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社長の思い

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八鹿警備保障の代表取締役である田路智洋社長による手記。日々の仕事上の気づきや若社長としての心情を赤裸々に綴ります。
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2018年7月の記事一覧

事業構造の再構築を図る

みなさんはリストラについてどんな印象をお持ちだろうか。

おそらく人切りといったような悪い印象をお持ちの方が多い事とは思う。

でも本来はそんな悪いものではないらしい。

リストラ、正式名であるリストラクチャリングとは、事業構造の再構築のことであり、2種類のタイプがある。

1つは徹底した合理化、ダウンサイジングをするなどして事業の競争力を高めることを目的とした本業強化型である。

もう1つは事業

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YSブルー

YSブルー

僕はブルーが好きだ。服の色も紺や青系の色が多いし、写真や絵画もそういうのを好む。ボーと海をみながらまったりするのも好きだ。自社がレッドオーシャンに苦しんでいるから余計にそうなのかもしれない(笑)。

というわけではないが、会社のイメージカラーもブルー。

まず、会社の本社の外観が青色。取引先や付近住民の方曰く、結構インパクトがあるらしい。建物修繕の際、会長と今度はIKEAやGUみたいな感じにしよう

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組織作りがサービス価値の向上につながる

警備サービスの価値をどのように考えるべきか。

製造業の世界ではバリューエンジニアリング(以下VE)という価値に関する考え方があるらしい。今回はそれを参考に考えてみる。

VEとは製品やサービスの「価値」を、それが果たすべき「機能」とそのためにかける「コスト」との関係で把握し、システム化された手順によって「価値」の向上を図る手法とのこと。

VEでは価値=機能÷コストであらわす。

その価値向上の

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まずは「価値ある」フォロワーに

自社の業界内における地位・立場はどんなものであろうか。

この点に関してマーケティングの大家であられるコトラー曰く、企業の業界における競争地位は、市場占有率に基づき、リーダー、チャレンジャー、フォロワー、ニッチャーの4類型に分類される、としている。

まず、リーダーは業界内で最大の市場シェアを誇る企業で、業界の盟主たる地位にある。

次に、チャレンジャーはリーダーに果敢に挑戦し、市場シェアの拡大を

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権限なくして責任あり。教育の重要性

昨日、「警備ビジネスで読み解く日本」(田中智仁著、光文社新書)を読んだ。

警備員としての経験を生かした社会学的警備論ということで実務に携わっている人間にもそれなりに楽しめる内容だった。

警備の専門化と雑用係の位置づけ等その内容についていくつか述べたいのだが、1回では無理なので今回は警備業務の責任に関する項に限定して田中氏の主張に対する自分の意見を述べさせていただきたいと思う。

田中氏の主張は

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評価するためのミーティングの必要性

隊員を評価することは難しい。

なぜ難しいかといえば評価する人(以下考課者)も評価を受ける人(以下被考課者)も人だからということが挙げられる。

人は主観的な生き物。公平に評価しようとしてもついつい心理的な誤差が出てしまいがちだ。

その心理的な誤差傾向として挙げられるのがハロー効果である。

ハロー効果とは、特定の要素や特徴によって全体の評価が惑わされることをいう。

これには2つの型があり、ま

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訓練された無能に陥らないために

しかし、この夏は暑すぎる。夏に限って言えばこの暑さはもはや東南アジア並。外で頑張っている隊員の方には頭の下がる思いである。今年は特に熱中症対策をしっかりすべきだと思う今日この頃。

そんな中、愛知県豊田市の梅坪小学校で、一年生の子供が熱中症で死亡するという事故が起きた。何でもこんな猛暑で学校側も高温注意情報を把握していたにもかかわらず、嘔吐をする生徒がいる中、野外学習を敢行し、一度も水分補給を許さ

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リスクをチャンスに!

リスクを考える事はしんどい、特に目に見え難い種類のものは。今回はその代表格である偽装請負について考えてみた。

見積等で条件が折り合えば、警備業者は取引先との間で業務委託契約を締結する。

その契約の性質は準委任契約か請負契約かは契約内容によってことなるが、いずれにせよ、警備員を取引先の現場に派遣し、取引先の指揮命令を受ける事なく、警備サービスといった仕事を提供する義務を警備業者は負い、取引先はそ

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警備にとっての「バランシング」とは

仕事の量と提供出来る商品・サービスのバランシングはどんな仕事でも難しい。

そのバランシングを実行するに際し、トヨタのジャストインタイムという思想は参考になると思う。

ジャストインタイムとはすべての工程が、後工程の要求に合わせて、必要なときに、必要な量だけ生産(供給)する生産方式のことをいう。

その狙いは中間仕掛品の滞留、工程の遊休を生じないように、生産工程の流れ化と生産リードタイムの短縮にあ

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自社のサービスの価値を経済学的に見る

 自社の警備は経済学的に価値があり、差別化を図れていると評価できるか。

 ミクロ経済学の中に需要の価格弾力性という用語がある。

需要の価格弾力性とは価格が1%上昇(変化)したときに需要量が何%変化するかを表すものである。

 まず生活必需品や製品の差別化に成功した商品やサービスは価格を少しくらい上げても需要量はそこまで落ちないので需要の価格弾力性は低いと評価できる。

例えば、主食の米なんかは

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過ぎたるは猶及ばざるが如し

個人頼みでない会社としてのサービスをお客様に提供するために1人親方だらけの烏合の衆から理念の浸透した組織風土を会社に根付かせる。そのためには時に思い切った手術が必要である。

すなわち、スタンドプレー精神溢れる1人親方を生み出す温床となっている短期・スポット契約の比重を下げ、長期かもしくはスポットでも安定した仕事をとってくる。その上で彼らをそういった仕事現場にふりかえ再教育を施す。それでも改善の余

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今いるお客様を大切に

新たな顧客開拓も大切だが、何より今いるお客様との関係を維持したり、深めたりすることを重視する。

このような企業と外部集団(顧客・取引先・社会等)との関係に着目するマーケティング概念をリレーションシップマーケティング(関係性マーケティング)というらしい。

お客様にサービスや商品を買ってもらうための商法というより、お客様に買ってもらった後にお客様と信頼関係を築いて、さらにサービスや商品を買っていた

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会社の安全を従業員におすそ分け

一部の隊員に対し、固定給を実施した時、ついにルビコン河を渡ってしまったと思ったものだ。それくらい警備会社にとって固定給というのは警備員に優しく、会社には厳しいものといえる。どういうことか?

一般的に警備員の給与は日給月給主流だ。日給月給とは賃金を日額で決め、1ヶ月間に働いた日数をかけ、毎月一定の期日に支払う方式のことをいう。それは実質的に例えば材料費や販売手数料等売上に比例して増減する費用である

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組織の人的スラックを生かす

経営学上の用語に組織スラックという語があるらしい。

過剰な人材、余っている設備、内部留保といった余分なヒト・モノ・カネといった経営資源のことを総合して組織スラックと呼ぶとのこと。

過剰な組織スラックは経営を圧迫するものの、適度な経営資源はむしろ、イノベーションを促進させたり、組織の円滑な運営にプラスに働いたり、環境の変化に対応しやすくなるといったメリットがあるという。

なんだか、ウチのような

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