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2024年に実行すること

去年の年始、『あくまで「今」、2023年にやりたいこと』というタイトルで、その年にやりたいことを箇条書きにしていた。今思えばなんという保険の張り方をしたタイトルなのだろう。2022年に遠野でビール作りとイラストレーション、本作りなどを(自分的には)やり切って、実家に戻り悶々とした日々を過ごしていた時の思考だ。

年末にはそのリストを振り返ってみたが、やはり20/50という低い達成度。ぶれぶれな感情で書いたぶれぶれなリストだったので仕方がないだろう。それでも最高にワクワクした一年を過ごせたのだから文句のつけようはない。

さて、今年は去年から初めたプロジェクトをしっかりと形にしていく、いわばターニングポイントとなりうる年だという感覚がある。毎年のようにやりたいことを箇条書きにしていると、それらが極めて断定的で確定的であることに驚かされる。

大学時代のサークルの友人が書いていたnoteの最後のことばに大きく同意せざるを得なかった。

少年の夢は、見るためにあるけれども、大人の夢は実現するためにある。大人として、これ以上ないくらいに、楽しみながらも今やるべきことに全てをぶっこみたい。

以下の五十項目は、「今のところ、やりたいこと」ではなく、プロジェクトを完遂させるため、夢を実現させるため、ひいては僕自身の人生を前に進めるためにやること。新年最初のコミットメントとして、ここに残しておくことにする。


フィジカル・アウトドア領域

🏃‍♀️ランニング

1:Totem to Totem マラソンをサブ3.5で完走する

ハイダグワイで毎年開催されるマラソンレース「トーテム・トゥ・トーテム・マラソン」に出場する。去年のフルマラソン発走者はなんと四人というなかなか珍しいレース。ペースメーカーを見つけにくい(おそらく見つけられない)ので実は難しいレースなのかも。

去年のレース結果をみると、2位に隣のルークがいた。みごとにサブ3.5(マラソンを三時間半以内に完走すること。統計的にはランナー人口のトップ10%ほど)である。僕の一昨年の記録が3時間52分とかなので、何とか彼と競ってゴールラインを切れるようにしっかりとトレーニングを積みたい。

2:Agate Man Triathlonを完走する

こちらも毎年九月にハイダグワイで開催されるトライアスロン大会。マラソンは南部のスキディゲート村スタート・ゴールだが、こちらの大会はマセット村がゴール。気合が入る。ピュアレイクという湖でのスイム、村までのバイク、自然公園の周回ランという内容。

トライアスロンに出るというのはここ2年くらいずっと掲げている目標。今年こそ参加し、完走する。まずはレーシングバイクを買うためのお金を貯める。

3:メニューを組み、哲学を持ってトレーニングする

去年は移動が続いたこともあり、レースに参加することができなかった。レースがないと、やはりランニングのモチベーションを保つのは難しい。二つのレースにおいて、マラソンはサブ3.5、トライアスロンは完走という目標を掲げ、それにむけて着実にトレーニングをしていく。メニューを持って走り、練習記録をつける。

🚣カヤック

4:モレスビー島(南島)をソロで数週間カヤックで旅をし、ハイダの村跡や過去の日本人の足跡を探る(8,9月)

今年一番の目標であり、マイルストーン。グワイ・ハアナス(南部の保護区)をカヤックするために僕はカナダに、ハイダグワイに来た。数週間の遠征を実りあるものにするために、カヤック技術だけでなく自然・地理・歴史・ハイダ文化や史跡情報などもたっぷりと時間をかけて仕込んでいく。

5:3-4日のカヤック旅を何度かこなし、長期ツーリングへの自信をつける(リーチしやすい史跡や自然を訪れる)(5~8月)

幸い今の仕事は週3.5日のシフト制なので、休暇を取らずとも三、四泊のカヤック旅は何度もできる。短いカヤックキャンプを何度もこなし、長距離遠征への自信をつける。もちろん、それらの旅で訪れたい場所もたくさんある。グラハム島(北島)の太平洋岸、日本人キャンプがあった捕鯨基地跡、マセットハイダの村跡、ランガラ島、数々の入り江。数えきれない。暖かくなるのが本当に楽しみだ。

