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日々のエッセイ

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2019年から湖畔暮らし。自然、ヤギ、トリ、仕事、考え事の日々。
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#動物

ニワトリの反抗期と親の気持ち

ニワトリの反抗期と親の気持ち

飼っている7羽のニワトリのうち、1羽が反抗期を迎えている。

その子は一番に安産で生まれて、一番かわいがってきて、一番なつっこい子だったから大ショック(笑)

(笑)なんて言っているけれど、本当は反抗期がきたと飲み込むまでにかなり時間がかかった。涙もぽろぽろ出た。数日は寂しさと、裏切られた気持ちをズルズルひきずった。

ニワトリのお母さんである私は、育児ならぬ「育鶏」に絶賛お悩み中だ。

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愛すべき意味不明な存在

愛すべき意味不明な存在

うちでは二頭のヤギを飼っている。私はヤギのことがとても好きだ。見た目が可愛いとか、触り心地が気持ちいいとか、ベタベタ懐いてくるのが愛しいとか、好きな理由はいくらでもある。しかし、一番大きな理由は別にある。

それが「意味不明」であることだ。

私がヤギを好きなのは、意味不明だからなのである。意味不明というのは、予測不能と言い換えることができるかもしれない。例えばこちらが予測していない行動を取ったり

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飼いヤギと毛布さん

飼いヤギと毛布さん

最近飼いヤギがひどく気に入っているものがある。

それは「毛布」だ。

自宅に使わなくなった毛布があったから、寒くなってきたこともあって、ヤギにその毛布をあげてみることにした。以前も別の毛布をあげたことがあったが、その時はあまりお気に召さなかったようで、大切にしてくれなかった。

しかし今回の毛布はちょっと違うらしい。人間目線で分かる違いと言えば、生地の素材が以前よりもつるつるしていてシルクのよう

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鴨と過ごした三十日

鴨と過ごした三十日

庭で偶然カモの卵を発見し約三十日が経過した頃、予定通りにカモの親子は引越していった。正確には引越しの現場を見てはいないから、無事にヒナが孵ったのか、水辺に到着できたのかどうかは定かではない。

ただ産毛と思しき柔らかな羽が巣に残されていただけで、それ以降は一切姿を見なくなった。鶴の恩返しではないけれど、絵本の物語に出てくる動物みたいにいつの間にかスッと消えてしまった。

草原のかげにそっと隠れて卵

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鴨の巣作り

鴨の巣作り

庭で鴨の巣を見つけた。恐らくカルガモの巣だと思われる。その出会いは偶然で、まさかこんなところに!という具合で発見した。

春以降、命の芽吹きを感じずにはいられない日々が続いている。それは庭の草花を見ていても思うことだし、生き物の卵や赤ん坊が色々な場所で生まれていることからも思うこと。

この4~5月は偶然にも知人の出産報告も多く(これは人間の話)、新しい命について考えさせられている。そしてひたすら

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