高橋剛志 #職人起業塾塾長
大工であり、全国で建築職人、現場実務者向けの研修と、職人の採用、育成を行える組織づくりのサポートを行っている一般社団法人職人起業塾の代表であり、神戸で大工集団から創業した株式会社四方継 つむぎ建築舎のCEOの高橋剛志が提唱するこれからの職人の在り方。
大きな社会問題となっている建設業界の職人問題と、高等教育からドロップアウトする若者の増大の両方の課題を解決する新しい学校創設プロジェクトの歩みを書き溜めて行きます。
事業計画を立案し実行、目標達成すると同時に考えるべき持続可能性について構造化を切り口に考えてみます。
混迷を深める世界に対してどう向き合うか?微力だが無力ではない地域企業から誰も取り残さない本当の民主主義の実現への道を探ります。 責任ある大人の無関心が世界を暗闇に叩き込む、それを妨げる一助となれば幸いです。
競争原理が根本にあるグローバル資本主義の次の時代は、関係資本や信頼資本をベースにした共感資本主義社会になると言われているし、期待を込めてそうなれば良いと思っています。そんなパラダイムシフトに欠かせない人の才能を最大限発揮するタレンティズムをテーマに建築業界の構造改革について書いています。
私は実は若い頃、大の時計付きで、腕時計を5つくらい持っています。その中でもSUNTO COREという山登り用の古いスポーツウオッチが特にお気に入りで、結局、殆どそれしか腕に巻く事がないくらい、TPOにも関係なく愛用しています。スポーツウオッチなのでベルトがラバー製で、ベルト通しが定期的に摩耗して切れてしまいます。その度に買い直すのですが、マニアックな部品はリアル店舗では取り扱っているところも少なく、なかなか見つけられないのでネットでベルトを探すようになりました。多分、2年に一
4年ぶりに熊本へ。KS倶楽部なる建築事業者、木材流通業者の団体でマイスター高等学院のスキーム説明と建設業のCSVシフトについての講演を依頼され、尊敬する社長と塾生のいる会社なので喜んで!と二つ返事で引き受けました。前後の日のスケジュールが一杯になっているのをこじ開けての弾丸出張です。 建築業界の憂鬱以前から誰もが分かりきっていた事ですが、建築業界では現在、職人不足問題が顕在化してきて、工事に取りかかれずに売上が低迷する事業所の存続が危ぶまれるほどの危機が迫っています。工事が
北欧やオーストラリアではハイスクールを卒業した後の進路は職業訓練校などの専修学校に進学するのがスタンダードで、大学に進むのは研究者になりたいとか、医師などのステップが決まっている職業に就きたい場合のみとのこと。キャリア教育が随分と浸透している様です。当たり前ではありますが、学校での学習は社会に出て活躍するために行う。ならば、出来るだけ早い段階で職に関係する学びを得るに越したことはありません。せめて高校に進学する際には将来にしっかりと向き合って学生生活を過ごして貰いたいものです
これまでは特定業種に指定され法定の残業代だけ支払えば、従業員をいくら働かせても良いことになっていた建設業界。それもいよいよ働き方改革の波に飲み込まれて2024年4月より「働き方改革関連法」が適用されます。「時間外労働の罰則付き上限規制」のスタートに向けて労働環境を変革していかなくてはならないのですが、これは単に従業員の労働時間を短縮すると言う単純な話ではありません。職人が働いた分の消費税を事業所が負担を増やすことになるインボイス制度もですが、新しい制度は政府の掲げる意図とは全
職人育成の高等学校、マイスター高等学院を運営する一般社団法人マイスター育成協会では、毎月2回、誰でも参加出来る無料オンラインミーティングを開催しています。1つは事業所に高校を併設して若者を受け入れる事業に参画した経営者及び育成担当者が集い、中学校、高校への生徒募集や中学校へのものづくりの楽しさを伝えるワークショップの開催、実際の高校を運営する中で知見を集約するリアルな情報共有の場となっています。 もう一つは、準会員向けの勉強会で、そこでは、キャリアパスや賃金テーブル等の人事制
地球は有限との絶対的な事実に向き合えば、経済や企業の際限のない成長は絶対にあり得ません。18世紀の産業革命以降、人類は爆発的な進化と成長を推し進めてきて、地球を征服し、環境に取り返しがつかないかも知れない位の大きな負荷をかけてきました。このまま人口が増え続け、自然環境を侵略、蹂躙、破壊し続けると野生の動物は次々と絶滅し、人類を含めた地球全体の生態系が破壊されて死の惑星になってしまうと指摘する学者もいます。気候変動が人類の経済活動による影響か、因果関係ははっきり しませんが、今
この4月に職人育成の学校、マイスター高等学院を開校させた私は、50代半ばにして初めての教育業界デビューを果たしました。これまでは全く畑違いの業界を歩んできたこともあり、様々な教育関係者の方々に情報提供や学ぶ機会をいただいています。毎週水曜日には、経営実践研究会の教育課題解決委員会のミーティングがあり、そこでは教育事業に携わる方々と教育にまつわる様々な課題や問題点を共有しながら交流しています。今週はオンリーワンスクールなる塾で行っているプリント学習とその目的とされている論理的思
