 命が芽吹く春は死に向かっていたのに、生き物にとどめを刺すような夏に私は外との関わりを再開した。奇怪なv字回復を遂げた私は、朝の爽やかな青空の下、酔い潰れたホストが転がる繁華街を闊歩していた。目指すは繁華街を抜けた先にある職業訓練校。 因みに、繁華街を通らなくても職業訓練校の実施施設には付けるのだが、単純に「朝の繁華街治安悪いんだろうな〜

          二度目のモラトリアムは星屑のように消えた。【職業訓練校初日編】

          二度目のモラトリアムは星屑のように消えた。【起死回生編】

          「モラトリアム」という言葉を聞いて、大学生の頃を思い出す人は多いのではないだろうか。 時間が有限だということを忘れ、好きなだけ友人とバカ騒ぎした放課後。ストロング缶片手に駅までのリミットを楽しみながら過ごした帰り道。そして「また会おうな」が物理的にできる、からりとした別れ。社会という巨大な有象無象に飲み込まれる少し前の、たった4年間の人生の夏休み。大学生という身分や時間の流れは、本当に不思議なものだと思う。 社会に出て本格的に大人扱いを体験し、理不尽に揉まれて「あの頃は楽

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          誰のためでもなく、自分のために髪を伸ばしている。

          長年ショートカットだった自分が、約10年ぶりくらいに髪を伸ばしている。 とても些細なことだが、わりと自分の中では大きな出来事なのでわざわざ書き記させていただく。 ◇ ◇ ◇ 自分の意思でショートカットにしたのは大学1年生の冬だった。小学校でスポーツをするために長い髪を親に切り落とされてからは、スポーツ生活を離れるまでずっと男性と見間違えられるかのように短い髪だった。「お前、◯◯(クラスの男子)かと思ったわ」と言われることは、割と日常茶飯事。 反抗するが如く高校生大学

          誰のためでもなく、自分のために髪を伸ばしている。

          仄暗い幸せを今日も温めている。

          冷たい風が耳を引き裂くように吹く。伸ばしかけの髪がひどく鬱陶しい。安売りしていたコンビニラーメンを片手に、今日も家路へ着いている。 本当は隣駅の町中華が良かったのだけれど、病み上がりだし。ぶり返しては色々と面倒なので、今日は大人しく帰宅することにする。まあ寒すぎてわざわざ近くまで行って引き返してきたくらいだし、当たり前の判断だろう。 こほこほと喉が鳴る。寒さで脚が凍える。 あーめんどくさい。なにもかもがめんどくさい。 昨日まで高熱を帯びていた身体はやはりどこか気怠くて。

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          3.11 無理やり被災地に連れて行かれた

          3.11に被災した身からして、ここ数日の空気感は本当に気が参ってしまうものです。 まず、今回被災された方には心から早く安穏な日々が戻って欲しいと願うばかりです。その一方で被害が比較的軽かった方も、しんどい思いをしてまで情報を入れる必要はないと思います。それでPTSDになる人もいます。私がそのうちの1人です。ここ最近落ち着かず、明日も仕事だと言うのに睡眠薬が効かずに眠れないので吐き出させてください。 私は3.11の被災者です。当時中学生で東北に住んでいましたが、山がちな場所

          3.11 無理やり被災地に連れて行かれた

          その刃を向けるべきは誰だったのか?

