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全部全部嫌になりそう

「好き」という気持ちに勝ち負けがついた。

漫画を読むのが好き、文章を書くのが好き、本を読むのが好き、空想の世界が好き、人を支えるのが好き、小説もすき、アニメもすき、エンタメもすき、本屋が好き…

私の「好き」はいっぱいある。

その「好き」をぜんぶぜんぶ集めて、丸めて、すべて就活にぶつけようと思った。好きな仕事がしたかった。


「でも、あなたよりもっと好きな人はいるよ?」

「あなたよりも好きで、才能がある人はたくさんいるよ」

後ろからぐさりと刺すような言葉。そういわれたとき、私は「好き」という気持ちの勝ち負けについて考えてしまった。

そんな言葉、気にしないで前に進もうとしても、じわじわと傷口の血はにじむ。すこしずつ、しかし確実に私の光を食っていく。私の純粋な好き、が他人によって汚されるのが本当に嫌だった。

好きで、努力して、別に内定をもらえなくても、才能がないといわれても、それは私の「好き」を否定したわけじゃない、そう思っていたのに、そう思っていたのに、な。

文章を書く手が震える、急に自信がなくなってくる。早く誰かに評価してもらおう、見てもらおう、私が私の好きを食いつくしてしまう前に。


椎名ゆず。

いただいたサポートでおいしいごはんを食べたり本を読んだりしようと思います。明日への生きる活力をつけたい