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オンラインライブを観た㉒(11.07 JAPAN ONLINE FESTIVAL/11.07 リーガルリリー)

11.07 JAPAN ONLINE FESTIVAL 2020-Day2-(アーカイブ11/12まで)

ロッキング・オン社主催のオンラインフェス。1組30分くらいの持ち時間なので、どうしようかと思っていたけど最終的に2日目のラインナップにオンラインライブを買い飛ばしたミュージシャンが多かったので2日目のみ購入。

このライブの推しポイント、巨大なLEDモニターをバックに演奏できるという部分らしく、確かにアーティストによってはその楽曲イメージを膨らませて強く見せつけていた。さユりなんかは初めて彼女を見たライブが紗幕を用いた演出をしていたし、まさに映像とのコラボが魅力的なアーティストだと思っていたので久々に観れてコレなのよ!となった。弾き語りで映像演出は初だったようだけど孤高な世界観によくマッチしたアニメーションだった。

一方、この夏、多分めっちゃ夏フェス呼ばれてただろうし、僕もNUMBER SHOTで観る予定だったので待望の初見だったVaundyは特段派手な演出はつけずにミステリアスでストイックなステージ。終演後のインタビューでもまだまだライブは手探りな様を語っていたし、そういう意味では飾らないパフォーマンスも納得できた。彼は歌っている時のステップがいい。ビジュアル的にも曲的にも岡崎体育を彷彿とさせるキュートさと大胆不敵さがあった。

ずっと真夜中でいいのに。はこの日1番のめっけもんだった。曲のクオリティは存じ上げていたけども、ここまでがライブ演奏が良いバンドだとは!フジロックの中継でオープンリールを用いたりしていて面白いなぁと思っていたけどよくよく聴くと演奏がタフすぎる。リズム隊の骨格、どうなってるんだ。重たいビートをスイッチで音出ししたり、見映えも楽しい。勿論LEDとの相性もよく、一切顔の映らない首謀者・ACAねの実態のなさも良かった。地声と歌声の境界が曖昧で驚いた。不意に耳を惹きつける歌声だな、と。

トリのindigo la Endも凄かった。バックスクリーンには基本的にミュージックビデオを流すのみだったのだけど充分。優れた映像とバンドの演奏が重なり、ある意味ではMVの完全体とも言えそうな見せ方。そして何より演奏が素晴らしい。凝ったグルーヴを展開していた数年前、少しトリッキーすぎるのでは?と思っていたがそのスタイルも既に血肉化。その鉄壁の演奏の上でどこまでもメロウで美しい歌が乗っかるという理想的な境地に辿り着いてた。

<setlist>
さユり

1.レイメイ
2.ミカヅキ
3.ねじこ
4.スーサイドさかな
5.航海の歌
6.十億年

Vaundy
1.不可抗力
2.灯火
3.融解Sink
4.僕は今日も
5.東京フラッシュ
6.soranami
7.怪獣の花唄

ずっと真夜中でいいのに。
1.お勉強しといてよ
2.低血ボルト
3.蹴っ飛ばした毛布
4.秒針を噛む
5.暗く黒く
6.脳裏上のクラッカー

indigo la End
1.夜風とハヤブサ
2.ラッパーの涙
3.夜漁り
4.チューリップ
5.夏夜のマジック
6.通り恋



11.07 リーガルリリー「真夜中のプラネタリウム-Midnight Planetarium Live-」(アーカイブ11/10まで)

リーガルリリー、メジャー1stアルバム『bedtime story』の再現ライブ。会場はコニカ ミノルタのプラネタリウム。1曲目「ベッドタウン」でバンドインのタイミングで天井いっぱいに光の粒子が広がる様はやはり圧巻。「GOLD TRAIN」では疾走感溢れる曲調に併せて光が踊り、最後には眩しい街並みのグラフィックが広がる。先述のJAPAN ONLINE FESTIVALではLEDモニターを設置することでその視覚体験を広げていたが、このプラネタリウムライブも近い志。無観客でなければ成立しえない美しいショットの数々には見惚れる。

ぶっといベースラインを主軸とする「1977」はシンプルな星空に包まれながらプレイ。そのオルタナ全開な音像と妙なギャップがあって味わい深い。軽やかで切ない「林檎の花束」は温かな光が降り注ぎ、「まわるよ」では揺蕩うような曲調に併せて星空が回転していくなど曲に溶け合う演出ばかり。また、「キツネの嫁入り」や「猫のギター」での隙間の多いグルーヴ、「そらめカナ」のスリリングな展開など演奏にじっくりと聴き入りたい曲では静止した星空のみを映し出すなど、没入感をもたらす工夫がされていた。

広角レンズを用いて、バンド全体を映すと天井はまさにプラネタリウムかのように丸い空になり、その眺めにうっとりしてしまう。「ハナヒカリ」はカメラワークも含め気が遠くなるほど美しかった。終盤、「子守唄のセットリスト」では星座をバックにして演奏し(子供の頃行ったプラネタリウムと言えばただの星座解説だったよなぁ)、「ハンシ―」では色鮮やかなオーロラのグラフィックを背負っての披露。シンプルなサウンドゆえあらゆる演出を取り込める強みがあり、このバンドの持つ寓話性もこの映像と抜群の相性だ。

地球を浮かべながら演奏した長尺の「bedtime story」を情感たっぷりに鳴らして『bedtime story』の再現が終えた後、MCがようやく入る。そしてプラネタリウムでやりたい曲選抜を勝ち抜いた3曲をアンコール的にプレイ。代表曲「リッケンバッカー」はまるで夜空の下で撮影されたMVかのように様になっている。歌詞の内容もぴったりな「スターノイズ」はその緩急ついた演奏と呼応するように光が舞う。ラストは雄大な「蛍狩り」。つくづく、その作品性とコンセプトがガチっとハマる瞬間こそ配信ライブは輝くと思った。

<setlist>
1.ベッドタウン
2.GOLD TRAIN
3.1977
4.林檎の花束
5.キツネの嫁入り
6.そらめカナ
7.ハナヒカリ
8.猫のギター
9.まわるよ
10.子守唄のセットリスト
11.ハンシー
12.bedtime story
-MC-
13.リッケンバッカー
14.スターノイズ
15.蛍狩り


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