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弁才天

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我が家の三尊のうちの1つ、弁天さまに関する記事です。
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#人間

生への渇望

生への渇望

私の父は幼い頃、がんで亡くなりました。
まだ幼かった私は父親を「父親」としか理解できなかったし、1人の人間だという認識は当然もっていなかった。「お父さん」という存在は「お父さん」なのだ。

 大人になってから母親と父の話をすることが増えた。それも最近。
母から見た父は1人の人間であり、1人の男性なのだ。そんな母から見た父という人間は、とても弱い人間だったのだろう。
母のほうが気力も現実を見て行動に

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ご利益のはなし

ご利益のはなし

 神仏が喜び好むのは「素直」な心と「成長」を望む姿

 知識も大切だけれど知恵を働かすことができる者。つまり、得たものを活かすことができる人間だ。
神仏たちにはそれぞれ強調されたご利益があり、人々はそのご利益を目当てにお参りに行きます。もちろんそれは、「健康でいられますように」「希望の学校に受かりますように」「商売が繁盛しますように」「商談がうまくまとまりますように」「病気がなおりますように」「安

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乳飲み子と餓鬼①

乳飲み子と餓鬼①

「乳飲み子をやめなさい。乳飲み子を演じるのをやめなさい」

「乳飲み子」というのは、言葉も話せず、思う通りに体をうごかしたりができません。
泣いて喚いて自分の要求を満たさなければ生きていけないからです。赤ちゃんは泣くのが仕事。それは成長するためです。

ですが、大人になっても乳飲み子を演じている者もいます。
「お願いします」「困っているから助けてほしい」と素直に伝え、礼を返せるならよい。
そうでは

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