ヌカヅケ小説            ヌカヅケのヒッ! NO.9

『億子』とは、お金が大好きだった祖父が付けた名前だった。

かつて家の裏庭に隠した壺の中に一億円を貯め込んでいた祖父は、お金を使うことよりも貯めることが大好きで、待望の初孫であるわたしを、億子と名付けた。

写真 : 1億円の入った壺

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ヌカヅケ小説            ヌカヅケのヒッ! NO.8

「億子さん、いらっしゃい。」マダムイクコが声を掛けてきた。

わたしは自分の名前を呼ばれると、時代劇の世界へ引きずり込まれる気がして、歯をくいしばり、その場に留まれるよう足を踏ん張った。

億子という古臭い名前がいけないのだ。

わたしにとって、『億子』という名は『遠山の金さん』『銭形平次』『水戸黄門』といった銭や金や黄金の入りまじったウハウハした名前と同じ種類のものだった。

写真 :  わたし

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チューニョ作り

ラス・カサスの「インディオスの破壊についての簡潔な報告」という本を読むと、当時の略奪と収奪の凄まじさを嫌でも実感せざるを得ない。あんな扱いでどうして彼らは生き延びる事が出来たのか不思議でならない。

ピサロとかも本当に酷い奴で、当時のインカの王から黄金を奪うだけ奪って、首を絞めて殺害している。

つくづくイエスの教えを布教すると称して、悉くイエスの教えと真逆の悪魔の所業をイエスの名のもとで行うとい

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こんな記事を読むのに御時間を割いて頂き、誠に有難う御座います‼
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ヌカヅケ小説                    ヌカヅケのヒッ! NO.6

つばの広い麦わら帽子。足首まであるシルクのワンピース。籐のバッグ。

それらに身を包み、海に行きたいと強く思い、気付けば両手に一本ずつヌカヅケをつかみ、平井商店街へ向かって走っていた。

くったり曲がったキュウリは、カマキリの鎌のごとく障害物をけちらせながら、わたしを商店街へと導いた。

写真 : 平井商店街を走るわたし

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ヌカヅケ小説            ヌカヅケのヒッ! NO.5

容器の中には『菌』の焼き印が押されたくったりとした五本のヌカヅケのキュウリが入っていた。

印がなければ偽造ヌカヅケと間違えそうな代物だ。

発酵が進みやすい時期であるのに,トコ上げが遅かったのだ。

仕事に不慣れな新人のヌカドコ員の仕業に違いない。

配付されたキュウリを一本手に取って、贅沢にも先っちょをかじった。

早いとこ使ってしまわないとすぐに消費期限がやってくるヌカヅケの味がした。

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100人でビーチクリーン&ひものBBQ!

こんにちは!まちのコインのディレクターの長谷川です。
すこしずつまちがうごきはじめてきた今日このごろですが、小田原でも4月に予定していて延期になっていた第2回袖ヶ浜ビーチクリーン&ひものBBQが先週末リベンジ開催されました。わたしも子どもと一緒に参加してきました!
今日はその日のようすをお届けします。

ビーチクリーン&ひものBBQについて

今回のイベントは、3月に行なわれた「第1回袖ヶ浜ビーチ

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ヌカヅケ小説            ヌカヅケのヒッ! NO.3

この日、わたしは早朝からホースセラピーのボランティア活動があったため、蓋の付いたホーローの容器を玄関先に置いて出掛けた。

写真 : ホーローの容器

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ヌカヅケ小説            ヌカヅケのヒッ! NO.2

七月ついたち、水曜日。

毎月ついたちになると、黒縁の眼鏡をかけたヌカドコ員がやってきて、ひと月分のヌカヅケを配付するのだが。

写真 : ヌカドコ員

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ヌカヅケ小説            ヌカヅケのヒッ! NO.1

毎月ついたちはヌカヅケのヒッ!

電柱に貼られたポスターでは、ヌカにまみれた少年少女らが満面の笑みを浮かべている。

写真 : ヌカヅケのヒッ! ポスター

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