          拝啓、大人の皆さまへ 昨今「ファッションメンヘラ」や「イカ焼き」など心の傷を揶揄する言葉に心底吐き気を覚えている身でございます。そんな火力の強い始まりですが、どうぞ最後までお聞きくださいませ。 若者と言って差し支えないですが「大人」に区分される私のゆるぎない信念として、「子供は守るべき存在」というものがあります。 何を当たり前のことを、と思われるかもしれませんが、これは実体験に基づくものです。 私はかつて親に虐待されておりました。 他に兄姉も居ましたが、それらの人間も私

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          愛は誰のために呟く

          愛情を表現する言葉を言い渋る人間を、私はあまり信用していない。その一方で、相手が拒んでいるのに愛を呟く人間に対しては「気持ち悪いな」と思っている。 互いに思いが通じ合うのは奇跡みたいなものだ。 だから「好き」や「愛している」を伝え合う関係はとても美しいと思う。 伝えられる相手がいて、それを言える精神状態にあって、伝えられる関係があって、返してくれる言葉がある。 私の親は愛していると言いながら虐待をしてくるような人だったためか、一時期愛の言葉が怖いと感じることもあった。いび

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          いびつで、狂気で、それでも止められないのはなぜ

          手足が痺れて呼吸がうまくできない。 お腹が痛くて、何も食べていないはずなのに吐き気が止まらない。 「どうしてこうなった?」 布団の中でうずくまりながら、その言葉を反芻していた。 ◇ ◇ ◇ 8月。私は職業訓練校に通い始めていた。 パワハラでやられた身体と心がある程度回復してきたため、また世の中と触れ合うリハビリの一環で通所を決めた。 中にいる人たちはとても良い人達で、年齢も職歴も、そして歩んできた人生も千差万別だった。新しいことを学ぶことも、朝決まった時間に起きて電

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          デブが痩せて美人になれたら摂食障害に片足突っ込んで死にたくなった話

          蝉の声を聞くと、ダイエットに成功して男性に復讐の真似事をしていた20歳の夏を思い出す。 7年前、私は167cm 63kgだった。ぽっちゃりだった私が直面してきた扱いは、思い出すだけでもそれはそれは悲惨なものだった。 卒業アルバムの撮影で、女子皆が「かわいい」と言われる中私だけ誰もなにも言わなかったり。下宿先の大学生に「ブス」と言われ続けたり。なにか褒められるときは身体能力や頭脳のことだったり。先生から好かれるのはノリが良かったり容姿が良い子だけだったり。 また高校の模擬

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          滅びて欲しいと思っていた地元がいざ衰退していく様をみると辛い

          この間、つい好奇心で地元のgoogle mapを調べた。結論から言うと、びっくりするほど衰退していた。高校の時に映画を見たりプリクラを取ったりした商業施設は潰れ、通っていた小学校は閉校となり、車で行けた大きなスーパーも軒並みなくなっていた。 ◇ ◇ ◇ 私は東北出身だが、大学と共に上京し現在はかなり栄えた土地で暮らしている。人が溢れてコンビニも近所にあって、百貨店やルミネなんかも電車で一時間以内にいけるような場所だ。 当然地元はその対極にあって、コンビニもない。最寄り駅

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          パワハラで仕事を辞めた。なんでもできるはずなのに、なにもできない。

          今年の5月付で一年半勤めた会社を辞めた。元々私は新卒で入った会社をやりたいことのために9ヶ月で辞めたので、新卒から3年も経たないうちに2社も辞めてしまった。 今回の辞めた原因はパワハラだ。 詳細はあまり気持ちのいい内容ではないので避けるが、少なくとも相談した人が「それは辞めたくなる」と理解を示すような仕打ちをされていた。 昨年の11月に初めてそのような目にあってから、色々な人に相談して解決を図ろうとした。小さい部署で専門性も高く、外から介入も難しい関係性の中でよく頑張った

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          単純に知って欲しい躁鬱の辛さ。

          双極性II型を患っているのでメンタルクリニックに通っています。毎日睡眠薬とブロナンセリンを飲む傍ら、日中はフルタイムの仕事をしています。 大学生の頃から病院に通っていたので、選択肢には障かい者雇用という道もありました。けれど大学院を修了して新卒で入った会社も、転職して現在も勤めている会社でも、自分は躁鬱をクローズにして一般枠で働いています。 理由としては、「世間的にそこまで障がいの程度が重くないから」ということが挙げられます。もちろんひどかった時期もありましたが、「入院し

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