見出し画像

「殿部痛・坐骨神経痛」を機能解剖学と運動療法プログラム!

今回は、殿部痛・坐骨神経痛など股関節の後面から大腿後面にかける症状に対する運動療法について解説していきます。

実際に臨床現場でも仙腸関節周囲から殿部にかける疼痛や殿部から大腿後面など坐骨神経領域に沿った痛みが生じている症例も多いと思います。

こういったケースに対して、殿部周囲のリラクゼーションや大腿後面のストレッチをするだけでは解決しないケースがほとんどであり、徒手療法にしろ運動療法にしろ股関節後面の機能解剖学を理解した上でアプローチをすることが重要になってきます。


股関節後面の解剖学について

股関節後面の解剖学

殿部痛や坐骨神経痛に関係する股関節後面の機能解剖学を理解しておくことが重要になってきますが、股関節後面にある筋肉としては、大殿筋・中殿筋・小殿筋・深層外旋筋群などがありますがこれらの筋肉の影響によっても痛みが生じることがありますし、神経系の走行としても神経が支配しているのは筋肉になってきますので、神経系の影響によっても過緊張が生じることで痛みに繋がることも考えられます。

梨状筋から周囲の解剖を考える

そして、個人的にですが股関節後面の機能解剖を考える際には梨状筋を中心としてその周囲の状態がどういう構造になっているのかを理解すると把握しやすくなるので梨状筋を中心に考えた上方や下方の機能解剖学を考えていければと思います。

梨状筋は仙骨前面から大転子付近まで走行する筋肉になってきますが、その下方や筋間を坐骨神経が走行することは有名な話だと思います。

それに加えて、梨状筋の上方は「中殿筋」が梨状筋の下方が「上双子筋」が隣接するようになっていますし、神経系で言えば梨状筋の上縁から上殿神経が走行しますし、梨状筋の下縁から下殿神経が走行しています。小臀筋や中臀筋は上殿神経が支配していますし、大殿筋は下殿神経が支配しています。

そのため、梨状筋そのものがタイトになっていると、梨状筋症候群などによって坐骨神経を絞扼して坐骨神経痛が生じることはよく言われていますが、合わせて下殿神経や上殿神経も圧迫する状態になりやすくなるため、神経由来の痛みも生じやすくなりますし、それによって中臀筋や大臀筋などもスパズムを生じやすい状況になり痛みなど殿部周囲の症状に繋がります。

ここから先は

1,290字 / 10画像
「セミナーに行きたい」「参考書を買いたい」でも、「お金も時間もない」勉強したくても勉強できない理由を全て取っ払ったオンラインで学べる学校。「現場でしっかり結果を出したい」セラピスト・トレーナー・インストラクターに必要なスキル習得ができる環境が臨床ガチ大学(月4~6本配信)

業界最大規模の購読者数700名以上●「現場でしっかり結果を出したい」セラピスト・トレーナー・インストラクターのためのマガジン●"臨床で本当…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?