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屋根に太陽光パネルなどを載せても屋根が大丈夫な理由

 最近、木造二階建て住宅に太陽光パネルを載せても大丈夫か?という問い合わせが増えたような気がする。正直、以前なら何も考えずに業者が載せていたし、それを疑問に思うことはなかったはずです。太陽光パネルを載せてトラブルになるケースは、売電等の話は聞きますし、施工不良も聞きますが、屋根が傾いたとか落ちたという話は聞きません(少なくとも私の周囲では)。なぜでしょう?

 構造計算をやる場合、屋根に積雪荷重を見込みます。私の住んでいる地域なら20N/m2で35㎝積もった重量を載せています。普通に考えてなかなか35㎝は積もりませんし、普段はまるまる載っていないのです。20×35=700N/m2(陸屋根の場合。勾配があればもっと重くなります)なので、だいたい1㎡あたり70kgということになります。太陽光パネルの重量は、1㎡あたり12~16kg程度なので、何も考えなくても屋根に載せることは大丈夫、という感覚になります。もちろん屋根全体に載せるわけではないので、建物の負担もそれほど大きくはないです。

しかし、地震に関しては別です。雪と違って、常にその重量が屋根にかかってくるわけです。一般的に同じ建物において、高い所に重いものがあれば地震に対して不利です。太陽光パネルは建物の一番高い付近にあるので、影響がでてきます。

というわけで、雪に対しての余力が大きいので、一般的な屋根で太陽光パネルを載せても大丈夫な理由を説明しましたが、地震については多少不安が残ります。新築で後々太陽光パネルを載せる予定があるなら、ある程度地震について余裕のある設計をしておくことをお勧めします。

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