6:ロール・カヤックサーフを習得する

ロールやサーフを使うような状況に遭遇しないようなコース取りをできるのが望ましいが、やはり技術として、かつ楽しみとしてロール(カヤックがひっくり返った時にパドルを体幹で起き上がる技術)とサーフ(波の強い状況で安全に接岸する技術)を身につける。

7:ルークとツーリングする

上記のカヤック技術を教えてもらうためにも、ルークとカヤック旅をする。彼は隣に住むハイダグワイ出身の看護師・一児の父、そして島内随一のカヤッカー。本当にこの島の海を知り尽くしている彼から学べることは本当に多い。仕事に子育てに忙しいだろうが、何とか日帰り・数日でも一緒に漕げたら最高だよな、と話している。

🦀フードハーベスティング

8:ハンティング・射撃を習得する

ハイダグワイには天敵がいないからか、鹿の食害が問題になっている。その結果、本土ではひとシーズンにつき1頭に制限されている鹿の捕獲量が、ハイダグワイにおいてのみ15頭まで許されている。誰でもライフルを持って森に繰り出し、ご馳走をとって帰ってくる場所である。日本では「ジビエ」などといってまだファンシーなイメージがあるが、こちらでは日々の食卓に並ぶ。特に鹿肉を塩漬けにしたものの缶詰は絶品。

カナダBC州でハンティングするには銃火器使用の免許、ハンティングライセンスが必要。せっかくハンターの同居人がいるのだから、ライセンスをさっさと取って教えてもらう。

9:鹿や鳥を捌けるようになる

撃ち止めた動物をちゃんと食べられるようにするには、その後の処理が命。手早く悪い場所を切り分け、血を出し、温度を下げる。数回鹿の解体を見せてもらったが、動物の体の作りの構造美にうっとりとしてしまった。獲ったものをちゃんと頂くための方法を学ぶ。

10:西海岸にマグロを釣りに行く

ハイダグワイの太平洋岸ではアルバコア(ビンチョウマグロ)がよく釣れるようで、釣り船を運営するマイケルがときどき釣果を分けてくれた。彼は春までカリブ海で釣り旅に繰り出しているが、彼が帰国してからは一緒に船釣りに出かける。自分で釣ったマグロでネギトロをつくる。もうすでに美味い。

11:フライフィッシングを習得する

少し川を遡れば美しいトラウトが生息している。去年はせっかく淡水フィッシングライセンスも買ったのにあまりトラウトを釣ったりはできなかった。フライのタイイングからキャスティングまでをちゃんと身につける。せっかく徒歩10秒にところに川があるのだから。

12:カヤックフィッシングを習得する

カヤックの旅におけるメインの食料は米と自分が釣り上げる魚になる。コツとポイントさえ掴めばわんさか釣れるという根魚釣りだが、去年はまるでうまくいかなかった。ショートトリップでいろいろ試したい。

13:カニのカゴ漁を学ぶ

8月に到着した頃はダンジネス・クラブのシーズンの終わりに近かったが、産卵のために波打ち際まで上陸するカニを網で掬って茹でて食べるのは本当に贅沢だった。産卵シーズン以外でもちょっと沖に出てカゴを落とせば簡単に獲れるよう。カゴ漁を教えてもらい、年中カニ祭りをする。

14:素潜りでホタテやウニを獲る

同居人や近所の人が「潜って獲ってきたよ」と分けてくれるホタテの濃厚な甘さといったら。ちょっと醤油を垂らしてワサビを乗せるだけでお口は幸せ。島内各地にあるホタテ・ウニスポットに潜り、ご馳走をとってくる。

15:海苔をつくる

友人のキーランと海苔ペーパーを作りたいよね、と話していた。現地ハイダ族はいまでもくしゃっと乾かした海苔をスナックとしてよく食べている。乾かし方を工夫すればいわゆる焼き海苔は作れるのかもしれない。

