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#日記
「雲と水のような人の話」
私の小さな頃、
実家の近くに、雲水のお坊さんがよく托鉢にきていた。
雲水さんというのは、
禅宗の若い修行中のお坊さんのことだ。
修行の一環として、京都市内をお経を唱えながら練り歩く。
あたかも行雲流水のように一ヵ所にとどまらずに修行していく
その在り方をいった言葉らしい。
「おー」という声は太くて、
列になって歩かれる姿は美しい、ということが
私の小さな時の記憶。
遠くから、いい声で「お~~~」
「自分のことばを持つということ」
写真の器に描かれている花は、私がよくモチーフにしている「繁栄の花」。
繁栄は衰退の始まりで、衰退も繁栄の始まり、という「良いことも悪いことも内包した時間そのもの」を表すために、15年ほど前から描いている花だ。
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生きていると、愛や誕生、喜びや楽しみのような感情や事象と同時に、
病気や死、そして、恐れや悲しみや嫉妬などのネガティブな感情を感じる日も少なくはない。
私はそういうものを心の中で感
「ヌード撮影のススメと女性の期限の話」
友人のカメラマンと久しぶりに喫茶店でお茶をしていた。
積もる話も一段落したところで、ぬるくなったコーヒーをすすりながら
彼はおもむろにこういった。
「いや、最近初めて女性のヌードを撮ったんだよね」
「へえ〜そうなんだ」
相づちを打ちながら、私は20代のことを思い出していた。
当時、私はヌードをどうしても撮りたかったのだけど、
付き合っていた彼氏にどうしてもいやだ、と留められて諦めた経験があ
「章の終わりと絶対座標」
人に吐かれた言葉がなくならない時がある。
その人自身のことは、とっくに許しているのだけれど、
言葉だけが消滅せずに、
ずっと心の中にオリのようにしずんで、
トラブルがあるときにいつもかき回されて、浮上してくる。
先日まで澄みきって見えていた未来が、
今は濁って未来が見えない。
もはや違うコップを用意して、
違うコップに新しく新しい水をいれはじめたくなる。
狂おしいほどに、生きたいという気持ちが
「SHOWKOの箱船」
「ものの断捨離」って
とても気持ちがいいものなのだ。
スパンスパン捨てる。
心が軽くなってくる。
だけど、
「人の断捨離」というと、
上から目線で人に優劣をつけて、
選んだり切り捨てたりしているように思えて、
あまり好きではなかった。
でも、
決してそうではなくて、
《愛情もって手放したり》
《次のステージへ見送ったり》
《上手に付き合うために少し距離を取ったり》ということも含めて考え