Catfishなおうち for note

建築・構造・耐震系のソフトや構造計算・建築設計について書いていきます。 初心者向け、一…

Catfishなおうち for note

建築・構造・耐震系のソフトや構造計算・建築設計について書いていきます。 初心者向け、一般向けの記事も書いています。 DJしろなまず(文系出身の設計屋)

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  • 2025年改正法

    2025年の改正建築基準法・建築物省エネ法の解説です。

  • 建築雑学

    過去の自分のブログから残しておきたかった雑学ページを移植しています。新規も制作予定。

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    耐震診断について語ります。

  • あなたの地震対策

    地震対策はいろいろ公開されていますが、地域毎、個人ごとに違います。公開されている情報を元に、自分に適した方法を考えてみましょう。

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    木造のそんな遠くない時代のお話。過去の雑誌などからピックアップして紹介していきます。

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GWに木造住宅の2025年改正建築基準法の勉強をしよう

こんにちは。忙しすぎた昨年、記事がおざなりになったり連載を停止していたり迷惑をおかけしました。再開する目処がたちましたので、随時再開しますので、よろしくお願いします。 さて、あまり知られていませんが、3・4月には、改正法の情報がそれなりに出回っています。まあ昨年11・12月の情報とあまり変わりませんが、確度が高くなってきました。 3月15日~4月13日まで募集されたパブコメの意見回答結果が4月19日に発表になっています。木造壁量計算についての回答は興味深いです。 4月1

    • 2025年建築基準法改正で構造・省エネ以外で危惧すること

      こんばんは。あっという間に7月も前半を終え、もうすぐ夏休み。いよいよ来年4月の建築基準法改正が近づいてきます。言うまでも無く4号特例縮小と戸建住宅の省エネ義務化が目玉です。しかし周囲で気にする声は少ないです。省エネに関することは外注すればいいし、4号特例縮小も、いままで作っていた壁量計算等の書類を提出すれば良い、程度に感じている人も多いようです。 まあ、その通りといえばその通りなのかもしれません。ただ4号特例縮小は壁量計算だけではありません。建築確認申請に関する書類で、今ま

      • 面白い耐震金物系製品 4選

        はい。今回は、性能とか度外視で面白い耐震金物関連の製品を紹介します。「関連」というところがツボかもしれません。もちろんうまくはまれば強力に「使える」商品であることはいうまでもありません。 ホールダウン点検口  発見したとき、本当かよ!と思った商品。ホールダウン金物の緩みを点検する為だけの点検口です。  別に専用の商品を作らなくても・・・と思うのですが、確かにホールダウンの緩みって気になりますからあってもいいかな?カナイの真面目さを感じさせる渾身の製品です。 ラフターロ

        • 制震金物を妄信しないように

          こんにちは。現場が昨日から始まったのですが,猛暑のタイミングと重なり・・・まあ愚痴はこのあたりにして、本題に行きます。 木造住宅の制震金物については、長らくさまざまな意見が出ていました。 眉唾ものの効果を謳うものや、効果が疑問視されるものなど。近年はYouTubeで効果を喧伝しているため、非常にブランド力が高まった物もあります。 特に、一部の制震金物を崇拝するかの意見もあり、注意が必要です。 その効果や仕組みは今回説明しませんが、市販されているものは、対象建物に適して

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          夏の耐震診断の注意点

          ご無沙汰しております。3~5月は業務がたて込みすぎたうえ、業界の総会なども多く、よく動いていたな、と思うくらい働いていました。6月は・・・その反動で調子を崩し気味でしたが、まあ家族サービスや残務に注力したので、休んだ感じはないです。そろそろ落ち着いてほしいな~と思ったら、ようやく梅雨です。まあ今日は猛暑なんですけど(爆) さて、夏の耐震診断は大変なのは、ちょっと考えればわかることです。しかし細かい点はあまりわかりません。今回は整理してみました。まあ依頼する側は特に気にしなく

          夏の耐震診断の注意点

          サーモグラフィーで筋かいを探すときの注意点

          こんにちは。 最近は、断熱材の充填などをチェックするために、サーモグラフィー持っている事業者さんも多いようです。そして一般の方も。 私が宣伝したこともあり??、HIKMICROのサーモグラフィーが耐震診断や筋かい調査のため、かなり売れたようです(嘘。私のおかげではありません)。高性能なのにあの価格だから売れても不思議ではないんですよね・・・。 しかし、サーモグラフィーは熱の差を視覚的に見るものなので、必ずしもきちんと調査できるわけではないのです。それを理解したうえで、購入

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          割引あり

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          省エネリフォームには、耐震リフォームもね

          こんにちは。過ごしやすいシーズンに入りました。通常この時期になるとリフォームや戸建住宅の設計の案件が多く来るのですが・・・(涙)。はい。珍しく耐震診断だらけです。設計事務所としてはあまり良い傾向ではないのです。まあ耐震に強い設計事務所と言っていますが、通常の設計業務があってこそなので、何だかなぁという感じです。 さて、最近は設計事務所でもリフォーム会社でも省エネリフォームが多いですね。省エネリフォームは、太陽光パネルを載せる、断熱材を入れる、窓を断熱窓にする、などの方法で、

          省エネリフォームには、耐震リフォームもね

          今年は本当に大きな地震が多いのか?2024年4月までを振り返る

          こんにちは。ずっと体調を崩しています。くすん。 ただ、いろいろとやらねばならないことが多く、ゆっくり休むこともできません。まあ仕方のないことですが・・・。 さて、今年は能登半島地震から始まり、大きな地震が多いと感じると思います。ただ印象だけ、という可能性もあります。今回は家屋が倒れる震度6強以上と、その手前だが被害がで始める震度6弱に絞って過去のデータを振り返ってみました。tenki.jpには過去の地震を~以上などと絞り込みができます。 まず手始めに震度7。2008年頃か

