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トリップトラップ〜ミイラ取りがミイラになるのもよくあるハナシ〜

コシャる…コシャれば…コシャるとき…。
ほぼ毎日、時には1日2回コシャってしまう。そろそろ飽きてきたぜ、もうお前なんていらね〜よ!ポイッ!、、って突き放してお別れしたはずなのに、翌日には会いたくなる中毒性南無〜〜。

そんなコシャリをテイクアウトし、ルクソール行きの深夜列車へと乗り込む。

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エジプトで私たち外国人は、普通列車のチケットを買うことが出来ない。駅で買おうとしても売ってくれないのだ。”外国人専用の寝台列車“という1万円くらいするチケットを買わされそうになるのが、ここエジプトでの常識。なんでやねん。

なので私たち外国人は、エジプト人にお願いをして普通列車のチケットを代わりに買ってもらう。そんな風にしてようやく手に入れるチケットだって、もちろんノーマル価格じゃないんだゼ、、?

通常価格132EGP(800円)のチケットを、だいぶ上乗せされた25ドル(2700円)で買い取らなければいけない。その上、なぜだか外国人はUSドルをよく使わされる。エジプトマネーじゃダメなの、、?もうルールがいろいろよく分からない。たかが列車の切符を買うだけなのに、やれやれだゼ、、。

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こうやって約11時間、深夜列車の長旅が始まる。

窓から外をぼんやり眺めると、初めて見る様々な街、村、何もないところ、が永遠に広がっていて取り留めがない。それでもそこには一種のストーリーが流れていて、目に映るものは一刻一刻変わってゆく。無声映画でも観ているような、飽きそうで飽きない、なんだか目が離せない、そんな感じ。

そんな映画を観ながらうとうとと眠たくなったら、みんなと同じように完璧なミイラスタイル!a.k.a.エジプシャン睡眠スタイルで夜を過ごそう。

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すぐに朝はやってくる。

目を覚ますと窓の外には朝焼けが広がっていて、また新しい映画が始まる。
そんな時間の流れがすごく好きだ。

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車内アナウンスは皆無、どこかの駅に到着したところで、この駅が何駅なのかが分からない。
事前にチェックしていたおおまかな到着時間や、その駅に降りて行く人たちの雰囲気などで、自分が降りるべき駅を察知しないといけない。

そんなの分かるかっつーの!!(怒)って今まで何度も思ってきたけれど、なんだかんだでちゃんと分かるんだな。なーんも知らん土地なのに。
毎度毎度こうやっていろんなところによく行けたもんだなあ、ってまた旅が好きになるんだなあ。

心を澄ませるとね月の満ち欠け感じるよね。野性が目覚めるってやつ?正しい時が判る。って、ファンクザ・ピーナッツが言っていた。(世代注意報)

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真冬のNYで急遽ホームレスになったこともあるし、早朝4時にサハラ砂漠に置き去りにされたこともある。メキシコで60kgの荷物を運びながら宿が見つからないで涙しか出ないときもあったし、オーストラリアの宿で7万円盗まれたこともあった。ヨルダンの空港に到着してタクシーに乗ったら偽タクシーで、ERO動画(ガラケーの超絶画質悪い代物)を見せられた挙句、変な高速道路みたいなところで降ろされたこともあったっけ。

いろいろ思い出したらキリがないけど、酸いも甘いも乗り越えて、ゲットしましょ小さな大きな幸せ。って、ファンクザ・ピーナッツが言っていた。(世代注意報)

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目的の街ルクソールに到着した私は、予約していた宿からのお迎え人を探した。ぼったくりタクシーやら宿の客引きやら、なんやらかんやらがごった返している中で、どうにか出会えた白い髭モジャの陽気すぎるおっちゃん(お迎え人)。

「My name is タカ〜〜シ♩」と、頑なに偽の日本名しか名乗ってこず、「なんでやね〜〜ん♩」と、頑なにただ言いたいだけの不要不急な関西弁で煽ってくるあたり、今回のルクソール旅も完全におもろいやないかーい!とエセタカシにツッコミたくなるスタートを切ったのであった。

なんだこれ、最高だな。タカシのトラップに引っ掛かっちゃったな。ミイラ取りがミイラになるのもよくある話。って、ファンクザ・ピーナッツが言っていた。(世代注意報)

↓タカシ

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たくさんの時間をぼんやりして過ごす列車の旅をしていると、よく思う。

”私は旅に恋してるのね。”
ふふふん。

恋の罠という名の旅の罠。
ひと罠、ふた罠、み罠、よ罠、、たくさんひっかかってもまだまだくじけずいきたいのです。失敗を恐れずに、なんでも来いかんでも来いそれくらい覚悟を持って、ホンモノに会いたいのです。

私は旅が大好きです。






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