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証券会社のカラクリ。店舗型の対面取引の真実を知ろう!【お金の授業#11】

前回までの『お金の授業』
・友達の税理士さんは、資産を増やす場所はネット証券が良いと説いた
・理由は。ネット証券は売買手数料が無料の所が多い一方で、店舗型は売買手数料が高い傾向にある
今回は『今だに店舗型の証券会社が、街に沢山あるのは何故なのか』についてのお話

ズバリ!店舗型を好む人とは?

友達の税理士さん『今回は”今だに店舗型の証券会社が、街に沢山あるのは何故なのか?”について話をしていこう!』

ボク『はい!よろしくお願いします。』

友達の税理士さん『結論から先に言うと、”手数料を払ってでも対面での取り引きが良いという人は一定数いる”という事なんだ。』

ボク『なぜなんですか?』

友達の税理士さん『その明確な理由は、インターネットに苦手意識を持つ高齢者が日本にはまだまだ多いというのが理由なんだ。』

ボク『何か納得。ボクの父と母も携帯の機種変とかプラン見直しなど、毎回店舗でやってるもんな・・・』

友達の税理士さん『そうなんだよね。高齢者はネットに対する漠然とした不安感から、対面を好む傾向にあるんだ。』


『店舗型』にはメリットもある。

友達の税理士さん『でも、店舗型ならではのメリットも勿論ある。それは店舗型の方が顔を見て、対面で色々対応してくれるので心理的安心があるとも言えるんだ。』

ボク『心理的安全?』

友達の税理士さん『そう。ネット証券だと、何か特別な事が起きた時に電話やチャットなどで全てを完結させなければいけない為、説明に何時間も時間がかかったり、電話をたらい回しにされる事もあって心理的にも疲弊してしまう事が多々あるんだ。』

ボク『確かにオペレーターに繋がるまで、凄い待った事ある。』

友達の税理士さん『そう。そういった経験から電話はもうウンザリ。と思った人が、手数料を払ってでも証券口座を店舗型に変える人も実際にいるんだ。

ボク『なろほど。確かに店舗だと相談ついでに何に投資するのが良いかのアドバイスもくれそうだしね!』

友達の税理士さん『ガハハハ!それは親切に見えて”罠”でもあるから気をつけてね!』

ボク『え?罠』


証券会社のオススメ銘柄には注意?

友達の税理士さん『そう。前回の授業で行った店舗型の収益の仕組みを忘れてしまったかい?』

ボク『店舗型は・・・売買手数料などで儲けている?』

友達の税理士さん『そう。売買手数料で儲けるという事は、顧客が勝ってもても負けても関係無くキッチリ手数料は頂く仕組みと言う事だね。』

ボク『そうだった。そうだった。』

友達の税理士さん『つまり、店舗でオススメされた銘柄の価値が落ちて損切りしなくてはいけない時も手数料を取られるって事だね。』

ボク『そうか・・・オススメされた銘柄がマイナスになる事もあるのか。』

友達の税理士さん『そう!だから店舗型の証券会社では、勝てる銘柄を教えてくれるのではなく、証券会社が売りたい銘柄を相手が営業をかけてくる。というイメージを必ず持った方が良いと思うよ。』


”商売の原理原則”を忘れるべからず!

ボク『え〜。でも顧客の財産が増える方が証券会社にもメリットが大きいように感じるけど・・』

友達の税理士さん『うん。原則その考えは正しい。でも一方で証券会社も、証券会社として、利益率が悪いものよりも、利益率が良いものを買って欲しいという商売の原理原則がある事をを忘れないで欲しいんだ。』

ボク『ん〜。確かに証券会社も商売をする為に、あんな駅近の一等地にお店を構えているんですもんね・・・』

友達の税理士さん『そう!つまり、店舗は君に一番良い銘柄を勧めてくれる訳ではない。”店舗にとって売りたいものの中から君にあったモノを売ってくる”事を理解しなければいけない。』

ボク『はい。肝に銘じておきます。』


【補講】リーマン・ショックから学ぶ教訓

友達の税理士さん『これは雑談なんだけど、100年に一度の経済恐慌と言われたリーマン・ショックも、今回のお話と同じような出来事で起きているんだ。』

ボク『どういう事?』

友達の税理士さん『うん。簡単に説明をすると、銀行や証券会社が”高利回りの金融商品”を売りまくった結果、最終的には価値が暴落して、リーマン・ショックが起きたんだ。』

ボク『高利回りの金融商品?何それ?』

友達の税理士さん『高リスクのサブプライムローン債権というものを証券にして細分化した後に、他の社債などと組み合わせて、”お買い得福袋のようにに仕立てて積極的に販売していた”というわけだ。』

ボク『つまり証券会社が、オススメとして販売していたって事?』

友達の税理士さん『そう!このYouTube動画を見て欲しい!マネー・ショート”という映画の一部何だけど、非常に分かりやすくコメディタッチに描かれているんだ。たったの6分だから今見てみて欲しい。』

ボク『動画早速観ました!上手い話には裏があるという事は理解出来ました・・・』

友達の税理士さん『そう。改めて大事だからもう一度いうけど、店舗の人は”君に一番良い銘柄を勧めてくれる訳ではなく、店舗にとって売りたいものの中から君にあったモノを売ってくる”事を忘れないで欲しい。それは保険屋でも携帯屋でも同様と言えるね。』

ボク『はい。納得しました。カモにならないように気をつけないとですね・・・』

今回の『お金の授業』まとめ

【結論】
・『店舗』のメリット、デメリットを正しく理解しよう

【理由】
・『店舗』の接客を受けるままに、契約をしてしまうと割高な商品を買ってしまう事になる可能性がある。
・手数料を多く払ってでも対面対応を望む人は、『店舗』で良いと言える。

【詳細】
・店舗の人は君に一番良い銘柄を勧めてくれる訳ではない
・店舗にとって売りたいものの中から、顧客にあったモノを売ってくる

【まとめ】
・『店舗』でカモにされないように気をつけましょう。

次回の『お金の授業』

・改めてiDeCo(イデコ)についての総括

この連載について

この連載は、学校では教えてくれない『お金の知識と知恵』を『基礎からわかりやすく』学ぶ事を目的とした連載です。

筆者が実際に友人の税理士さんに『お金の授業』をして頂いた内容を公開メモとしてnoteに記録しています。

なお、下記のバナーから、『お金の授業』をマガジンとしてまとめて読む事が出来ます。

【友達の税理士さん】萩原寛太郎税理士事務所の萩原寛太郎氏


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