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オンラインライブを観た⑦(GOING UNDER GROUND/the chef cooks me/cero)

7.15 GOING UNDER GROUND [LIVEHAUS SoundCHECK](アーカイブ7/22迄)

バンドにとっての108日ぶりのライブを収めた映像。この収録の翌週にYATSUI FESTIVALに出演ということもあり、セットリストはかなり似てる。新曲中心だし、ライブタイトル通り、サウンドチェック的な意味合いもあるスタジオセッションとライブの中間のような1時間。

青春の光と影を歌って来た2000年代を経て、2010年代は生活感情やバンドを続けることの意味などを描いてきたGOING。2020年代に入って最初の新曲、曾我部恵一プロデュースの「望郷東京2020」は時代の過渡期を生活者として眺める滋味のある1曲で。こういう渋みがどんどん持ち味になってるのがかっこいい。年を取ってることに嘘をつかないというか、無理がなくって。

そういう中でも「グラフティー」や「トワイライト」が真っ向から眩しいのも素晴らしいと思う。バンドがずっとフレッシュに見える一因が楽曲というのも素敵なことだ。最後に演奏された「東京」は、「望郷東京2020」を重ねて聴くと堪らない気分になる。東京に住みたての気分、東京に住んで何年も経った気分、東京に住んだことなんてない自分にも伝わってしまう、大丈夫だと言い聞かせたくなるあの気分!誰にでもあるはずだよなぁ。愛おしい。

-setlist-
1.グラフティー
2.TRAIN
3.固結び
4.望郷東京2020
5.新曲
6.momotaro(新曲)
7.トンネルボーイ(新曲)
8.ナカザのロック★
9.トワイライト
10.the band
11.東京


7.17 the chef cooks me[LIVEHAUS SoundCHECK](アーカイブ7/20迄)

5人目のアジカンメンバーこと下村亮介率いるthe chef cooks meによるライブ映像。メンバーは流動的で今回は6人編成による芳醇なグルーヴを聴かせる。パンキッシュな曲もあれば、軽快なポップスもあるし、暖かなメロウネスに身を委ねられたりもするし、ぐっと引き込むバラードもある。とにかく手札の多さがシェフの特徴だ。ソングオリエンテッドな在り方がクールだ。

ライブという場へと思いを馳せる2曲の新曲もとても良かった。一台のカメラが追い続ける最後の「Now's the time」の集合感もグッド。皆で声を合わせたくなる音楽が詰まっている。演出面でいうと、シモリョー氏を再度から映すショットがスター感あってとても良かった。前述のGOINGと同じ企画、会場だけど色々な見せ方ができるんだなぁと。今後も応援したい企画。

-setlist-
1.踵で愛を打ち鳴らせ(ASIAN KUNG-FU GENERATION)
2.Song of Sick
3.四季に歌えば
4.環状線は僕らをのせて
5.うつくしいひと
6.ticket is love(新曲)
7.The Music(新曲)
8.Now's the time


7.18 cero presents “Outdoors”(アーカイブ7/21迄)

だいたい夏が近づく頃合いに、野外でceroを観るのが恒例行事だったのだけど今年は叶わず。しかしそのムードを体験できるようなライブ映像配信が為された。8人編成でじっくりと情感を高めながらプレイされるはテン年代のサマーアンセム「Summer Soul」。日比谷野外音楽堂の湿度まで漂ってきそうな濃厚で流麗なアンサンブルだ。高城昌平のしゃがれたシャウトが高揚感を煽った後、軽快だが力強い「cloud nine」や踊らざるを得ないビートが乱れ打ちの「レテの子」など、だんだんとボルテージを上げてくれる。といったところで名曲「Orphans」のお出ましなのだから、構成に隙が一切ない。

「マイ・ロスト・シティー」なんかはだいぶ今聞くとその恐ろしさとか畏怖の念が増すなぁと思うし、この熱量で放たれる<ダンスを止めるな>のラッシュには反応せざるを得ない!「魚の骨 鳥の羽根」の狂騒っぷりは画面越しにもビシビシくる。高城がハンドマイクで無観客の野音に視線を送りながら歌うのだけど、まるでそこに人ならぬ何かを見出しているかのような滾る歌唱。ここ数年のceroのライブは何か巨大なものに対して捧げられているような禍々しさがある。粛々とじっくりと躍らせてくる「Poly Life Multi Soul」、そして新曲「Fdf」まで深淵なるものに近づくような不穏で神秘的な時間。

cero3人が野音のバックに設置されたテントに入り、もう1度出ると川べりに移動する、という演出が施されたアコースティックパート。古川麦が2曲を歌い、チェロとバイオリンを迎えた編成での「遡行」「outdoors」を披露。夕暮れ時の少しざわっとさせる照度も相まって、何か別世界に迷い込んだような不思議な時間だった。いつの間にか野音のステージに戻り、ホーン隊を交えての12人編成で「WATERS」。ランタンを抱えてステージを練り歩く高城は、この贅沢なグルーヴの水先案内人として我々を昂りへと導いていく。

終曲は「街の報せ」。緊張感ある演奏から解き放たれて、マイルドでややほっこりとした質感のエンディングが実にチルだ。<everybody's watin'for the sunset>の響きで、夜に向かって1つになっていく様が浮かんでとても美しかった。ceroは音楽も含めて、まるごと1つの命が躍動しているように見えてくる。この夜も例にもれず、その生態の最新型を目撃させてくれたようだ。


-setlist-
1. Summer Soul(Interlude)
2. cloud nine
3. レテの子
4. Orphans
5. マイ・ロスト・シティー
6. roof
7. 魚の骨 鳥の羽根
8. Poly Life Multi Soul
9. Fdf
10. 見つからなかった(古川麦)
11. 灯火(古川麦)
12. outdoors
13. 溯行
14. WATERS
15. Elephant Ghost
16. 街の報せ


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キスキスキー
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