16:ハイダ族古来の伝統的な調理法・保存法を学ぶ

ある本でアラスカ先住民の肉の保存法を読んだ。薄切りにして乾燥させる、というもの。そういえば村のお偉いさんの一人であるセシルの家で朝ごはんをいただいた時、「サーモンジャーキー」「ハリバットジャーキー」などという名前で魚の薄切りスライスが出されたのを思い出す。魚のみならず、ベリーや海藻などの古来からの保存法を知りたい。博物館で仲良くなったハイダ族の考古学者であるキャプテン・ゴールドに連絡をとってみる。

🏕️その他フィジカル・アウトドア

17:キャンプメシ向上

今年のカヤックキャンプや登山ではオートミールを朝食に試したが、そのまずさには閉口するしかなかった。作りやすくて美味しい朝食、そして長期間の遠征にあたってのご飯計画などを洗練させていく。

バカまずい

18:冷水浴を続ける

クリスマスらへんから1日1回、裏の川に飛び込むことをルーティンにしている。冷たい川や海に浸かるのは先住民に伝わる身体の浄化方法かつ温める方法なんだとか。実際に川から上がってみると、じんわりとぽかぽかしてくる。きっと免疫力も上がるはず?

19:無理のない筋トレを続ける

20:全身の柔軟性を高める

ストレッチと筋トレは続く範囲で続ける。無理はしない。

21:セーリングを習い始める

大学生の頃に夏の特別講習でセーリングを習った。東京湾を標高0メートルで疾走するのは心地よかった。

もし海をもっと長い距離で旅したい、と思うなら、その手法のひとつはセーリングだ。カヤックを教えてくれた村田さんはさらっと「ヨットで日本まで帰ってくればいいんじゃない?」と言っていて度肝を抜かれたけれど、夢があるな。

22:気持ちよくサーフィンできるようになる

10月ごろから始めたサーフィン、ようやく白波で立てるようになってきた。短いサーフボードで、沖に出て気持ちよく波に乗れるように、いいサーフが立っている日は躊躇せず海に向かいたい。

23:犬ぞりを用いた極地探検技術を学ぶ

今年の一大イベントのひとつ、フェールラーベン・ポラーへの参加である。スウェーデンの老舗アウトドアブランド「フェールラーベン」が組織する公募のスカンディナビア北極圏探検チーム。2019年から応募し続け、ようやく今年4月の参加が決まった。嬉しい。

このイベントの主たる目的のひとつは「経験のない人でも晩冬の北極圏でサバイバルできる」というもの。厳冬期登山も局地探検も未だ未経験の自分にとって、経験豊富なマッシャー(犬ぞり使い)から手取り足取り教えてもらえるのは幸運なことだ。

24:観察する目をはぐくむ

海の動きを、山の形を、川の流れ出る場所を、鹿や魚の潜むところを読み取れるようになる。そのためには経験だけでなく知識も必要。

クリエイティブ領域

✒️文章・本づくり

25:ノンフィクション作品を出版する

公募のノンフィクション賞に応募するなり、編集者に企画を持ち込むなり、その方法は問わない。単行本レベルの長さの原稿を書き、ちゃんと本として出版する。テーマは考え中。「黒潮が繋ぐ日本とハイダグワイ」のような調査っぽいテーマも面白いだろうけど、自分の旅エッセイとして仕上げるのもいいな。

26:ひとつの作品を作り上げるという意識を持ち、日々目を見開き耳を澄ませ、あらゆる言葉を書き残しておく

”旅行エッセイ、あるいは滞在記みたいなものは、僕の経験からすれば、はっきりとした目的意識なしには書けません。つまり「自分はこの旅行について、あるいは滞在について、一冊の本を書くのだ」という覚悟がまず必要になります。のんべんだらりんと旅行したり生活していたりしたら、本なんてまず書けません。というか、人が読んで面白いと思う本は書けません。”

