Z世代は芥川賞の夢を見るか？
「へ？何書いてんのそれ？」
ある日の昼休み。
「もしかして、小説ってヤツ？」
あの子は何の気なしに言ったのかもしれないが、その「小説ってヤツ？」の語調が、グサリと私の心に刺さった。
「ち、ちがうよ！」
そう言いながら、私はそそくさとノートを引き出しに隠した——
◆◆◆
文章を書くことって、ダサいんかな？
——中高生の頃、周りの目から、そんなことを考えていた。
文章を書くことって、「意識高い系」なんかな？
——「実は、ブログやってるんだよね」と打ち明けてくれた友人たちは、なぜかみな恥ずかしそうだった。
文章を書くことって、流行りじゃないんかな？
——「イマドキは写真と動画っしょ！」とSNSを開く仲間たちは、どこか自信ありげに見える。
そんなことを考えながら、私は今日もパソコンで文章を書く。
◆◆◆
「Z世代」というワードがある。
ざっくり言えば、1990年後半から2000年代に生まれた世代を指すのだそうだ。
この世代の特徴は、これまたざっくり言えば、
ネットやオンラインに強い世代、という感じだろうか。
かくいう私もゴリゴリの「Z世代」であり、日常的にネットやオンラインの世界に浸っている。
さらに、これは私の主観的な推測だが、
「Z世代」の私たちは、流行にも敏感な気がする。
なぜなら、SNSというツールが生活に溶け込んでいるので、すぐに最新の情報をゲットできるし、日常的に情報をシェアし合っているからだ。
さらにさらに、これまた私の主観的な推測だが、
「Z世代」の私たちは、「発信する」ということにも敏感な気がする。
動画、写真、音楽・・・。今はあらゆるモノ・コトを発信できる時代だ。
「一億総クリエイター時代」なんてコトバもあるように、今は簡単に発信できるし、また発信することを求められているように思える。（——誰に？）
もちろん、いろんな考えの人がいるのだから、
当然、「Z世代」と一つにまとめることはできないだろう。
それは承知の上で、
「Z世代」の一員である私があえてまとめるならば、
「Z世代」にはこんな特徴があると、個人的には思っている。
・ネットやオンラインが身近な存在である
・情報へのアンテナが高く、流行に敏感である
・写真や動画など、何かを発信することへの関心が高い
あくまで主観的な意見だが、私を含めて、同世代にはこんな特徴があるな、と思っている。
◆◆◆
《0分——約50%》
これは何の数字だろうか？
これは「大学生の1日の読書時間」なのだそうだ。
では、もうひとつ数字を出してみよう。
《平均、3時間45分》
なんとなく察しがついたかもしれない。
これは「大学生の1日の平均スマホ使用時間」なのだそうだ。
大学生の読書時間については、平均すると1日に30分なのだとか。
これを見ても、読書とスマホ、どちらに大学生が関心を持っているのかわかる。
文章を書くことって、ダサいんかな？
——中高生の頃、周りの目から、そんなことを考えていた。
文章を書くことって、「意識高い系」なんかな？
——「実は、ブログやってるんだよね」と打ち明けてくれた友人たちは、なぜかみな恥ずかしそうだった。
文章を書くことって、流行りじゃないんかな？
——「イマドキは写真と動画っしょ！」とSNSを開く仲間たちは、どこか自信ありげに見える。
そんなことを考えながら、私は今日もパソコンで文章を書く。
◆◆◆
Z世代まっただ中の私は、それでも文章が好きだ。
と、同時に、スマホも大好きだ。これは事実である。
正直、スマホの使用時間は、上記の平均時間を超えているような気がするし、
大学生のころ、1日の読書時間は、ほぼゼロだったような気もする。
それでも、スマホも好きだけど、私は文章も大好きで、
時間があれば本を読みたいと思っているし、このnoteのように、文章も書きたいと思っている。
小さいころから「小説を書いてみたい」と思っていたので、
若い人が芥川賞や直木賞にノミネートされるのを見ると、
「いつか自分も・・・！」と奮い立つ。
Z世代は芥川賞の夢を見るか？
——その問いに、私はYESと答えたい。
動画や写真も大好きだけど。
それでも、私は文章を読むこと、文章を書くことが大好きだ。
私の同年代の人たちの中には、
「文章を書くなんて、なんか自分語りしてるみたいで恥ずかしい」
「文章を書いてるって、周りの人にバレたくない」
と思っている人もいるかもしれない。
正直、私もこうやって感じてしまう時もある。
でも、それでも、
それでも私は声を大にして言いたい。
文章を書くのは楽しい！！
そんなことを考えながら、私は今日もパソコンで文章を書く。
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