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2020.09.19 UNISON SQUARE GARDEN Presents「fun time HOLIDAY ONLINE」という生存確認

UNISON SQUARE GARDENの対バンイベント、オンライン版。新木場STUDIO COASTを舞台に8組のロックバンドがかわるがわるライブを行ってゆく。間に挟まれるDJ落合健太郎によるトークもライブへの期待をひしひしと煽り、30分×8組で織り成す至福の時間だった。ビバラなど、複数バンドが出るオンラインイベントはいくつかあったがバンド主導という新鮮さもすごくあった。

①東京スカパラダイスオーケストラ
セッティングの大変さから1組目になったんだろう、なんて邪推もよそにオープナーとして抜群のアクト。ユニゾンとは真逆な巻き込み型のライブバンドだけど、例えば「水琴窟」における黙々とそれぞれがプレイに勤しみ、怒涛のアンサンブルを展開してゆく姿は通ずるものがあるなぁ、と。お客さんの楽しみの前提としてバンドが楽しんでないと、オンラインなら尚更楽しくないからね!沖さん、穏やかそうなのにこの曲での暴れっぷり凄すぎる。跳ねてたもん。

<setlist>
1.桜のあと(all quartet lead to the?)
2.5Days of TEQUILA
3.Paradise Has No Border
4.銀河と迷路
5.水琴窟
6.白と黒のモントゥーノfeat.斎藤宏介(UNISON SQUAE GARDEN)
7.DOWN BEAT STOMP


②フレデリック
アコースティックでの配信ライブを多く行なってきたフレデリック、久々のエレキセット。世に出てからほぼ毎年どっかのフェスで見てるバンドだったので「オドループ」であの日々を思い出しちょっとグッときた。最近の硬いビートとしなやかなメロディを合わせた曲を経て、渋めな「真っ赤なCAR」なども挟めるのもオンラインならではの組み方か。そして新曲「Wake Me Up」のライブ化けが凄い。側面を向きながら歌う三原健司、少しハズした歌唱がいかす。

<setlist>
1.オドループ
2.シンセンス
3.逃避行
4.真っ赤なCAR
5.Wake Me Up
6.KITAKU BEATS


③パスピエ
9/9のバーチャル空間ライブぶり。音が格段にいい!ユニゾンの過去2回の配信体制が完璧に反映されてる。バンドとしての持ち札の数を発揮する6曲。「まだら」のリズムワークとかコメント欄が沸いてた。「場違いハミングバード」のカバー、これ4年前にライブで初披露されたのをABEMA中継で観てたんだけど音源だと更に今のモードでアップデートされてるのよね。そういう丹念さこそ強み。ラストは大好きな「トキノワ」で温かく再会を誓ってくれた。

<setlist>
1.つくり囃子
2.SYNTHESIZE
3.トーキョーシティー・アンダーグラウンド
4.まだら
5.場違いハミングバード(UNISON SQUARE GARDENカバー)
6.トキノワ


④BIGMAMA
ユニゾンとは旧知の中すぎてバンド紹介もスルーされまくりだったけれど、愛溢れるセトリで迎え撃ってた。少しばかりは喋るようになった金井王子の、開けたムードが「セントライト」以降はどんどん行き渡っていった。新曲をと言いユニゾンの「ライドオンタイム」をさらりとカバー(トリビュート参加曲じゃないというのもヒネリある)し、「失礼しました」と言い本当の新曲に繋げる所作とか、キマりすぎ。新ドラムもリアドと違う鋭いタッチのビートで期待大。

<setlist>
1.荒狂曲”シンセカイ”
2.Strawberry Feels
3.セントライト
4.ライドオンタイム(UNISON SQUARE GARDENカバー)
5.The Naked King(新曲)
6.CRYSTAL CLEAR
7.SPECIALS


⑤9mm Parabellum Bullet
こちらもユニゾンとは長きにわたる同志。ユニゾンがトリビュートでカバーした「Vampire girl」をセレクトし、ユニゾンverの歌詞アレンジを忍ばせたりとエクストリームな演奏の中に溢れる滋味、という最近の9mmの方向性をよく知れる場面がたくさん。「名もなきヒーロー」や新曲「白夜の日々」におけるポジティブさもどんどん定着してきてるけど、シメの「Talking Machine」「Punishment」という過激な連投も堪らない。つくづく異形のロックバンドだ。

<setlist>
1.ロング・グッドバイ
2.名もなきヒーロー
3.Vampiregirl
4.白夜の日々
5.新しい光
6.talking machine
7.Punishment


⑥a flood of circle
ユニゾンがロックバンドを集めてオンラインイベントをやると聞いた瞬間にまず連想したバンド。めちゃくちゃ性能の良い弾丸のように的確に突き抜けていくアクトだ。新曲2曲を平気でスタンダードナンバーのように鳴らすし、ユニゾン田淵プロデュースの「ミッドナイト・クローラー」からユニゾンカバー「フルカラープログラム」に繋げる、なんてリスペクト満点のセトリ。客がサビを歌わない「シーガル」は少し寂しいが、未来への期待を昂らせてくれた。

<setlist>
1.美しい悪夢
2.Dancing Zombiez
3.Beast Mode(新曲)
4.ヴァイタル・サインズ(新曲)
5.ミッドナイト・クローラー
6.フルカラープログラム(UNISON SQUARE GARDENカバー)
7.シーガル

⑦THE BACK HORN
ユニゾンが元々コピーをしていたバックホーン、その頃から一切ブレずにシーンに残り続けたことにトークパートでメンバー全員から敬意を払われていたが、ベテランぽくなるわけなくぶっ飛ばし続けるライブしててこれがこの持続力の秘訣か!と。ユニゾンチームが過去2回の配信ライブで培った大接写するカメラワークはまるで山田将司のためにあったのでは?と思わせる程の顔、目、汗の迫力!世界がギリギリな時こそ、彼らの歌はどこまでも勇ましく響く。

<setlist>
1. 心臓が止まるまでは
2. 罠
3. 瑠璃色のキャンバス
4. ハナレバナレ
5. コバルトブルー
6. 刃


⑧UNISON SQUARE GARDEN
7曲中5曲は過去2回のオンラインライブではやらなかった曲だし、こういう気配りが今回も買いたいと思わせてくれたポイント。季節的にもぴったりな「さよならサマータイムマシン」、初披露の「世界はファンシー」、そしてファン投票71位とは思えない求心力「kid〜」、少ない曲数だからこそ際立つその異端な振れ幅。最後はイントロ/アウトロでDJ落合健太郎のナレーションを入れ込む形で「シュガーソングとビターステップ」を。これがあまりにも気持ち良くて何回もリピートしてしまった。こんなにスムーズで洒落たエンディングを思いつくの、やっぱ凄い。スパッと5時間が締めくくられた。

<setlist>
1.invisible sensation
2.さよならサマータイムマシン
3.Phantom joke
4.カラクリカルカレ
5.世界はファンシー
6.kid,I like quartet
7.シュガーソングとビターステップ


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