日々の出来事の羅列というスタイルで記事を書き続ける難しさは、「毎日毎日書きやすいネタに出会えるわけではない」ということにある。それでもできるだけ日々書き続けようと試みているのは、もちろん記録としての日記の意味合いもあるが、後々の材料集めという性格が大きい。村上春樹が紀行文の書き方について問われた時の回答をことあるごとに読み返している。

”いやしくも一冊の本を出すからには、「本を書く」という明確な意識を持った目ですべてを観察しておく必要があるからです。そうして気がついたことをどんどんメモしていきます。忘れないうちに書き留めます。それは日記ではありません。文章を書くために必要な材料のメモです。そしてそのようなメモを集めて、本にまとめていきます。面白い部分を膨らませ、あまり面白くない部分を捨てていきます。”

2023/11/7の投稿キャプション、引用は「村上さんのところ」村上春樹

ひとつの作品にするという明確な意識を持ち、日々の考えや見たものを能動的に記録していく。

27:日々の言葉を書き残し、シェアし続ける

これは去年から続けたいこと。インスタの投稿、noteでの週報・日記記事、ニュースレター、連載記事など、本当にちゃんと言葉にし続けたことは自信になっている。大きな作品に仕上げる前の土台とも言える。方法は変わるかもしれないが、日々言葉を書いていくことは続ける。

28:雑誌・新聞などの広範な紙媒体で連載を持つ

去年の目標に連載を持つということを掲げ、Webメディアでの連載を始めることができた。今年は紙媒体や新聞で何らかの記事を書きたい。いいものを書き続け、外に見せられるものを増やしていく。

29:フェールラーベン・ポラーのラップランド遠征レポートを特集記事にする

せっかく好きなアウトドアブランドとともに大好きなラップランドを旅できるのだから、ちゃんと日本マーケット向けの広報に貢献したい。

30:カヤック遠征・ラップランド遠征をZINEにする

2年前の夏にスウェーデン北極圏を旅した時に、餞別をくれた遠野の方々にお土産として50ページほどのフォトエッセイを贈った。小さな冊子にするのは思ったより労力がかかったけれど、すごく喜んでくれていい思い出。今年の数々の旅においてもちゃんと写真と言葉をのこし、日本の友人向けに冊子にしたい。

31:選書の仕事をまた違う形で続ける

ずっと本に関わる仕事をしたくて、去年選書サービスを(期間限定だけど)始めた。本を選ぶ過程でその人のことや本のことをまた深く考えるいいきっかけになったし、なかなか評判も良くて嬉しかった。今年はどんな形で選書サービスのようなものを提供できるかは分からないけれど、誰かを想って本を手渡すという行為は続けていきたい。

32:自分の中で確固たる締め切りを持ち、長く滞在することに安住せず徹底した取材を行う

ハイダグワイにくることも、いつも週報を書くことも、大きな作品に仕上げることも、誰にも頼まれずに僕が勝手にやっていること。デッドラインなんてない。期限を伸ばそうと思えばいくらでも伸ばせる。長く住めば住むほど、その事実自体に安心して先延ばしにしてしまう。

ただあくまで僕は外国に住み、限りあるビザの中で生活しているわけで、いつこの地から帰らなければならなくなるなんて分からないのである。日々の文章も、大きなプロジェクトも、自分の中で確かな期日を作り、コツコツを創作を続けていく。

📷写真

33:今のスナップシューティングを主とした撮影スタイルを続け、洗練させる

メイン機材をスナップシューター(GRiii)にしてから、自分の写真スタイルは大きな変容を見た。ハイダグワイの地で先住民コミュニティに分け入り、誠実にドキュメントを続けていく上で、この小ささは大きな助けになっている。さらにこの小さなカメラの可能性を深掘り、自分でも足を動かし続け、シグネチャーのある作品を目指したい。新しい手法を研究することも止めない。

34:ノンフィクション作品とともに写真集の出版・写真展を開催する

単行本としてノンフィクション作品を作り上げるのと並行して、GRiiiでドキュメントしつづけた写真たちを写真集としてまとめて出版する。紙選びや印刷手法、レイアウトやデザインなど、本当に遊べる余地が大きいのが写真集作り。同時に労力をかけてプリントをつくり、イベントもする。友達にご飯とかケータリングしてもらうのも楽しそう。

