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【パパ・ママの為の】言いつけを守らせる心理学

こんにちは!

心理学で人間関係をより良く!アケの助です!


今回は【(子供に)言いつけを守らせる心理学】を紹介します。


自分の子供に対して、
・責任感のある子供に育ってくれるためには?
・言いつけを守ってくれない… 解決するためには?

世の中のお父さん・お母さんのお悩みを解消していきます!


結論

まず結論をお伝えします。
子供に言いつけを守らせる為に必要なこと…


それは【指示のみをする】ことです。

「そんなこと既にしてるよ!」という言葉が聞こえてきそうですが、ここで大事なのは言いつけを守らせるために、従わなければ怒ったり、罰によって怖がらせたり、ご褒美で釣らない事がとても重要です。

これは脳の「一貫性を保ちたい」という性質を利用した心理実験が元になっています。

長期間に及ぶコミットメントを引き出す為には、
「人は自分が外部からの強い圧力無しに、ある行為をする選択を行ったと考える時に、その行為の責任が自分にある、と認めるようになる」という人間の特性を利用する。

影響力の武器 ロバート・B・チャルディーニ著

一貫性・コミットメントとは


まずここで出てくる一貫性・コミットメントの説明からすると、

➤【一貫性】…「始めから終わりまで矛盾がないこと」
➤【コミットメント】…「責任を持って関与・参加すること」

という意味の言葉です。
つまり、「影響力の武器」から引用した内容を簡単にまとめると、
「長期的に人に責任ある行動を促す場合、脅迫・賞罰などの外部圧力を使うと逆効果。
”自分の意思でその行動を選択した”と思わせること=”責任感を持つこと”に繋がる」
という事になります。


言いつけを守らせるための心理実験

ジョナサン・フリードマンによる心理実験


【参加者】 男児(小学生)
【参加人数】44人(2組22人ずつ)
【年齢】  小学2年生~4年生
【実験内容】ある魅力的なオモチャ(ロボット)に「触ってはいけない」と言われただけで、約6週間経過した後でもロボットで遊ばずにいられるかどうか。

【検証①】怒る。怖がらせる。
フリードマンが「ロボットで遊んだらすごく怒るからね」と脅した。
➡数分間部屋を離れる。
➡22人中21人は一度もロボットに触れなかった。
➡6週間後、フリードマンが席を外した状態で、子供たちに「部屋にあるオモチャ(ロボット含む5種)で遊んでいい」と伝える。
➡77%の男児がロボットを選択し遊んだ。

👉お仕置き(外部圧力)を与えられない状況になってしまうと、その効果はほぼ完全に失われてしまった。


【検証②】指示のみをする。
「ロボットでは遊んではいけないよ。分かったね?」と言い、脅しはしなかった。
➡22人中21人は一度もロボットに触れなかった。
➡6週間後、フリードマンが傍にいない状態でも子供たちはロボットに見向きもしなくなった。

👉ロボットに結び付いたお仕置きは無かった為、自分の行動を「ロボットで遊ばなかったのは、自分がそうしたくなかったから」としか説明できなかった。

「ロボットに触れないでいるという選択」に関して、男の子達は「個人的な責任」を引き受けた、という事になります。


NG行動・すべき行動

これはまさに子供達のコミットメント「ロボットに触れないという決断を自分達で下した」脳の”一貫性を保ちたい”「自分達で下した決定に嘘はない」と思いたい性質を利用した結果だと言えます。

ということはつまり、
子育てに関して子供に本心から何かをしてもらいたい時に絶対的にNGな行動は以下のようになります。

・魅力的なご褒美で釣る。
・強く脅す。

これらの「人にさせられている」と思わせてしまうNG行動を親がしてしまった場合、子供が言うことを聞かないだけでは済みません。
人間は良くも悪くも親からの指導を踏襲する傾向が強くある為、自分の子供、そのまた子供にもNG行動が伝播していく可能性は高いと言えるでしょう。

逆に子供の為にすべきことはたった一つです。

・指示「これはしないで欲しい(して欲しい)」と伝えるだけ。

欲を言えば「協力してくれるかな?」と”お願い”を付け加えると【責任ある選択というコミットメント】と【「自分はパパ(ママ)のお手伝いをしている、役に立っているんだ」という充足感】の力も引き出すことが出来、より責任感ある子供に育ってくれます。

そして最後は勿論できたことを褒めてあげましょう。
120%の力で大袈裟なほどに褒めてあげた方が子供は嬉しいですし、承認欲求も満たされ「次も頑張ろう」と思ってくれます。


まとめ


まとめると、
子供に言いつけを守ってもらうのに大事なのは3点!

①賞罰でコントロールしない。
②指示&お願いで子供のコミットメントを引き出す。
③出来たら120%の力で褒めてあげる。

今回の記事が世の中のパパ・ママ・お子さんの役に立てばとても嬉しいです。笑

ではまた~~!


※追記
今回の心理実験の結果に対して「カリギュラ効果と逆説じゃないか」と思われる方もいらっしゃると思います。
心理学では全く逆の説を唱える心理実験が割とありますので、各々の捉え方を否定しません。いろいろな捉え方があっていいと思っていますので、「私はこう思う」「こうなんじゃないか」という意見がある方や質問がある方はメッセージを頂けたら私も嬉しいです。笑

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