二度目のモラトリアムは星屑のように消えた。【前職決別編-上-】
弱さというものは厄介だ。自分で持つことを選んだわけでもないのに、攻め込むための標的だ、と言わんばかりに他人は扱う。生きているとそういうのは尽きないから、特に弱さがなにも悪さをしない時は視界からドロップアウトさせるのが楽だ。だが周囲はそうと認識してくれない。一度欠点だと思われたら最後、気付いたら己の核にまで他者の攻撃が行きついていた、なんて恐ろしい結末を迎えることも珍しくない。
では弱さとは永遠に自分の欠陥になのか?というとそうではない。他者によって、あるいは己の捉え方によって