【脊柱と肩甲骨に対する運動療法】脊柱と肩甲骨の分離運動・共同運動の活用方法!
今回は、脊柱と肩甲骨の運動学的な視点から、機能改善のために考えるべきアプローチや運動療法についてお伝えしていきます。
自分自身もピラティススタジオを経営していますが、脊柱と肩甲帯との関係性において今回お伝えする内容について意識してアプローチや評価を行っていますので参考になる部分も多いはずです。
肩甲骨と脊柱の共同運動
「脊柱がこっちに動けば、肩甲骨はこっちに動きやすくなる」「肩甲骨がこっちに動けば、脊柱はこっちに動きやすくなる」というのがある程度決まってきます。
これはアプローチの際にも活用することができて、、
脊柱の屈曲が出にくい方がいたとしたら、脊柱の屈曲の動きばかりひたすら練習をするのではなくて、共同的に連鎖として起きる動きを引き出す運動をしてあげることによって、結果的に脊柱の屈曲を引き出しやすくなることも多いですし、、
肩甲骨の内転が出にくいというケースも多いと思いますが、肩甲骨内転を入れるためには脊柱を動かす方向を調整してあげることによって肩甲骨の動きの誘導も引き起こすことが可能になってきます。
そのため、肩甲骨や脊柱を単体で考えるのではなくて、肩甲骨から見た脊柱。脊柱から見た肩甲骨。という様に互いを相対的な関係として考えることが運動療法・アプローチをする際には必要になってきます。
脊柱屈曲と肩甲骨外転
脊柱の屈曲と肩甲骨の外転の運動がセットで起きます。
脊柱が屈曲をしにくい人は、肩甲骨外転が出にくいですし、肩甲骨外転に持って来れない人は脊柱を屈曲することができない人も多いです。
肩甲骨外転筋に関しては、見方を変えると脊柱の屈曲の補助筋としての役割もあると考えることができますし、脊柱の屈曲筋群は肩甲骨の外転の補助筋群としても見方によっては捉えることができます。
脊柱伸展と肩甲骨内転
脊柱伸展と肩甲骨内転の運動がセットで起きます。
脊柱屈曲+肩甲骨外転の動きと逆の動きになってきますが、肩甲骨内転と脊柱の伸展方向の動きが基本的にセットで動く様になっています。
その脊柱伸展と肩甲骨内転の筋群の代表が「僧帽筋」になりますが、脊柱にも肩甲骨にも付着している筋肉になりますので、、
脊柱を伸展しても脊柱を回旋しても肩甲骨のポジション次第では僧帽筋が機能する状態になりますし、脊柱が安定したポジションにおいては肩甲骨を脊柱に寄せ付けるような役割があるのが僧帽筋になってきます。
脊柱伸展筋群は肩甲骨内転の主動作筋にもなり、補助的な役割をする筋群にもなってきます。この反対の事も言えるわけですね。
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