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9月の色々

月末に日記のように出来事や観たもの聴いたものの総括を出すのも一興じゃないかと思い。映画の結末とかツアーのセトリを明らかにしながら書いていく方針。

9/2 Sunset Live 2018
福岡・糸島で26年の歴史を誇るレジェンドフェス。父方の実家が糸島にも関わらず、今年初参加。ラッパーたちを好きになってきてたので、ちょうどよかった。JJJとかCreepy Nutsとか注目株を色々観た。翌週も宗像フェスでKREVAやKICKを観たので、2018年9月はわたしのヒップホップ開眼記念マンス。一番印象に残ったのは水曜日のカンパネラだったなぁ。元来のサブカルみをわずかに残しつつも、コムアイの趣味である能とか伝統芸能のイズムがどんどんパフォーマンスに流れ込んできて、厳かな雰囲気があった。ステージどころかその地形を活かして、やぐらに昇ったり、森に消えたり。その地でしかできないことっていうのを、本当の意味でやってる。

9/11 フリクリ オルタナ
どれほど気を付けてても不評が目に入ってくるくらいに地雷の予感があった映画。しかし、ハードルが下がりきってたからなのか、全然ええやんってなった。ペッツというキャラクターがとても魅力的だった。ああいうぼーっとした登場人物が最終局面に絶望をもたらしてくるフェチ。「フリステ」の触手に囚われてるペッツ、超良かった。あとは、ピロウズが好きっていうのが大半。「Freebee Honey」で戦闘シーンはずるい。あと、大好きな「白い夏と緑の自転車 赤い髪と黒いギター」が劇中で掛かる1曲目で、イントロのけだるいムードにじんときた。何と言っても最後、並行セカイと接続する時に流れた「Thank you,my twilight」。イントロでガッツポーズしちゃったよ。<奇跡は起こらなくても充分だぜ 今日が最後の日でも>という歌詞が、世界の終末にぴったり。こういうパラレルワールド移動オチ、今までも3作品くらい観てるけど、めちゃくちゃ好きなんだよな。そんなシーンに山中さわおのシャウトが加わればそりゃアガるっての!

~9/14 dele 
去年まではめちゃくちゃドラマ観てたけど、今年に入って激減してしまった。この夏クールもこの1本のみ。だったけど、今年屈指の作品だったかと。サブカル層に媚びすぎのゲスト陣にまんまと惹かれたところもあったのだけど、もともと大好きな金曜ナイトドラマ枠で菅田将暉×山田孝之ってこりゃやべえぜと放送前から思ってた。そして、いざ始まってみると想像以上に派手さを抑えた仕上がりだったのが良かった。はっきりと白黒をつけない形のストーリーも、殺人とかではなく、普通に死んだ人が軸にあるからこそできた構造だろうし、ゆえに謎解き、犯人捜しがメインにならないミステリーという不思議な物語だった。どの回も良かったけど、コムアイ石橋静河ゲストの2話か、余貴美子高橋源一郎ゲストの3話、この2本は至高でしたかね!

9/16 BiS「I don’t know what will happen TOUR」@福岡DRUM Be-1
ずっと曲は好きだったけど、ライブを観たことなかったBiS。2012年末くらいに初めて知って、エキセントリックな活動をしながら、曲がしっかりエモくて泣けるというのに惹かれた。アイドルをライブで観る文化がなかったので、そっからは音源を追うのみで1年半後にBiSは1期を終え。そこからエビ中にのめり込んでアイドルを観る良さを知った頃、BiSの復活。推しもアヤ・エイトプリンスに定めて時を待ったけど、アヤプリは姉妹グループGANG PARADEへの1年近くレンタルトレード。そして念願のアヤプリ帰還、待望のライブ参加という運び。曲を聴きたければアヤプリ不在でもBiSを観ればよかった、アヤプリを観たければギャンパレに行けばよかった、しかし意地でも待ち続けた。推しと曲が交差する瞬間こそがアイドルを観るということなんだよ!まぁ、その法則で言えば、推しが突如としていなくなってしまったエビ中に今も行くっていうのは矛盾な気もしてる。でも行き続けてるし、これからもきっと行くだろうし。松野莉奈さんのことはまた改めて長文に書き記したい。

9/24 ハルカトミユキ 2018 BAND TOUR『解体新章』@福岡Queblick
今まで観たあらゆるアーティストのワンマンの中で最も暗かったかもしれない。内側にどんどんめり込んでくる歌たち。じっくりと味わう映画のような2時間だった。いわゆる光ある方面での盛り上げ方はなかったけど、ハルカさんが口に含んだ血糊をマネキンの頭部に噴きかけて血だらけにしたそれを客席に投げ込むというかなりフェティッシュな煽りをしていて。口回りに血のついたハルカさん、とても良かった。血と美人はよく合う。ちなみに僕は、きのこ帝国・佐藤千亜妃、ハルカトミユキ・ハルカ、羊文学・塩塚モエカを、ダーク系オルタナ美人三姉妹として認識しています。

