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ワイン片手に旅のハナシ

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油断も隙もありゃしない。オーストラリアを私は許さん。/破天荒なエジプトという国を、私がガッチリ仕留めてきました。/私が過ごしたスリランカには、夢とか幻とか現実があった。
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2020年5月の記事一覧

私と15人の奇妙な住人たち〜金田一以上東野圭吾未満物語〜

私と15人の奇妙な住人たち〜金田一以上東野圭吾未満物語〜

宿はいつもの安宿だ。
そこに躊躇はなかったが、私に割り当てられた部屋がまさかのパンドラの箱だったことには完全に躊躇した。

私は旅慣れていて、不衛生なところでなければ大体どんなところにでも寝泊まりできる。なので、安価だけが取り柄のこのオーストラリアの宿も、かかってこいや〜精神で乗り込んだ。

が、部屋の扉を開けた瞬間、箱は開かれた……。

初めての大人数16人部屋(二段ベッド×8台)であったこと。

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ナイルは死さない

ナイルは死さない

まだ私が若くて美しくてお洒落だった頃、ヨーロッパ中部を流れるドナウ川でディナークルーズをしながら、美しく輝くブダペストの街を臨んだりするという神々の遊びを堪能し、若くて美しくてお洒落だった私は、食事のときに出てくるお水が炭酸水であることがデフォルトだったり、カツレツがやたらと潰れているのがデフォルトだったり、毎日毎食ポテトやらマッシュやらイモばかり食べるのがデフォルトだったりしたことに衝撃を受け、

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トリップトラップ〜ミイラ取りがミイラになるのもよくあるハナシ〜

トリップトラップ〜ミイラ取りがミイラになるのもよくあるハナシ〜

コシャる…コシャれば…コシャるとき…。
ほぼ毎日、時には1日2回コシャってしまう。そろそろ飽きてきたぜ、もうお前なんていらね〜よ!ポイッ!、、って突き放してお別れしたはずなのに、翌日には会いたくなる中毒性南無〜〜。

そんなコシャリをテイクアウトし、ルクソール行きの深夜列車へと乗り込む。

エジプトで私たち外国人は、普通列車のチケットを買うことが出来ない。駅で買おうとしても売ってくれないの

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