りお

フリーのライターです。ふっと思ったことを覚え書きしていこうと思います。物語の内容はフィ…

りお

フリーのライターです。ふっと思ったことを覚え書きしていこうと思います。物語の内容はフィクションだったりノンフィクションだったり色々です。 臨床心理学科卒です。

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100色の世界を知った私が結婚相談所に行くまでの話①

その人は私に100色の世界を見せてくれた。 それまで私は平凡に生きていた。例えるなら12色のクレヨンで事足りる毎日。毎朝会社に行って、定時で帰宅もしくは友達とガールズトーク。 そして明日に備えて寝る。そんな毎日。 ある日親友から急に電話がかかってきて、 「今晩友達と飲むから来ない?」 基本的にさみしがりの私はフットワークが軽い。 この友達というのは、男女問わず人を紹介することを生きがいとしていることで有名で、彼は平日休日関係なく飲み会を開催し、人のネットワークを着々と広

    • 息子の言い分、母の言い分

      もう小学校一年生。朝の支度を手伝わないことにした。 私なりの大実験だ。 朝、テーブルの上には昨日の宿題、鉛筆、消しゴム、プリントたちが四方八方に転がっていた。ランドセルもベロンと口を開け、横たわっている。 持ち主がだらしないと持ち物までナマケモノになるのか。 基本きれい好きの私はその日一日をムンクの叫び実写版で迎えた。 いつもならここで一喝するところだが、我慢我慢。 額に『忍』の字を書いて耐えに耐えた。 私の覚悟は相当なもので、なんなら遅刻してどういうことになるのか分

      • 筋金入りのペーパードライバー教習所に行く⑧

        7限目。 ここまでくるとさすがにメンタルがやられてくる。 先の見えない不安と焦りが押し寄せてきた。 とっさの判断と車両感覚、それから速度、これがなかなか手ごわいのだ。 とはいっても実際に運転するのは自分の車(軽)なのだから、教習車で感覚を理解したところで私のような運転音痴はまた苦労するだろう。 それから職場やスーパーなどよく行くところの駐車場。 こういったところを自分の車で練習する必要が出でくる。 いくら両サイドの空いた場所で練習していても実際人さまの車が隣にあった

        • 清水翔太 - 恋唄 / THE FIRST TAKE

          かっこいいなぁ。 胸が締め付けられるような切なさの中に優しさがあって、こころがあったかくなる。 口から音源ってこういうことをいうんだな。 清水翔太はアレンジだったり表情だったり、一曲一曲が違う温度で違う曲になる。 何度聞いても新しい感情が芽生えてくる。 『おしらさん』っていうボイストレーナーが清水翔太の大ファンで、きっと今回も爆笑解説してくれると思うので楽しみです。 『花束』の解説も何回も見てしまいました。

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        100色の世界を知った私が結婚相談所に行くまでの話①

          筋金入りのペーパードライバー教習所に行く⑦

          6限目。6限? 入会時の説明にあった『運転に全く自信のない人は5コマの受講をおすすめします。』 正直5コマも要らないと思っていた。 なのに、いつのまにか6コマを迎えていた。 そんな私に神様もまさかのサプライズ! なんとイケメン教官! 久々すぎて忘れていたよ、あー、100点の自分で来ればよかった。 ふわっふわする気持ちを抑え、前回の運転でわからなかったことをまとめてきた質問用紙を渡す。(かなり真面目な生徒である) さぁ、ドライブデートのはじまりはじまり・・・なのだが、エ

          筋金入りのペーパードライバー教習所に行く⑦

          ハッピーセットのおもちゃが選べなくなってからの葛藤

          その昔、私が子どもの頃、ハッピーセットのおもちゃは選べたのだ。 今みたいに男の子用、女の子用とかではなく、ひとつずつに番号が振ってあって、ディズニーものが多かったように記憶している。 なんならレジの外にワゴンがあって、ハッピーセットご注文の方はご自由にどうぞ的なお店もあった。 ハッピーセット・・・ 幼児なら誰しもが通る道、親が躍起になって集める時期がある。 今は識別番号なるものがネットに載っていて、フリマサイトで未開封品が転売されている。 うちの息子はもうハッピーセ

          ハッピーセットのおもちゃが選べなくなってからの葛藤

          100色の世界を知った私が結婚相談所に行くまでの話 スピンオフ

          ショッピングモールで見つけた50%オフの雑貨のワゴン。 ジーっとこちらを見つめるその目に「連れて帰らなければ」という縁のようなものを感じた。ウサギのぬいぐるみだ。 無機質な笑顔、長細いフォルム。大きさは抱き枕ほどにもなる。 (後々知るのだが、クラフトホリックといって結構人気らしい) 家に帰ると早速ソファーに座らせた。足を組み、手を組み、テレビを見つめる。 私たちはいたくそのウサギを気に入り、人格に似合わず読書家の彼は『モンテスキュー』と名付けた。 その年の年賀状、親しい

          100色の世界を知った私が結婚相談所に行くまでの話 スピンオフ

          筋金入りのペーパードライバー教習所に行く⑥

          5限目。 まさかの『ペーパードライバー講習なんて無駄だよ教官』が私の名を呼んだ。 『まだ講習受けてんの?』的なオーラが丸見えだ。 私の顔を見るや否や「家で練習してる?」「お金もったいない。」と。 圧圧圧あつ!!!! ひとりで運転するのが怖いからペーパードライバー講習受けてるんです私。 お金より命と責任が大事なんです。 心の声なんて届くわけもなく、教習スタート。 さっさと路上に出て、今日は私の希望でイオンへの道を進む。 この道は法定速度で交通量も多く、田舎といえどな