9/28 GIMMICK-MAGIC 1st Anniversary Event@福岡DRUM LOGOS(SPECIAL OTHERS、スチャダラパー、D.A.N)
古着屋が作ったレーベルの1周年記念イベント。肝心のレーベルバンドであるAttractionsは観れず、でしたが、センスあるラインナップの素敵なパーティーだった。D.A.Nは飄々と演奏しながら、こちらを脳髄からほろほろに解してくるようなサイケでドリーミーかつスイートでスペイシーな時間。スペアザは、いつ観ても思うのが声以上に楽器がそれぞれ歌ってるなぁということ。ハッピーな気持ちとともに、フレーズを口ずさんでるとどうしようもなく切なくなってくる、泣き笑い踊り。そしてトリのスチャダラパーは完全なる初見。ロボ宙も出てた(featでは何度も名前観てたのに顔は観たことなかった、外国人だったのね)。新曲と人気曲をちょうどよく混ぜて進めてBose氏曰く「トータルで良いライブ」というスタイルを惜しげもなくやれるの強いなぁ。ここぞのタイミングでの「今夜はブギー・バック」大合唱、最高だった。シメの「サマージャム2020」→「サマージャム'95」も凄かった。アップデートしたverを先に出し、元のほうに繋げて名曲っぷりを強調するという。「夏用のプレイリストみんな作ったでしょ サマージャム2018なんつって必ず直球のタイトルつけて」とBose氏が語りかけてきたとき、完全に夏が終わったぜ、、、ってなった。いつの時代にも、こういう夏を過ごしていた人がいたんだな、ってなる曲。ある種の歴史資料だよな~。

9/29  MUSIC CITY TENJIN 2018
毎年恒例の大型フリーイベント。台風で開催が危ぶまれる中、予定通り行われた9/29。メインステージでの蓮沼執太フィルの60分コンサートがあまりにも素晴らしかった。まず見栄えがハンパない。ゴンドウトモヒコ、大谷能生、イトケン、小林うてな、環ROYなどなど音楽シーンの尖った所で見かけるミュージシャンたちが勢揃いするステージは壮観。そして彼らが一つの楽曲に向けて放つプレイ、その折り重なりが生むハーモニーたるや格別そのもの。ポップソングでありながら、1曲の中で展開に次ぐ展開、スリリングすぎる。何でもアリだけど見事な統一感。そこをコントロールする首謀者・蓮沼執太のスマートな佇まいもまたカッコよかった。時に歌、時に鍵盤、時にステップを踏みながら指揮。楽曲として、高尚さに到達する瞬間も何度となくありつつ、それでいてプリミティブなダンス欲求に訴えかける動物的なクレイジーさも持ち合わせた驚異の楽団だった。 

9/30 MUSIC CITY TENJIN 2018
台風24号の影響で、全国のイベントが軒並み中止になる中、屋内ステージは決行する英断に踏み切ったこの日。最も楽しみにしていたのはHomecomings畳野彩加による弾き語り。普段と違うアコースティックギターの伴奏で聴くホムカミの曲たちはまるで部屋着のようなリラックスモード。季節を確実に秋へと進めてた。まったりとした空気感の中でも、やはり名曲「HURTS」のヒリついた切なさは健在だった。10月リリースの3rdアルバムは大半が日本語詞らしく、そこからの楽曲もたくさん披露してくれた。ぐっと歌に耳がゆく、柔らかな言葉選びが印象的だった。ツーショットもありがとうございました。高身長女子って、とても良いです。

そしてイベントのトリはSTUTS。Sunset Liveでは「夜を使いはたして」しか聴けなかったので、今回はがっつりと。僕はクラブミュージックに疎いのであまり知らないだけなのかもしれないけど、リアルタイムでリズムセクションを構築してウワモノの歌とかオケは同期で流すっていう、言うなれば初期セカオワの逆みたいな不思議な手法のライブで、これほど熱狂巻き起こしてる人いるのかね!本人も、汗だくになりながらMPCをピシパシ叩いてて、その様子すら間違いなく音楽の構成要素になってた。 最後にやった「Horizon」、興奮した。

Sunset Liveから始まった9月、そのシメに観たSTUTSがSunset Liveのタオルを使ってて、あぁあの日はあんな暑かったのに、今日は寒すぎるぜ、と季節の変わり目を感じた。先月までの過酷な救命センターを終え、9、10月は心療内科。割と忙しくなってきたけど、先月までのことを思えばへっちゃらだい。だいたい毎日主に、患者さんの話を聴いてる。拒食症の人がとにかく多い。もりもり食べれる僕からすると、なんでよ、という話だけど、そこを解き明かすのが仕事なわけで。人生に介入しているようで、こんなペーペーがと思わないこともないけど、辛さに共感することは出来るように生きてきたつもり(というか基本的に辛い人生である)なので、そこは自信をもってやろうと。 

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