【小説】風呂とコーヒー
僕は、風呂が嫌いだ。
僕は外に出ない、なぜならこのインターネット社会において外に出ることとはすなわち無意味だからだ。そしてそんな外に出ない僕は汗をかかない。なぜならエアコンで常に部屋はちょうどいい温度が保たれているからだ。そんな僕に「風呂」という存在は無意味である。汗もかかないのに、汚れてもないのに、人と会うわけでもないのになぜシャワーを浴びなければならないのか、なぜ体の在りもしない汚れを落とさなければならないのか、まったくわからない。風呂に30分入るなら僕はその時間をもっ