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体験を創造する工務店 株式会社四方継 つむぎ建築舎の挑戦

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神戸の大工と設計士のみの工務店でのUXデザイン思考に基づいた取り組みと考え方をまとめています。
運営しているクリエイター

記事一覧

エスノグラフィーin Pandanon 〜人の幸せと快適さの関係性〜

エスノグラフィーin Pandanon 〜人の幸せと快適さの関係性〜

私は7年ほど前から50歳の手習いでUXデザインを学ぶスクールに3年間ほど通わせていただきました。それまで長年、マーケティングを学び、実践する中で、大きな時代の変化に対応しきれなくなる事を感じ取って、マーケティングの次のレイヤーを探した結果、ユーザのまだ見ぬ体験をデザインするUXデザインの思想に出会いました。そこでは表面的なニーズではなく、潜在的な願望や欲求を探求して、インサイトを抽出する手法ととも

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蜂蜜の体験を創る大工

蜂蜜の体験を創る大工

農薬の影響を受けない花を求めて山口県の山奥に入り込んだ養蜂家がいます。無農薬の自然農業で自給自足に近い暮らしをしながらミツバチと共に生きておられます。
ご自身が食事療法でガンを克服した経験を経て、健康は食が基本にあるのを体感し、本当に身体に良いものを提供したいと山に分け入って自然と暮らしておられるとの話を聴いて、この人本物だなー。と思いました。分かったことを分かった通りに行動に移せる人を心から尊敬

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1+1=の解を正しくするのは?

1+1=の解を正しくするのは?

私が住う兵庫県では中学生に対する職業体験教育がとても熱心で、毎年、秋口になると『トライやるウイーク』と題された地域の事業所に生徒達がインターンシップとして働きに行くカリキュラムが組まれています。5日間の日程の殆どは新卒4年生の若手大工の和希が先生役として対応してくれるのですが、1日位は担当のコマを持ってください。と言われて昨日は授業を引き受けました。

人生の意味と経済的な幸福私が中学生に対して行

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今こそ若者に伝えたい、職人と言う生き方とその可能性

今こそ若者に伝えたい、職人と言う生き方とその可能性

私は神戸でつむぎ建築舎と言う自社大工によるものづくりの事業を営んでいます。事業の主体がものづくりですから、その評価は現場で作り上げたものにしかありません。元大工である私としては、現場で作り手がいかに魂を込めたものづくりをするかどうかに事業所の存在意義もその評価もかかっていると思っていて、創業以来大工の育成、人作りに注力してきました。2年前のリブランディング、事業形態を再構築した際のコンセプトは、大

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Why I work 〜なぜ働くのか〜

Why I work 〜なぜ働くのか〜

毎週水曜日の朝、BNIなる朝の異業種交流会に参加しています。Giver'Gain(与えるものは与えられる)を理念にメンバー間で貢献し合うことで、メンバー全員のビジネスを発展させようという、今、大河ドラマに取り上げられ大いに注目されている渋沢栄一が提唱していた「論語と算盤」(経済と道徳)は表裏一体であり、良き心を形に表すことでいいご縁が巡ってくる筈だとの綺麗事の理想論を実践するコミュニティーです。マ

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ほんまにそんなことがしたいんか?  〜人生の目的とお金という手段〜

ほんまにそんなことがしたいんか? 〜人生の目的とお金という手段〜

先週末、株式会社四方継本社の3階TUGI Studioで開催した「今こそ皆で考えたいお金の話」と題したイベントは参加者の皆さんと大いに盛り上がりました。新型コロナによるパンデミックで大きく狂わされた今の世界の状況とこれからの貨幣経済の行く末をファクトと歴史を並べて俯瞰し、守りと攻めの両面から改めてお金について考えてみようと言う試みでしたが、そこで浮き彫りにされたのは、「そもそも何のためにお金がいる

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押部谷&伊川谷地域通貨発行プロジェクト キックオフ!

押部谷&伊川谷地域通貨発行プロジェクト キックオフ!

私が代表を務める株式会社四方継の地域コミュニティー事業部「つない堂」が毎月主催する暮らしを豊かにするイベント「つむぎ暮らし」の今月のテーマはお金について。ファシリテーターを私が務めて、「今こそみんなで考えたいお金の話」と題して大きく2つのテーマについて話し合いました。

ディフェンスとオフェンス2つのテーマと言うのは激しく環境が変わりつつある今の世の中をファクト(事実)に基づいて冷静に俯瞰しつつ、

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サルでもわかるお金の話 #シニョリッジ知ってる?

