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社長の思い

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八鹿警備保障の代表取締役である田路智洋社長による手記。日々の仕事上の気づきや若社長としての心情を赤裸々に綴ります。
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#暗黙知

モネとカレーと私

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昨日、兵庫県立美術館で吉野石膏コレクションの展覧会が開催されていたので行ってみた。

吉野石膏は山形に本拠を構える国内有数の建材メーカーで日本有数の絵画コレクターでもある。
その収集目的は社内の創造的環境作りだと言われる。
なんとも羨ましい会社だ。

収集内容は主にモネやルノワールやピサロといった印象派の作品がメインだが、ピカソなどのキュビズムの作品もあり、充実したラインナップだった。

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名刀鍛冶から学ぶ“ひたむきさ”

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今回の致知学習は伊勢神宮の御神刀の作刀を担当するなど日本を代表する刀職人である吉原義人氏の話だった。

吉原氏曰く日本刀は単なる武器ではなく、三種の神器の1つになるほどの宝物であり、綺麗な刃文や映りを表す芸術的なもの。

そして、いい日本刀を作るには、体でコツを覚えること、いいものと悪いものとの違いを見分ける審美眼を磨き、細かいところに気を配り、努力し続けることが大切だと吉原氏は言う。

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現場管理者の意義

例えばニューヨークのハーレムや夜のチャイナタウン等のダウンタウンの刺すような空気は何だろうか。理屈抜きで身体が危険を感じる。

この感覚は実際行った人じゃないと分からない。
これも一種の暗黙知なんだと思う。

だから仮にこの状況下で警備の仕事をお願いされた場合、それを知っている者とそうでない者との間では警備計画に違いが出る可能性がある。

そうすると、充てられる警備員の数や仕事の難易度等の条件も変

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空海から学ぶ警備の現場思考と業務マニュアルとの関係

1. 長安で正統的な密教の伝授を受けた空海の弟子入りをした最澄。

しかし、彼は自分の弟子を送って、真言密教の教典の転写をしようとするばかりで、自ら教えを請いに来ない。

そんな最澄に対し、空海は密教を本当の意味で体得するには教典の転写ではなく自ら師匠の教えを請いに来て3年は修行しなければならない旨のことを最澄に抗議する。

大乗仏教の知識の体系化を使命とする最澄と教義を伝授するには頭の理解よりも

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現場、経営それぞれの暗黙知を尊重し合う関係

1. 「事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で来ているんだ!」
御存知、踊る大走査線の青島刑事の名セリフだ。

なぜこのセリフが受けたのだろうか。

それは、会議室で法律やいろんな理屈を下に指示を出す本庁のエリートよりも、現場の人間の方が事件についていろんな情報や経験を持っているというと他業種に従事する多くの日本の視聴者も感じているからだろう。

2.(1) こういった個人の技術やノウハウ、洞察

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頭でなく体で感じて頂く事の必要

1.最近我が社に立て続けに入社希望者が来社される。

採用活動が功を奏してきているのかもしれない。この人手不足のご時勢に大変有り難いことだ。

さすがに誰でもというわけにはいかないが採用に関しては基本的に我が社の方針は来るもの拒まず。なるべく多くの方に研修の中で警備の実際の仕事を経験していただこうと考えている。

入社希望者としては長くウチで勤めるのなら、ネットや職安でのページや情報だけで判断する

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隊員個人がつかむ見えない情報をいかに見える化していくか

1. 警備は人だとは繰り返し述べている通り。どうもそれはマーケティングの世界でもいえるらしい。

マーケティングとは売れ続ける仕組み作りのことをいう。

まず、対象市場を分け、標的を絞って、その中でポジショニングをとる。

その上で経営資源を投入して売れ続ける仕組みを構築していくのだが、それを構成する4つの要素のことを商品・サービス内容といった製品のProduct,価格のPrice,チャネル・物流

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