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コロナによって失われた大学生活

コロナによる大学授業のオンライン化で私の1年間…いや、大学生活全てが失われた。



私は編入生で、現在大学3年生である。編入する前は通信制の大学に属しており、私は対面の大学に非常に憧れていた。

通信制の大学は教授と関われるのは「スクーリング」というたった3~5日間しかなく、専門的な内容がどうしても身につきにくい。

私は通信制の大学よりも対面の大学で学びたいと強く思い、努力の末、対面の大学の編入試験に合格した。
そしてその後、第1希望のゼミに合格し、春から行われる大学生活に心躍らせていたのに、まさか編入した意味が全くなくなるとは思わなかった。

私は編入生活に色々なものを求めていた。

まず専門性。
専門的な授業や図書室や資料室等の閲覧。私が学びたいことを研究しているゼミの教授との密な関わり。そして授業終わりに気軽に質問し、様々な専門的な内容を学んでいる教授と仲良くなれる機会。

それから友人も求めていた。
3年生は将来の選択肢を迫られる時期である。そんな時に同じ分野を学んでいる友人に、アドバイスを求めたり、時にはアドバイスをしたり、切磋琢磨したり、情報を共有したり、支え合ったり、そういったことをしたかった。

それに授業の内容も友達と共有したかった。
授業の分からない内容、詳しく知りたい内容、あるあるを話したり履修出来なかった他の授業の話を聞いたり…教授に聞けばいいと言う人もいるかもしれないが、教授の時間だって有限である。友達だからこそ聞ける気軽なこともたくさんあるのだ。
もっと仲良くなれば勉強会やテスト対策をみんなで行ったりもしたかった。先輩や後輩とも人脈を作って、就活や院進、勉強に関する情報を聞いたりもしたかった。


だが、現状の私は孤独だ──。



私は今、大学近くの下宿先で1人でベッドに横になっている。

慣れない土地でおいしい店のひとつ、服を買う店ひとつすらわからない。
田舎でネットの情報が乏しいから、痛くない歯医者の場所も、緊急時の病院の場所も、安いスーパーも、バスの路線も、インスタ映えするカフェの場所も、何も分からない。

一緒に行ける友達もいない、外に行く用事もない。

私はなんだか、この土地に閉じ込められている気がして、息苦しくて、呼吸がしにくい。


私の大学は前期はまるっきしオンラインだった。
そして後期オンラインも確定した。

私は大学3年生という時期を失い、残りの大学生活は4年生の1年間だけになってしまった。4年生なんて、就活や院の試験でほぼまともな授業は履修できない。

つまり私は、大学3年生という時期を失うことで、対面の大学に入学した意味を無くしたのである。

なんなら、どうせ4年生になってもオンラインである。私の大学は県のコロナ感染者、数ヶ月間0人でもオンライン授業を継続した弱腰大学である。全国的にオンラインの風潮が無くならない限り、私の大学は家のパソコンの中であり、新しい土地に閉じ込められたまま、孤独に戦い続けねばならないのである。



今、私は院進するか、就活するか迷っている。こんな時期に。そして迷っているのに、誰にも聞けない。

だって本当に「知り合い」がいないから。

教授は画面越しでしか見たことないし、大学の友人は顔さえ知らない。
そんな人たちに将来の相談ができるだろうか、否、できない。
授業の相談さえ出来なかったのにできるわけない。

そして私は就活や院進に対する情報も0なのである。OBの繋がりさえない中、誰に相談したらいいのかさっぱりわからない。
もう夏休みも終わろうとしてるのに死ぬほど不安である。

私は実質一浪しているようなものなので高校の同級生はみんなひとつ上の学年である。全員もう内定を決めていた。
ネットに情報を求めるために就活垢を作ってみたりもした。
しかし就活垢にいるのはMARCHやら旧帝やら私には縁もゆかりも無い大学の人しかいなかった。私は私と同じくらいの就活生の情報か知りたかったのに、そこにその情報はなかった。

私は就活情報が0の中、同じ大学の人が、どれくらいインターンに行ってるのか、なんの対策をしてるのか、院進するならなんの勉強をしているのか、どこらへんを重視してどの大学院をめざしているのか、まっっっったく分からないまま夏休みを終え秋に向かおうとしている。


正直、怖い。怖くて怖くて、逃げてしまいたい。

私の前期を返して!!!私の大学3年生を返して!!!!
合格して勝ち取ったはずの大学生活を返して!!!!!!!


知り合いの中学生は普通に授業を受けている。
地元の高校生は普通に学校に行っている。
新入生は新入生同士でネット上で結束を固め、オフ会のような集まりまでしているらしい。

でも私はそんな仲間はいない、編入生というドマイナーな生徒だから。
1人である。孤独である。
授業も受けに行けず、大学近くに住んでいるのに同級生の知り合いもおらず、慣れない土地でスーパーとコンビニの往復を繰り返している私。

鬱にならない人がいるだろうか、病まない人がいるだろうか。

どうしたらいいか分からない気持ちをとりあえずnoteにぶつけたので解決法は未だに見つからない。親は「嘆くより行動しろ」と行動の仕方がわからない私に向かって謎アドバイスをくれるし、前期は色々行動に移してみたりもしたが結果的には病んでこんなnoteを書いている。
悩みを解決といえばカウンセリングだが、カウンセリングした所で院進か就活の迷いの答えが出るだろうか、何をすればいいか教えてくれるのだろうか、この理不尽な生活の対処法を、オンライン授業への不満を、閉じ込められているような閉塞感を解決してくれるだろうか。

絶対無理だと思う。

どうしたらいいんだろう、私。
本当に本当に本当にコロナを恨む。

7月の終わりごろ、1回だけあった対面テストで「これではじめて大学に行ける!」とスキップしながらテストを受けに行った。去年の私からしたら変態すぎて気持ち悪い。
だがこんな変態行為をするほど、私は対面化を望んでいるのだ。

このnoteを読んだ人に少しでも、こんな人がいるよということを分かってくれたら嬉しい。
そして「遊んでいる大学生なんぞに対面授業などいらん」「中学高校は対面必要だけど大学はいらないよねw」などという世間の風潮が少しでも変わってくれたらいいなと思う。

そして私の大学はさっさと対面授業が始まってくれ。そして同級生の、だれでもいいから知り合いをくれ。


椎名ゆず。

いただいたサポートでおいしいごはんを食べたり本を読んだりしようと思います。明日への生きる活力をつけたい