          筋金入りのペーパードライバー教習所に行く⑥

          「自分だったらどう思う?」宛名を書き替えられた手紙―察する力の柔軟性

          私は小学生の息子に「こんなとき、自分だったらどう思う?」と聞く事が多い。 友達とトラブルがあったときは 「○○くん、どうしてそんなことしたと思う?」 わからないと答えると、 「じゃあ自分だったらどう思う?」と。 今までなんの疑問も持たずにそう言ってきた。 きっと大昔、母も私にそう言って『人の気持ち』を理解させようとしたのだろう。 ところが前回のnoteに書いたあの職場の事件から、これってまずいんじゃないかと思うようになった。 無意識の内に、私は『自分だったらこうしてほ

          「自分だったらどう思う?」宛名を書き替えられた手紙―察する力の柔軟性

          手伝ってあげてるのに何が不満なの?

          手が不自由な男の子を手伝っている女の子の葛藤。 女の子は親切心から、自分の休み時間を割いてお世話をする。 本当は遊びたいのに。 男の子は女の子の優しさがわかっているから「自分でやりたい」と言えない。けど、顔に出てしまう。 お互いの優しさが招く不満。 昨日、仕事先でこんなことがあった。 手が空いた私は、他の仕事を手伝おうとした。 普段しない役割なものだから、かなり緊張して集中していた。 ひと段落して周りを見ると、ひとりのパートさんの機嫌がすこぶる悪い。 それはそれは

          手伝ってあげてるのに何が不満なの?

          小4まで読み聞かせを続けた結果

          何を隠そう私は小学校四年生まで母に寝る前の読み聞かせをしてもらっていた。 私が頼んだわけでもなく、習慣ともいえる我が家の当たり前だった。 小学校高学年ともなると、学力テストの類を受ける機会が何度かできた。 それまでは学校や塾でテキストに沿った問題しか解いたことがなかったのだが、学力テストでは初見の問題を解くことになる。 小学校から真面目に勉強に取り組む方だったので、親も塾の先生も、まぁまぁ平均以上はとれるだろう的なかんじだった。 それが、本人さえも驚くほどに国語の点

          小4まで読み聞かせを続けた結果

          女の子だから、男の子だからをなくす本

          「男の子だから泣かないの。」 「男の子だから女の子には優しくして。」 「男の子は大きくなったら家族を守れる人にならなきゃ。」 私は息子に知らず知らず、『男の子』の呪縛を植え付けていた。 自分の理想の『男性』像を押し付けていたかな。 私は古い考えで、「男たるもの家族を守る」ことが本人の幸せにつながると思ってきた。頼りになるお父さんって素敵だし、逆に家族から支えてもらえて、家族全員ハッピーみたいな。 もちろんいろんな考えの人がいて、それぞれの考え方に素敵だなって思うとこ

          女の子だから、男の子だからをなくす本

          近所の小学生男子がみせた塩対応

          息子の友達のお兄ちゃんは今年小学校四年生になった。 彼が幼稚園の時から知っていて、道で会うといつも笑顔で手を振り駆け寄ってくれていた。 母親同士も仲が良く、私にとって可愛い可愛い甥っ子のような存在だった。 彼が三年生の終わりころ、ある変化を見せたのだ。 少し久しぶりに彼を道でみかけた私は「○○ちゃーん(愛称)」と呼んだ。 すると、「あっ」と言って軽く会釈をして友達と肩を組んで去っていった。 「なぬ?」いつも友達といても駆け寄ってくれた彼はいずこへ? 少しのさみし

          近所の小学生男子がみせた塩対応

          THE FIRST TAKE 清水翔太「花束のかわりにメロディーを」

          まさかまさかでした。 ありがとう。本当にありがとう。 今までに見たことのないアレンジで最高にかっこいい。 時折、「Feel Good」感があって、ファンにはたまらなかったはず。 まなぶんのピアノもクセになる。 クセといえば、 よく清水翔太はクセが強いと言われるけれど、聴かせるってそういうことじゃないのかなと思う。 ライブを観ると、いつも『違った』歌を聴かせてくれる。 オリジナルが落ち着くのはわかるけど、私はそれこそ毎度毎度ファーストテイクな清水翔太の唄が大好き。

          THE FIRST TAKE 清水翔太「花束のかわりにメロディーを」

          なぜかマスクが黄色い

          息子が幼稚園児のときのお話です。 子どものマスク、内側がなぜか黄色くなっていて、 「今日給食カレーだった?」 「うん」 そうかそうか、カレーが付いたんだな。 ところが、新品のマスクがどんどん黄色に侵食されていく。 え?、毎日カレー? 慌てて献立表をみる 黄色いものは見当たらない。 よだれ? そういやマスクをもぐもぐ食べてる。 あぁ、うちの子よだれが黄色いんだわ。 そこまで気にしていなかったものの、若干の不安。 全てのマスクが黄色くなったころ、どうも心配で同じよう

          なぜかマスクが黄色い

          筋金入りのペーパードライバー教習所に行く⑤

          4限目。 イケメン教官はいずこへ。 見事なまでの白髪の教官が私の名前を呼んだ。 それはそれは、すごくすごく、ものすごくおしゃべりな教官だった。 四回目とはいえ、路上に出るのはやや震える。 それなのに、隣で出身地の話やら、身の上話やら、 挙句の果てに「いくつに見える」的な話まで。 きっとリラックスさせようと話してくれていたのだろうけれど、 ここはガールズバーかと錯覚する。 ノンストップで話すこと50分。 気ぃ遣いの性分が、100満点の答えをしなければと、そのことに思

          筋金入りのペーパードライバー教習所に行く⑤