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【登録セキスペ5問】サイドチャネル攻撃(情報処理安全確保支援士試験)

このNoteでは、SC10回分から「サイドチャネル攻撃」を搔き集めてまとめました。

AMII対策が主体で、午後問題にはあまり絡みません。

だからこそ、ここで一発粉砕しておきましょう。

良く出る用語順、午後問題で使える概念も添えておきました。


私は情報安全確保支援士(登録セキスペ)の午後II97点で独学合格しました。IP, FE, AP, NW, DB, ESも全て独学。
このNoteは、独学経験とIT専門学校で教えた実績を基に作成しています。私の対策授業もこんな感じ。

それでは始めましょう!

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サイドチャネル攻撃とは


サイドチャネル攻撃とは、機器から物理量を測定して内部の仕組みを探る攻撃です。暗号化をする機器なら暗号アルゴリズムの特定などを試みます。

測定する物理量や手法によって更に細かく分類されます。

  • ディスプレイやケーブルからの電磁波テンペスト攻撃

  • 処理時間(の差):タイミング攻撃

  • 消費電力:電力解析攻撃

  • 誤動作させたときの時間差:故障利用攻撃

テンペスト攻撃とタイミング攻撃だけ知っておけば、残り2つは言葉から分かりますよね。電力なのか誤作動なのか。


電力解析攻撃は少し分かります。

昔、ゲームボーイのポケモンの増殖バグで。

交換後のセーブ時に電源を切るのですが、切るタイミングによってできないこともありました。セーブに電力を使うのでゲームボーイのランプが少し薄くなる瞬間に切ると上手くいきました。

内部的には、途中で電源が切れてポケモンが失われないよう、一瞬だけ2匹がある状態にしてから、片方を消すのだと思われます。



問題演習


装置の消費電力を測定するなどして、装置内部の秘密情報を推定する攻撃

ア:キーロガー
イ:サイドチャネル攻撃
ウ:スミッシング
エ:中間者攻撃(MITM攻撃)

情報安全確保支援士 令和04年春AMII問03より改変

正答はイ。「電力解析攻撃」ですね。


アの「キーロガー」は、マルウェアのうちスパイウェアの一種です。>マルウェアの解説Note(全4回)


エの「中間者攻撃」はセキュリティ問題御用達なので必ず知っておいてください。

中間者攻撃(MITM)は、通信に割り込む例でよく出ます。さらに不正を働くものがWebブラウザ内にいる時は、MITB(man-in-the-Browser)攻撃と云います。

SCで困ったら「サーバorクライアント証明書」「中間者攻撃」「ゼロトラスト」を疑うと突破口が見つかることがあります。困ったらとりあえず書いてみるでもOK。


ウの「スミッシング」はまた出たら対応しましょう。SMSメッセージを使った個人情報の窃取です。



サイドチャネル攻撃はどれか

ア:暗号処理時の装置の消費電力などを分析し、装置内部の秘密情報を推定する攻撃
イ:攻撃者が用意した平文と平文に対応した暗号文から数学的手法により暗号鍵を推測し、暗号文の解読をする攻撃
ウ:操作中の利用者の後ろなどから、入力操作を観察し、利用者IDやパスワードを盗み取る攻撃
エ:無線LANのアクセスポイントを設置し、電波干渉させて通信を妨害する攻撃

情報安全確保支援士 令和03年春AMII問05より改変
平成31年春AMII問07より改変

正答はア。サイドチャネル攻撃のうち、電力解析攻撃ですね。


ウは「ショルダーハッキング」ソーシャルエンジニアリングのうちの1つです。他にもトラッシング(スキャベンジング)も有名。>ソーシャルエンジニアリングのNote


エは「ジャミング」。ゲームや映画で聞いたことがあるかもですね。

イは「関連平文攻撃」。まず問われることはないので忘れましょう。他にも「線形解読法」もあります。



暗号機能があるIoT機器へのサイドチャネル攻撃はどれか。

ア:暗号化関数を線形近似し、秘密情報の取得を試みる攻撃
イ:機器が発する電磁波を分析し、秘密情報の取得を試みる攻撃
ウ:2つの平文の差、各暗号文の差を分析し、秘密情報の取得を試みる攻撃
エ:可能性のある全ての複合鍵を機器に入力し、秘密情報の取得を試みる攻撃