          今年は本当に大きな地震が多いのか?2024年4月までを振り返る

          これから家を買おうと思っている方への建設予定地の防災への基礎知識3点

          おはようございます。最近地震が多いですね。耐震の問い合わせも相変わらず多いです。しかし新築では大丈夫でしょ?という方も多いです。意外と無関心です。まあマイホームを購入する段階では希望的なことが多いので、あまりそのあたりは考えないのでしょう。考えても新築なら大丈夫、と思っているのではないでしょうか?しかし土地も含めて考える場合、もう少し詰めて考えたいものです。 その1 地盤 これも、最近は注目されていますね。地盤が悪い場合地盤改良すれば良い、と考えられますが、良い地盤には勝

          これから家を買おうと思っている方への建設予定地の防災への基礎知識3点

          マイホーム作りは、新技術に飛びつくのはリスクを伴います

          おはようございます。さまざまな年代の木造住宅の耐震診断を行ってきました。また最近は特に案件が多く飛び回っています。耐震性を高めるのは大切なことですが、逆に未来が見えてくることがあります。 新型の建材や、工法が出ると、建築家やビルダー、工務店はそれを取り入れるのは自然なことです。しかしそれが長年住み続けるにあたって良い物なのか?はその時点ではわからないことがあります。また施工方法を間違ってしまうことがあります。 今回は、私が見かけた過去の失敗的新技術および先進的で使い方を間

          ¥500

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          ツーバイフォーの間仕切り壁

          おはようございます。 先日、ツーバイフォーの耐震診断をしてきました。 きちんと設計されてれば、耐震性が高いツーバイフォーですが、耐震診断となると注意が必要です。 ツーバイフォーの間仕切り壁は、上部梁に到達していないものがあり、特に2階は注意が必要です。 上の写真は、ツーバイフォーの間仕切り壁の例です。この例では、石膏ボード壁とベニアの壁の立ち上がりは見えますが上部に梁がありません。一応枠材はついていますが、耐力壁はおろか、在来の雑壁に比べても耐震性がありません。内部の石膏

          ツーバイフォーの間仕切り壁

          施工方法を間違っている筋かいの効能

          こんにちは。昨日青梅市に行ってきたのですが、まだ雪が残っていましたね。結構積もったそうです。春が近くなって花粉も飛び始めていますが、これからも雪があるかもしれません。 今日は、木造住宅の筋かいの話。我々耐震診断をしている建築士は、昔の建物の筋かいの施工方法を間違っているケースを良く見かけます。診断では、耐力に加えないこともしばしば。特に、柱に付けず梁間だけで接続している筋かいは、評点に加えないです。 写真のような筋かいを、たまにみかけます。梁には到達しているものの、柱には

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          制震金物だけでは繰り返しの地震に強くならない事実

          おはようございます。能登の地震から一ヶ月ほど経ちました。様々な報道がされる中、熊本地震と同様に繰り返しの地震の怖さが報じられています。 建築基準法の基準で建築された建物は「最低の基準」をクリアしているのだから安心、とは思わなくなってきています。そこで耐震等級3とか、より上位の基準で安心を保とうとするのもわかります。しかしそこには絶対はありません。地盤などの影響、施工精度、地震の周期、強さなどでいろいろ変わってきます。もちろん建物が強いことに越したことはありません。 そこで

          制震金物だけでは繰り返しの地震に強くならない事実

          屋根に太陽光パネルなどを載せても屋根が大丈夫な理由

           最近、木造二階建て住宅に太陽光パネルを載せても大丈夫か?という問い合わせが増えたような気がする。正直、以前なら何も考えずに業者が載せていたし、それを疑問に思うことはなかったはずです。太陽光パネルを載せてトラブルになるケースは、売電等の話は聞きますし、施工不良も聞きますが、屋根が傾いたとか落ちたという話は聞きません(少なくとも私の周囲では)。なぜでしょう?  構造計算をやる場合、屋根に積雪荷重を見込みます。私の住んでいる地域なら20N/m2で35㎝積もった重量を載せています

          屋根に太陽光パネルなどを載せても屋根が大丈夫な理由

          なぜ、古い木造住宅は大地震で倒れなかったのか?

          おはようございます。今朝も寒いですね。昨年末に電熱ヒーターの入ったズボンを買いました。あれは快適ですが室内なら、それだけ履いても快適で、なかなか電源を入れる機会がなく、ちょっと拍子抜けです。 さて、能登半島の地震で、古い建物が倒壊しとか、新しい建物は比較的無事とか、まあ、当たり前に近い内容の情報が飛び交っています。しかし疑問に思いませんか?大地震での統計データや現地の写真を見ると、多くの木造住宅が倒れているのに、無事な建物もあります。なぜ、古い木造住宅での大丈夫なのでしょう

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          被災地に興味本位やアクセス増、情報収集のために行ってはいけないわけ。自分の教訓から。その2

          前回は、宮城県沖地震の私の情けない行動を紹介しました。その後の地震に関しては現地の方々の招待もしくは、田舎に帰るときの通過に限って動きました。しかし、どうしても見たかったもので例外があります。東日本大震災でした。 まず、東日本大震災から約半月後、現地ではなく浦安の液状化を見に行きました。個人的に液状化の被害はほとんど見たことなかったので。また被害は多いものの、特に交通規制もなく、普通に入れることが現地情報からわかったので午前中、通過の感じで訪問しました。 これも油断があり

          被災地に興味本位やアクセス増、情報収集のために行ってはいけないわけ。自分の教訓から。その2