金融中心、株主利益の最大化を目的とする欧米型強欲資本主義社会の行き詰まりが世界のあちこちで見られるようになっています。近年、ポスト資本主義がふつーに語られるようになりました。その中でも、これまでの株主中心の資本主義システムの次に来るのは、ボーダーレスに多くの人を中心にした人の本質的な幸せを実現する共感資本社会だとの論調が多く見受けられます。日本に住んでいたら、今の社会が平和で民主的で、誰にでも平等なチャンスがある世界だと錯覚してしまいがちですが、実際の世界は格差と分断が広がり
先日、北海道、札幌に出向き、社長大学を主宰されているう山内良祐氏にお話を伺いました。様々な業種業態の事業の経営に携わった後、事業再生コンサルタントとして活躍されてきた大先輩の言葉はとても重く、インサイトをついており、多くの示唆を頂く事が出来ました。山内氏が社長大学なる経営者の為の勉強会をスタートされた背景は、ビジネスモデルを構築できる経営者が少なすぎる、他社の模倣や上手く行った事例の二番煎じではなく、自社独自のアクションプランを組み立て、経済性と社会性を両立するモデルを作り上
現在、大阪で建築実務者向けの実践研修、職人起業塾の第20期を開催しています。全15回、半年にも及ぶこの研修では現場で顧客接点を担う実務者に、事業所の抱える根本的な問題解決へのアプローチを推し進めてもらい、持続可能なビジネスモデルの構築に寄与して貰うのが主たる目的です。 why&志今回の第9講は私からのコンテンツのレクチャーとしては最後の講座でした。最後に伝えるのは最も大事なこと。だと前置きして始めた講義では、目的と手段を混同しない様にする「なんのために?」との問いを持つこと
NHKの大河ドラマを観ている。という人も最近はめっきり減って来た様に感じていますが、一年間かけて作られるドラマはそれなりに見応えがあるし、小説を二時間の枠に押し込める映画とはまた違う面白さがあると思ってます。 現在放映中の「どうする?!家康」は後に天下を取って江戸時代には神の君として祀られた徳川家康の人生の選択に焦点を合わせ、毎回、どうする?との問いを残して放映を終えるのはなかなか面白く、弱い家康像に賛否両論ある様ですが、楽しく見ています。 英雄達の生き様に学ぶ私は子供の頃
「大学の道とは明徳が明らかにすることなり。」とは、孔子の弟子達が編纂した有名な大学の冒頭の一文です。この春、新たに開校し、授業を開始した職人育成の高校、マイスター高等学院では午前中は古典を学ぶカリキュラムが組まれており、まずは仮名大学の素読からスタートしています。 姿勢を正し、25分間の素読の後、一節ずつの意味を丁寧にひもといて、半年ほどで15歳の若者が大学を完全に理解出来るようになります。大学が終われば、論語に進み、2年生が終わる頃には、論語も完全マスターしてもらう予定です
GWが明けて2日目。世間様もすっかり普段通りの日常ですが、そもそも私は先週も北海道からの台湾出張とゆっくりする間もなく(文字通り)飛回っていたので、GW云々はあまり関係がありませんでした。そんなオンビジネスなGWの締めくくりは、6.16に開催されるCSV経営、ソーシャルビジネスモデルへと転換された、もしくはそれを標榜する企業の祭典、ナショナルフォーラム2023 in 大阪の登壇者を決める経営実践研究会の会員プレゼンテーション予備選の決勝大会を大阪で行いました。21人もの高い志
およそ三年ぶりの台湾。私が代表を務めており台北に事業所を構える菫菫国際設計有限公司の関連で、日式(日本式)ラーメン店舗新装工事に関わる建築の施工業者の手配とデザイナーとの打ち合わせが急遽セッティング出来て、この度、コロナ禍で全く行き来が出来なかった空白の3年間を乗り越えての訪台です。台湾の職人に現場で設計意図を説明するのは随分と久しぶりで、十年前に初めて台湾を訪れた時のことを思い出し、何だか懐かしい気分を味わいました。 文化を伝えるコミュニケーション今回のラーメン店での計画
久しぶりに台湾に来ています。コロナの影響で台湾の事業は完全に凍結しておりましたが、やっと国外に出られる環境が戻ってきたタイミングでそろそろと動き始めました。今回は台中での工事施工の新たなパートナーを見つけるべく、クライアントが計画している日式ラーメン店の現場にて2社の工事会社と打ち合わせと、ご縁を繋いでもらった台北の方へのご挨拶。話すくらいなら電話でもzoomなどのオンラインでも出来ますが、人を知るにはやっぱり直接会ってみないと真のコミュニケーションにはならないので、GWで対
久しぶりに北海道を訪れました。今回のメニューはスープカレーにラムしゃぶに朝市の海鮮丼に味噌ラーメン。と、グルメツアーの様相を呈しておりましたが、もちろん美味しいものはついで、目的はそんなことではありません。社長大学なる経営者の為の学びの場をを運営される大先輩の経営者に直接お会いしてお話を伺いに足を運びました。 オンラインでは感じられない価値コロナ以後、オンラインでのコミュニケーションがすっかり定着し、場所と時間を問わずにPCの画面上で顔を合わして話すことが出来るようになりま