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005-3 : 素数と音階・和声と古代数占い

005-2 : 素数と音階・和声と古代数占い

ここで興味深いもう一つのお話しとして、古代の数占いがある。
古代の人々は数字に意味や役割があると信じていた。下記は荒俣宏さんの著書「神秘学マニア」からの引用、咀嚼して簡略したつもりだなそれでも長文なので心して読み進めて頂きたい。
もしご興味がある方は是非読んでみるのをお薦めする。

ピュタゴラス学派の人々は、ギリシア哲学の例に習って、宇宙が『対立の要素』から構成されている事を信じていた。表と裏、光と影、上と下、単と複、右と左、男と女、善と悪。
「奇数の中には全て中心となる1が常にある、偶数の中にはうつろな空間がある、奇数を二分すれば、いつもの神(1のこと)が残るのに、偶数には何も残らない」

1 : 奇数を代表する数字、中心に”1”が存在し、「神」「善」「単」「右」の意味があり、さらには奇数と偶数を足すと常に奇数になるため、「優位者」「男性」「太陽」の属性を獲得した。

2 :  偶数を代表する数字、中心には虚無が広がり、1とは逆の「悪魔」「受け身」「悪」「女性」「左」「月」といった陰の属性を押し付けられた。
*古代の女性は、この数学的公理の命ずるままに、受動的な地位にあまんじなければならなかった。女性の皆様には申し訳ない内容(汗)

3 : 世界に想像と拡大をもたらす数字、「1+2」神と悪魔の合体であり、1段高いハーモニーを作り出す最初の数字。創造者としての神や人間の生殖能力を属性に取り入れ物を創り出す数であるため「男性の生殖能力」「男性のセックスを支配する数字」を象徴。始めて面がが出来る数字でもある。

4 : 「2×2」二倍の悪という側面の他に、最小の立方体を作る数であるため「安定」あるいは「静止」という性質がある、理由の一つとして、ひと月4週間、風・水・土・火の四元素をはじめ地上の物質をつくりあげる単元となる。

5 : 「3」と同じく男性のセックスを示す数とされる、5は男性の「3」と女性の「2」が足されてできているため、3が生殖を意味するのに比べ、歓びとしてのセックスを意味している。

6 : 「3」とは違う意味で完全数と呼ばれる。基数である1, 2, 3を足し合わせても掛け合わせてもかならず「6」が得られるからだ。「調和」「静けさ」が属性を獲得。また男「3」の力で高められた女の心「2」であり、「2×3」、女性の愛が包み込む結婚と平和な家庭生活の幸せな象徴。*ちょっと解読するのに数字のへりくつが必要かなと。

7 :  完全数、1オクターブに含まれる音(スケール)七音であったり、スペクトルを形作る色彩は七色である。また「7」は月から出る数字であり、「孤独」「独立」「一巡」を意味する。月の四周期(七日ごとに新月ー半月ー満月ー半月と位相を変える)にある。地球に一番近い星である月は、その魔力を最も烈しく生物に及ぼす。そのために、地球の生物は月の運行にあわせた生命のリズムをもち、生まれてから死ぬまでをいろどる。人間の最小日数単位1週間は七日で一巡する。

8 :  神秘の数字の次にくるのは「7」次に来るのは、「安定」と「静止」の数「4」を2倍にした「8」という数字だが、一般には死語の生活を表すものと考えられてきた。
「8」は世界の一周期を定める「7」の後に位置しているからだ。誕生から死まで、あるいは1から7までを体験して現世での一周期を終えた人間は、死後の幻想的な世界で最初に「8」と出会う。

9 :  最後の数字「9」は全てのものに『完全性』を分配する「成就の数」とされる。聖なる発展の数「3」の二乗(3×3)からできあがるこの数字は、1から9に連なる整列の最後にあたり、しかもその数列を締めくくる。9が成就の数とされるのは、人間の子が9ヶ月を経て母胎から産まれ来る事実を反映している。



005-4 : 素数と音階・和声と古代数占いへ続く


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