🎨イラスト・デザイン

35:イラスト・ドローイングのハードルを下げる

昨年上半期は相当イラストレーションに力を入れていたのに、下半期はカナダ移住と新しいフォトドキュメンタリープロジェクトで忙しく、絵を描くということから少し距離を置いてしまっていた。何も見せる・売るためでなくても、純粋な創作活動としてスケッチやドローイングを楽しみたい。実家から送ってもらったスケッチブック、まだ開いてなかったな。

36:テキスタイルで何か作る

昨年の資金調達において、北欧のインテリア雑貨であるファブリックパネルを製作して販売した。思ったより好評ですぐに売り切れてびっくりした。自分のデザイン・イラストが布になるというのは不思議な感覚だった。今年は服とかつくりたいな。


☕️その他クリエイティブ

37:自分が触れていい範囲でハイダアートを学ぶ

昨年は村のさまざまなワークショップに参加でき、ハイダカヌー用のパドル作りや伝統的フィッシングネット作りを学ぶことができた。現地のエルダーたちと喋りながらものづくりできるのは本当に意義深い時間だった。今年も自分が参加できるようなワークショップには積極的に参加する。もちろん、現地民とアーティストへのリスペクトは忘れずに。

38:現地のアーティストを訪問する

アーティストの島である。至る所にアートショップがあり、アトリエや工房が立ち並んでいる。いきなり彼らの仕事場に押しかけるのは気が引けるが、こうして半年過ごす中で「家族がポールの彫刻家なんだ」だったり「僕は依頼があった時だけコパー・シールド(銅の盾:ハイダ族の富の象徴)を作ってるんだ」などという人々と繋がりができた。邪魔にならないよう、何かの助けになれるような形で彼らの仕事ぶりをのぞかせてもらいたい。

39:カヤック遠征で使うパドルを彫る

11月から取り組んでいる自分自身の彫刻プロジェクト。ハイダアーティストであるクリスチャン・ホワイトのアシスタントで、自作のカヤックで旅を続けている友人のキーランに教えてもらいつつ、自分用のアリュート・パドルを作っている。自分で彫ったパドルでカヤック旅をするのが夢。

40:ハイダグワイのコミュニティに貢献する制作をする

イラストレーションやデザイン、写真などの自分が提供できるスキルで、何かハイダグワイのコミュニティに貢献できるような製作物を作りたい。トラベルプランナー「GO HAIDA GWAII」などに協働を持ちかけてみる。

暮らし・勉強領域

💐人間関係

41:会いたい人には会いたいと言う、電話もする

自分で選んで太平洋の向こう側に来ているわけだけれど、日本にいる大切な人たちと簡単に会えないというのはなかなか悲しい。まだいつ会えるかわからないけれど、ちゃんとみんなに会いたいんだよ、ということは伝えていきたい。勝手に電話もかける。

42:旧交を温める

これまでの友人と会える時間が限られるからこそ、その時間を大切にしたい。嬉しいことに、すでにカナダまで遊びにきてくれるという声をぽつぽつと聞いている。友達たちにハイダグワイの何を見せてあげようか、どんな体験をシェアしようか、考えるだけでワクワクする。

今年は2年ぶりに心の故郷スウェーデンにも行く。ウプサラにも数週間滞在する予定。当時の友達とたっぷり近況を分かち合い、近隣スカンディナビア諸国の友達にも会いにいきたい。今のところヘルシンキのエリサの家には遊びに行くつもり。楽しみすぎる。

43:手紙を書く

手紙というものは過小評価され過ぎていると思う。思ったよりカナダから日本へのポストカード郵送料も高くなかった(二ドル:二百円ちょい)。個人的に自分の手紙はとても面白いと思うので積極的に送りつけていきたい。送ってもらえるのも嬉しいです💐

🍱食事

44:おにぎりを極める

別におにぎりである必要はないんだけれど、ひとつの領域を極めたい。別に巻き寿司でもタコスでも親子丼でもいいんだけれど、ハイダグワイで手に入るものでやるならおにぎりがお手軽そう。

