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#日記

「雲と水のような人の話」

「雲と水のような人の話」

私の小さな頃、
実家の近くに、雲水のお坊さんがよく托鉢にきていた。
雲水さんというのは、
禅宗の若い修行中のお坊さんのことだ。
修行の一環として、京都市内をお経を唱えながら練り歩く。
あたかも行雲流水のように一ヵ所にとどまらずに修行していく
その在り方をいった言葉らしい。
「おー」という声は太くて、
列になって歩かれる姿は美しい、ということが
私の小さな時の記憶。

遠くから、いい声で「お~~~」

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「自分のことばを持つということ」

「自分のことばを持つということ」

写真の器に描かれている花は、私がよくモチーフにしている「繁栄の花」。
繁栄は衰退の始まりで、衰退も繁栄の始まり、という「良いことも悪いことも内包した時間そのもの」を表すために、15年ほど前から描いている花だ。



生きていると、愛や誕生、喜びや楽しみのような感情や事象と同時に、
病気や死、そして、恐れや悲しみや嫉妬などのネガティブな感情を感じる日も少なくはない。

私はそういうものを心の中で感

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「ラーメン二郎に行くと、そこは茶室だった」

「ラーメン二郎に行くと、そこは茶室だった」

最初にいうが、私はラーメンがそんなに好きではない。
食べても年に1回か2回くらい。
年に1度も食べないこともあるくらいだ。
だから、これは、ラーメン通の人が書くブログではない。

しかし今回私は、人生で初めてラーメン二郎に行き、そこに茶道の精神を感じてしまった。
ただ、それだけのことが言いたく、この筆をとっている。

ラーメン二郎と、茶道の共通点をここからまとめていきたいと思う。

知人に誘われた

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「拡張家族 ここ一年間の家族の記憶 」

「拡張家族 ここ一年間の家族の記憶 」

今やうちのファミリーである
同居人Oがうちに引越しをしてきて、先日で一年経った。

夜中にスマホで写真を整理していたら、
ちょうど一年前の初めてかこんだ食卓風景がリマインドされて、
胸が熱くなった。

現在では、同居人がもう一人増え、
同居人Oに加えて、同居人T、娘二人、私、の五人家族になっている我が家。
ここ一年の、特別で、美しい、この生活の始まりを
まとめておこうと思った。



私は3年ほ

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「ヌード撮影のススメと女性の期限の話」

「ヌード撮影のススメと女性の期限の話」

友人のカメラマンと久しぶりに喫茶店でお茶をしていた。

積もる話も一段落したところで、ぬるくなったコーヒーをすすりながら
彼はおもむろにこういった。

「いや、最近初めて女性のヌードを撮ったんだよね」
「へえ〜そうなんだ」

相づちを打ちながら、私は20代のことを思い出していた。

当時、私はヌードをどうしても撮りたかったのだけど、
付き合っていた彼氏にどうしてもいやだ、と留められて諦めた経験があ

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「章の終わりと絶対座標」

「章の終わりと絶対座標」

人に吐かれた言葉がなくならない時がある。
その人自身のことは、とっくに許しているのだけれど、
言葉だけが消滅せずに、
ずっと心の中にオリのようにしずんで、
トラブルがあるときにいつもかき回されて、浮上してくる。
先日まで澄みきって見えていた未来が、
今は濁って未来が見えない。

もはや違うコップを用意して、
違うコップに新しく新しい水をいれはじめたくなる。

狂おしいほどに、生きたいという気持ちが

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「孤独と幸せ」

「孤独と幸せ」

孤独であることは、実は本質に向き合えるいただきもの。

数年前に、どうしようもない孤独にさいなまれたことがあった。

とはいえ、
友人の数はきっと平均よりも多いほうだし、
両親も健在ではあり、近所の友人もできた。
相談相手にはほど遠いが子供も二人いるし、内省する時間を全く与えない。
(内省したい案件があるときは地獄wのようだけど、なんとか先送りにして向き合っている)

なのに、なんとも黒い箱のなか

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「隙がない女」

「隙がない女」

先日友人との対話の中で、
ひさしぶりに聞いた、この言葉。

「隙が無いよね」

でた!!あれだ!!
仕事にプライベートに、極めて純粋に真摯に生きている女子が
言われてしまうあの言葉だ!!

もう一つ、ひどいときは以下が続く
「サバサバしすぎ」
「一人で何でもやっていけそう」
「サービス精神ありすぎ」
「恋愛とか面倒だとおもってそう」
「彼氏作る気なさそう」

(ちなみに今回は全部のせでした 笑)

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「SHOWKOの箱船」

「SHOWKOの箱船」

「ものの断捨離」って
とても気持ちがいいものなのだ。

スパンスパン捨てる。
心が軽くなってくる。

だけど、
「人の断捨離」というと、
上から目線で人に優劣をつけて、
選んだり切り捨てたりしているように思えて、
あまり好きではなかった。

でも、
決してそうではなくて、
《愛情もって手放したり》
《次のステージへ見送ったり》
《上手に付き合うために少し距離を取ったり》ということも含めて考え

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