現場管理者の意義

例えばニューヨークのハーレムや夜のチャイナタウン等のダウンタウンの刺すような空気は何だろうか。理屈抜きで身体が危険を感じる。


この感覚は実際行った人じゃないと分からない。
これも一種の暗黙知なんだと思う。

だから仮にこの状況下で警備の仕事をお願いされた場合、それを知っている者とそうでない者との間では警備計画に違いが出る可能性がある。


そうすると、充てられる警備員の数や仕事の難易度等の条件も変わる。
事情を知っている現場サイドは慎重にいこうと考え、多くの予算を要求し、事情を知らない経営層は利益確保の観点から予算を減らそうとする。

安全と経済合理性の相反の根本にはそういった問題があるんだと思う。


でも経営層が全ての現場の暗黙知を把握するのは現実的に厳しいし、また判断が近視眼的になる恐れがある。

他方、現場サイドに数字や会社全体の戦略を理解してもらうのも限界がある。

だから両者をつなぐ現場管理者が肝になってくると思う。

(よくAIによって管理者がいらなくなると言われるが、少なくとも警備の現場管理に関する限り現場の皮膚感覚といった暗黙知の理解が問題となるため、数値化するのが難しく、AIによる管理はしにくいのではないかと思う。)

自社の場合、そのための教育の場として隊長会議を活用してきた。

今後もコーチングのレクチャーなどを含め、さらに活用していきたいと思う。

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