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散文

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忘れちゃいけない、でも忘れてもいい

忘れちゃいけない、でも忘れてもいい

あの日は、ぼーっとTwitterを見ていたら関西にいるはずの知人が「なんだか気味の悪い揺れ」とツイートしていたのを目にしました。でも自分は揺れに気が付かなくて、それでテレビをつけたらまず新宿駅の手前でストップしてる中央線が空撮されてて、どうやら同じ時間に東京では電車が止まるほどの大きな揺れだったことを知って、たいへんなことが起こっているんだとそこで気がつきました。それからは、ずっとパソコンの前で止

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改めて問う、この男は何者か?【Shunのトリセツ】

改めて問う、この男は何者か?【Shunのトリセツ】

このnoteを読んでいただきありがとうございます。

以前からポートフォリオではないものの、きちんとした自己紹介を書いておきたいなという気持ちがありました。これがあればnoteはもちろんTwitterのトップとかにも固定できてよりわかりやすいんじゃないか、と、あとで出てくるとある後輩のnoteを読んでふと思ったので、とりあえず書いている次第です。

では、さっそく。

基本情報1990年生まれ。て

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繋いだ、2020年

繋いだ、2020年

天国と地獄のような1年だった。

1月、職場を変えることを決意する。2月、本命の職場から不採用通知が届き寝込む。3月、前職場を退職する数日前に現職場の採用通知を受け取る。4月。やってきた新型コロナウイルス禍。採用された現職場から1ヶ月半ほど休みになると通知が来る。

5月、あれ何してたっけ。6月、リモートワークで徐々に社会復帰。7月、ついに本格的な通勤再開、というより新しい職場にきちんと通い出す。

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薪を焚べてたら30代に突入したので「別れ」の20代を振り返るよ

薪を焚べてたら30代に突入したので「別れ」の20代を振り返るよ

1990年10月18日生まれのわたくし、昨日で30歳になりました。

10代から20代に突入した瞬間は、深夜に岐阜をドライブ中に日付が変わって、目の前に見えた自販機で友人が「おめでとー!」とコーラをおごってくれました。どうでもいいけど、いまストリートビュー見てたらその自販機が現存しててちょっとびっくりした。

で、20代から30代を迎えた瞬間は、薪を焚べておりました。奈良の山奥にあるキャンプ場でや

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あれ、今なんのために自粛してるんだっけ

あれ、今なんのために自粛してるんだっけ

たまにはこういうのもいいか、と、近所の店にテイクアウトのトンカツ弁当を注文した。30分後に出来上がるということで、ついでに買い物を済ませたらちょうどいい時間だなあと思い支度して家を出る。

公園を通りがかると、入り口で教育委員会名義の「ボール遊び禁止」という張り紙が出迎えていた。

あれ?こんなの数日前あったっけ?

たしかにこの公園キャッチボールとかみんなよくやってるけど、ボールが子どもに当たっ

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たぶんこれから1ヶ月この生活

たぶんこれから1ヶ月この生活

ここ数日の僕の生活を淡々と書きます。


まず早朝に起きる理由がなくなった。大体9時半くらいに目が覚めてもすぐ起きることはせず、だらだらと布団の中で過ごす。実はいま、この朝起きてすぐの時間が一番キツい。何をすればいいのかがわからなくなるから。あと、起きてる間無音だといろいろ考えが飛んでしまってすごく嫌なので、「藤やん・うれしーの水曜どうでそうTV」をラジオ代わりに繰り返し繰り返し聴いている。おも

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「今の状況を忘れられる」読書をしよう

「今の状況を忘れられる」読書をしよう

もう何度も書いているが、僕の日課は本を読むことである。

1日1時間を目標に、時間が取れなければ最低30分、必ず「本を開く」時間をとるようになって、かれこれ3年近くが経つ。もともと片道1時間近くある電車通勤の時間でなにかできないか、と思って始めた読書が、ここまで自分の生活に大きく根付くとは思ってもいなかった。いまや歯を磨くのと同じくらい自然に本(またはKindle)を開く。

しかし実はいつでもど

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「人と、話がしたい」

「人と、話がしたい」

「人と話をする」というのは、生きる上でとても大切なこと、というより、それ自体が、人が生きている目的なんじゃないかと思う。

この文章は『腹を割って話した』(イースト・プレス)の最後に記された、「水曜どうでしょう」の藤村忠寿ディレクター(以下「藤やん」と表記)のあとがきの書き出しである(P218)。このあと、藤やんはこんな文章を続けていく。

出口が見えないとキツイ。でも、出口が見えないことを人に話

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逆に、通勤時間をかける必要がある人

逆に、通勤時間をかける必要がある人

年に数回はTwitterなどSNSで「通勤時間が無駄だ」という論争が繰り広げられている気がします。この手の論争には、実際に職場の近くに住む「職住近接」を実践して一定の効果を挙げたという声を本当によく見かけるのですが、ちょっとまってほしい。

世の中には、その無駄だ無駄だと強調される通勤時間を「かける必要がある」人というのも一定数います。それは自分自身の時間の使い方という意味はもちろんのこと、職種上

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僕の「学び場」が消える

僕の「学び場」が消える

「あそこの銭湯、今月で閉店するから行っといたほうがええぞ」

正月、親戚宅での新年会で伯父がそんなことを言った。正直、青天の霹靂もいいところだった。しかしこういう日に限って僕は風呂セットを持ち合わせていない。しょうがないので、1月中のどこかでなんとか時間を見つけてその銭湯へ行くことにした。

ところが身辺や仕事で正月早々てんてこまいの日々が続いてしまい、ようやく時間を取れたと思ったらその日は閉店の

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