45:フードトラックをする

村のファーマーズマーケットやイベントのときに出展したい。海鮮丼とかおにぎりとか唐揚げとかを提供する。とあるイベントで20ドルで売られていたスシ・ボウルよりもはるかに良いものを作れる自信がある。

🌱習慣

46:朝一番にSNSを開くことをやめる

目覚まし時計を携帯で設定しているからか、いつも朝一番にSNSランニングをしてしまう。本当に心が砂漠になってしまう。目覚まし時計を導入し、朝一番はストレッチと読書で始めたい。

47:0:30以降はパソコン・携帯を見ない

こちらも朝と同様、寝る直前までPCで原稿を書いていたり動画を見ていたりするとシンプルに疲れる。その後は手書きでメモを取ったり読書する時間としたい。時間設定はテキトウ。

📔学習

48:月ごとにテーマを定め、一冊読む

今年のドキュメント活動をより深いものにするために、毎月テーマを定め、それに関する書籍を最低一冊読む。先住民のストーリーや知恵はアメリカ大陸の地理・北太平洋の海洋科学・カナダ開拓の歴史・考古学・文化人類学などと幅広い範囲の領域をまたぐ分野横断的なものだ。バックグラウンドの知識はあればあるだけ、現地で得られる情報の解像度が高まる。

今月は「林業・森林」について。課題図書は「Finding The Mother Tree」、森林学者スザンヌ・シマードによる著書だ。森林の木々たちは地下の菌類ネットワークで知恵を共有し合っているという驚愕の新説を打ち立てた作品。彼女は長年ハイダグワイの森のフィールドワークを行なっているらしい。

49:ハイダ語をちゃんと身につける

ハイダ語の授業を今学期も履修する。村のハイダ語センターとバンクーバーの大学が提携しているこのプログラムから学べるものは本当に大きい。授業をとっているという事実に安住せず、自分からもっと意欲的に学習していく。そのための材料はたくさん提供されているのだから。

(最後に)

50:当初のプランに固執せず、流れるままに運を掴み取り、この島で生活と作品を形作っていく

去年の「やりたいことリスト」を考えた頃には、まさか自分がカナダに移住し、ハイダグワイで生活しつつケアの仕事を始めたりするなんて1ミリも想像できなかっただろう。さまざまな出会いと偶然が身を結び、結果としてこの島に流れ着いたのだ。

去年のリストと比べてみると、今年のリストは圧倒的に具体化され、この場所での生活に特化したものになっている。「こんな仕事もしてみたい」「ここにも住んでみたい」などのさまざまな他のオプションが排除されたからこそ、今年のリストは選択的かつ確固たるものになったのだな、と思う。

去年の数ある選択と出会い、別れと決断を通して学んだこと、それは「はじめのプランに固執しなくてもいい」ということ。一度旗を振って初めたこと、コミットし始めたものをやめるというのは簡単ではない。そこにはいろいろな制約の問題もあるが、一番は自分自身の持つ「格好がつかない」という精神的障壁だ。

もちろん、今年はハイダグワイ(と短期間スウェーデン)での活動に全力を注いでいくつもりだし、そこに今は100%ワクワクしている。だからといって、また新しいチャンスが転がってきた際には、もともと作りおいていたプランを再考する余裕も持っておきたい、と思う。

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思ったより長くなった。もう一月も中旬。これから春にかけて、日照時間はずんずんと長くなり、森はまた新しいサイクルを始める。

タイムリミットは長くはない。僕がカナダにいられるのは今のところ今年末くらいまで。「若さ」が全てをカバーしてくれるのは向こう数年だろう。人間の身体能力が二十代半ばでピークを迎えることを考えれば、ハードに身体を使うべきことを学べる時間も少なくなってきている。

焦ってはいない。自分が今いる地点は間違っていない。一歩づつ、着実に、目を開き耳を澄ませ、手を動かし足を運び、ストーリーを紡いでいく。

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