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眠りこけたサムライ達へ バーダー・マインホフで目を覚ませ

多分、日本特有だと思いますが、ビジネスの場面で政治、宗教の話をタブー視する習俗が浸透しきっています。お互いの主義主張をたたかわせると人間関係が潤滑にならなくなるのを慮ってのことかと思いますが、それがいつしかビジネスのシーンに止まらず、全てを網羅して日本の大人は政治・経済、宗教について全く語らなくなってしまったと感じています。
でも、冷静に考えるとこれってかなりヤバいのでは無いかと思うのです。

大人の一家言

海外の人達と比較して、と言ったところで仕方ないですが、私が知る限り、台湾人も中国人も韓国人もアメリカ人やヨーロッパの人も政治・経済について誰もが自分なりの主義主張、正義や信念など,(その良し悪しは別として)誰もが一家言もっていました。
海外の気心知れた人達と一緒に酒を飲む機会があったら大体、そんな話題になった気がします。

しかし、日本人で政治・経済、宗教について熱く持論を展開出来る人がどれくらいいるか?と考えた時、それは圧倒的に少数に止まり、経営者との会話でも主に金儲けの話、ゴルフや趣味の話、あとは流行りの話題くらいしか出てこないことが殆どになってないか?と思います。冷静に考えてあまりにも幼稚です。

なんのために生きるのか?

私の場合、「剛い志」と名付けられた名前にかけられた呪いのおかげで、志についての活動が人生の大半を占めて来ました。

常に何の為に生きるのか?との問いに晒され、志を意識し続けてきたこともあって、世の中に対する憤りや怒りをぶちまけ、その根本解決について出来ること、やるべきことを語るのが(鬱陶しいですが)常態化しており、その流れで教育論や宗教観、地域課題や政治、経済について考えをつい熱く語ってしまいます。

ただ、私の話に反論されるどころか一方的に聞いて貰うことが多く、日本人同志でお互いに唾を飛ばしながら真剣に意見を戦わすことはほぼありません。寂しいですが。

国難に気付かない奴隷

明治維新、外夷からの侵攻にあって、国の未来を憂い、どのようにしてこの国を守るのか?と真剣に語り合った若者達が大勢いたから日本は東南アジアのような単純な農業国の植民地にならずに世界に立ち向かえたのは間違いありません。

そして今、明治、昭和に続く大きな国難に日本は瀕しています。国の統計で明らかにされておりますが、2050年には人口30%減少し、40%が老人、その内の30%が認知症、若年層は全体の10%に留まり、次の50年でほぼ滅んでしまうことが確定してしまいます。あと、25年で日本は詰みます。
しかし、殆どの人がそんなことに強い関心と興味を示さないのは奴隷教育浸透してしまっているとしか考えられません。

「明治国家建国の父」と呼ばれる先達たちの明治改元(1868年)時の年齢は、西郷が42歳、大久保が39歳、木戸が36歳、伊藤が28歳、山県が31歳でした。明治を待たず、安政六年に非業の死を遂げた吉田松蔭先生は29歳。この事実に目を向けると、今の大人が如何に不甲斐ないかと嘆かずにいられません。

真面目が故に陥る地獄

様々なメディアでも日本の人口動向の悲観的な数字は報道されています。にもかかわらず、自分ごとに捉える人が圧倒的に少ないのは、日本があまりにも平和で、暮らしやすいいい国だったからなのだろうと思います。
勤勉で真面目だとされる日本人は決して未来がどうなっても良いとは思っていないと思います。そして、実は多くの人がこのまま惰性で流されていくとマジでこの国ヤバいと薄々気づいているのではないかとも感じています。
そんな奴隷思考のバカばかりの国だとは思いませんし、思いたくありません。

しかし、圧倒的多数の人が自分の身の回りのこと、自分の目の前の仕事。金銭的な損得勘定にばかり捉われてしまっています。これは、先行きが不安定、不透明、曖昧、複雑な世情の表れだと思っていて、完全に負のスパイラルに陥ってしまっています。この国の未来に全く興味が無いわけでは無いのです。とは言え、真面目な人達は目の前に山盛り積まれたタスクや責任を責任を放棄することは絶対にしません。ただ、余裕が無いために視野が狭く、視座が低くなってしまっているのは残念で、少し無理してでも未来について考え、行動を起こすべきだと思っています。

サムライが目を覚ますには

今の日本人が眠りから目を覚ますには、まず、現実にしっかりと目を向ける、情報をぼんやりではなく、詳細にイメージして見つめてみることが必要だと感じています。
バーダー・マインホフ現象と呼ばれる人の指向性についての説があります。
友人にテロリストグループの話をしたら、翌日、その記事を見た!と連絡がきた。とのエピソードからその名が付いたらしいですが、脳の「選択的注意」と「確証バイアス」が複合的に作用する現象です。
人は興味関心を持ったことにしか気づかないのはカクテルパーティー効果として有名ですが、まず一度、本来興味を持つべき新たな情報に触れたら、そんなに意識せずともその分野の情報が集まってくるし、知ってしまったら何かしらの行動を起こさないと思うと思うのです。
目の前のことでいっぱいいっぱい。という人が思考を変えるには意識的にバーダー・マインホフ現象を使ってみるのが一つの手だと思うのです。

バーダー・マインホフ現象のメカニズム
1.今まで身の回りに存在し出会っていても意識していなかったものが、自分にとって新しい知識や情報となって認識したときに、脳は「新しいことを学んだ!」と興奮状態になり、選択的注意が無意識に働きはじめる。
2.脳は学んだ情報と近い、または同じパターンを見つけようとしている状態なので、その後の生活の中でそのパターンに気づきやすくなる。
3.何度かそのパターンに気づくことがあれば、確証バイアスの作用により「なんだか急に目にするようになったな」という思い込みが強くなる。

https://uxdaystokyo.com/articles/glossary/baader-meinhof-phenomenon/

「かくすれば かくなるものと知りながら やむにやまれぬ大和魂」 
                 吉田松陰

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この国の未来を地域に根差す民間企業の経営者が真剣に考え、経済活動と一体で社会変革を目指す研究を行っています。触れてみてください。


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