サルでもわかるお金の話 #シニョリッジ知ってる?

持続可能な自立循環型ビジネスモデル構築を標榜して私が長年あちこちで学んできた内容を元に、共に原理原則論の実践に取り組みもうと、毎月開催している無料の勉強会「継塾」は昨日で95回目を迎えました。今年の年末、12月でなんと第100回を迎えるということで、何かイベントごとをしたいなーと考えています。ま、コロナ次第ですが、、

おかねの正体知ってる?今回のテーマは、物と情報が溢れかえる今の飽食の時代、ユー

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約束のネバーランドに救われた件

約束のネバーランドに救われた件

人生はストーリー実は私、本屋の長男としてこの世に生を受けました。父親は神戸元町の高架下で小さな書店を営んでおり、私は物心ついた時から父親が毎日のように持って帰ってきてくれる本に慣れ親しんで育ちました。とにかく家にはありとあらゆる本がいくらでもあり、小学生から中学生時代にかけて司馬遼太郎や山岡荘八等の歴史長編小説をはじめ、多くの本(ほぼ小説)を読み漁りました。父親から教えてもらったのは、「本は他人の

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ウイズコロナのライフデザイン

ウイズコロナのライフデザイン

平成の終わりから、多くの人が世界が大きく変わることを繰り返し預言されていました。圧倒的なテクノロジーの進化とモバイルデバイスの普及とインターネットインフラが整ったことで、情報伝達のスピードが大きく変わり、AIとIotの実用化ってこんなに凄い変革をもたらすのだと気付かされたのが私が世界が変わると感じた兆候でした。しかし、コロナによる世界的なパンデミックはまるで次元の違う真逆と言っていいほどのパラダイ

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持続・循環への昇華こそが目的 #今一度、Whyから始めよう

持続・循環への昇華こそが目的 #今一度、Whyから始めよう

今日、とある勉強会で、経営について話す機会を頂きました。「何のために経営するのか?」との本質的な問いに対しての私なりの考え方をまとめて、できるだけ簡潔に、シンプルに答えを出してみました。何のために:Whyとの質問はWhat:何を、Where:どこで、Whenいつ、Who誰が、Howどのように、との周辺で関連する問いと密接な関係があり、5W1Hのフレームに当てはめてみることで事業の全体像を俯瞰するこ

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鳥の眼と虫の眼

鳥の眼と虫の眼

私は毎朝、「職場の教養」なる倫理研究所が発行している日めくりの小冊子の一文を読んで、感じたことをスタッフ全員に個別にメッセージで送る習慣を持っています。今朝は「サガリバナ」と言う一夜限りだけ花を咲かす沖縄の植物のエピソードを読んで、目の前のことに集中するのと、全体を俯瞰する両面を持つことが大事だと思う。との感想を書きました。今風の言い方に置き換えると、KPI管理とメタ認知の両方が重要だといったとこ

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世界は見えるものと見えざるもので出来ている。#共感資本主義へのシフト

世界は見えるものと見えざるもので出来ている。#共感資本主義へのシフト

氷山の一角。という言い回しを良く耳にしますが、最近になって改めて目に見えている事象よりも目に見えていないモノ、状態や原因、因果や意図などの方が重要なのだと感じさせられることが多くあり、世の中は物質と理論だけでできていないのだとつくづく思います。そして、氷山の水中に隠れている部分にアプローチする方が水上の氷山をどうにかするには大事なのだと実感することしきりです。しかし、現代の社会通念や学校教育では精

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お金の話をオフェンスとディフェンスの両面で考える。#投資と投機と貯金と新しい資本主義

お金の話をオフェンスとディフェンスの両面で考える。#投資と投機と貯金と新しい資本主義

人の人生は「ひょんなきっかけ」とそれから派生する「人とのご縁」で大きく変わると言われます。何かしら新しいことに興味を持ち、行動を起こしてみるとそこから芋づる式?にご縁が広がって、思わぬ方向に(良くも悪くも)人生が転ぶのは、50数年生きてきて、肌感覚でその通りだと思います。壮年から初老に差し掛かる年齢になっても、新しい学びの場に足を運んでしまうのは、これまでの人生の中で幾度となく、そのような経験をし

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