情報安全確保支援士 令和元年秋AMII問02より改変

正答はイ。サイドチャネル攻撃のうち、「テンペスト攻撃(電磁波解析攻撃)」です。


エは、いわゆる「ブルートフォース攻撃(総当たり攻撃)」ですね。>パスワードクラックの解説Note


さて、アは「線形解読法」、イは「差分解読法」。「関連平文攻撃」もあってややこしいですね。

忘れましょう。AMIIでバイバイ。午後では出ません。出た時は説明されるはずですから。


SCではクラウドが多く、IoTはESで出ると思いますよね。その通り。とはいえ、監視カメラの映像の暗号化などの問題が出た実績もあります。

少なくとも「耐タンパ性」や「エッジコンピューティング」など技術面や無線通信やセンサ・力学装置を知っておいた方が、解くのに集中できます。

>IoTの事例構成Note
>IoT特有の技術



サイドチャネル攻撃はどれか。

ア:暗号機器から得られる物理量(処理時間消費電力など)から、機器内部の秘密情報を得る攻撃
イ:ソーシャルエンジニアリングの一種で、企業が不用意に廃棄した印刷物などから秘密情報を得る攻撃
ウ:通信している2者に割込み、通信内容をすり替え、気づかれることなく盗聴や改ざんをする攻撃
エ:データベースを用いるWebサイトへの入力パラメータに、SQL文の断片を送信してデータベースを不正利用する攻撃

情報安全確保支援士 令和02年秋AMII問04より改変

正答はア。

処理時間の方が「タイミング攻撃」、消費電力が「電力解析攻撃」を指しています。


ウは「中間者攻撃(MITM)」。SCでは御用達。

イは「トラッシング(スキャベンジング)」ソーシャルエンジニアリングの一種です。>ソーシャルエンジニアリングのNote


エは「SQLインジェクション攻撃」。対策はプレースホルダ(バインド機構)を使用。ほかのWebアプリ系攻撃と覚えます。>Webアプリ系の攻撃解説Note


簡単に正解できる問題でしたが、各選択肢の背景知識が深いものが出揃っていましたね。



テンペスト攻撃の説明はどれか

ア:暗号演算を故意に誤作動させ、正しい処理結果との差を解析する
イ:処理時間の差異を解析する
ウ:機器から放射される電磁波を解析する
エ:チップ内の信号線などに探針を当て、処理中のデータを解析する

情報安全確保支援士 令和03年秋AMII問13より改変

正答はウ。「テンペスト攻撃(電磁波解析攻撃)」

アは「故障利用攻撃」

イは「タイミング攻撃」

以上3つは、サイドチャネル攻撃の一味。

エは「プロービング」。理系だと使ったオシロスコープ。検査するための針をプローブと云いしたよね。




まとめ


お疲れ様でした!


サイドチャネル攻撃とは、機器から物理量を測定して内部の仕組みを探る攻撃。

測定する物理量や手法によって分類。

  • ディスプレイやケーブルからの電磁波テンペスト攻撃

  • 処理時間(の差):タイミング攻撃

  • 消費電力:電力解析攻撃

  • 誤動作させたときの時間差:故障利用攻撃

以上がAMII対策。


今後の午後問題で重要になってくるのが「中間者攻撃(MITM)」。

中間者攻撃(MITM)は、通信に割り込む例が代表的。Webブラウザ内の場合は、MITB(man-in-the-Browser)攻撃

SCで困ったら「サーバorクライアント証明書」「中間者攻撃」「ゼロトラスト」を疑うと突破口が見つかることがあります。困ったらとりあえず書いてみるでもOK。

これぐらい学べれば今回は充分な成果ですね。でわでわ。

ぜひ「情報セキュリティスペシャリスト」に合格してくださいね。


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p.s. 普段は >> 専門学校とIT就職のブログ << をやってます。

でわでわ(・ω・▼)ノシ


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