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【Iパス10問】IoT特有の技術用語

IoTの問題は平成31年~令和5年度で、なんと32問も出ています。

平均6問。これは放置はできません。

対策しましょう。

分析すると、3つに分類できました。

  1. IoTの事例や構成:9問

  2. IoT特有の技術:10問

  3. IoTでなくても使う問題:13問

このNoteでは2番目「IoT特有の技術」に注目してまとめました。掲載した問題が解けるだけで、1~2問得点できるようになります。

>>前回のNote<< と併せたら3~4問が解けるようになります。

なお、このNoteは私が専門学校で教えてきた指導経験と970点合格をした実績に基づいていますので、ちょっとでも信用してくれたら嬉しいです。

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エッジコンピューティング

エッジコンピューティングとは、IoT機器側で情報処理をする技術です。

生データをそのまま送ると、通信量が多くなります。また、IoT機器がたくさんあると、IoTサーバに処理が集中して負荷が高くなります。

そこで、IoTデバイス側で処理をさせ、通信量削減・負荷分散を図ります。

なお、エッジとは「端」と云う意味なので、想像しやすいかもですね。

IoTシステムにおけるエッジコンピューティングに関する記述で適切なのはどれか。
ア:IoTデバイスの増加によるIoTサーバの負荷を軽減するために、IoTデバイスに近いところで可能な限りデータ処理をする
イ:一定時間ごとに複数の取引をまとめたデータを作成する。データに直前のデータのハッシュ値を埋め込むことで、相互に関連付け、改ざんを困難にして信頼性を高める
ウ:データセンターに集約されたコンピュータ資源を、ネットワークを介して遠隔地から利用する
エ:明示的にプログラミングせず、入力されたデータからコンピュータ自らがルールを見つけていく

「ITパスポート試験 令和5年度問71」より改変

正答はア。

イはブロックチェーン、ウはクラウド、エはAIの機械学習。全て流行っている用語なのでぜひ覚えておきましょう。

>>AI問題のNote<< も準備するので、ちょっと待ってて下さいね。


店内カメラから得たデータを、インターネットを介してIoTサーバに送信し、顧客の行動を分析するシステムがある。IoTゲートウェイを店内に設置し、映像解析処理によって人物の座標データにしてからサーバに送信する。このようなシステム形態を何と呼ぶか。
ア:MDM
イ:SDN
ウ:エッジコンピューティング
エ:デュプレックスシステム

「ITパスポート試験 令和3年度問86」より改変

正答はウ。

ア, イ, エも大事な用語なので、是非知っておきましょう。

アのMDMは、モバイル端末を一元管理すること。

例えば、業務で使っている端末を紛失したら情報漏洩の原因になりますし、アップデートしなければウイルス感染の原因になります。よって、遠隔から端末を使えなくしたり、アップデート状況をモニタするような管理が必要です。

イのSDNは、ソフトウェアで仮想的なネットワークを作る技術です。

「OpenFlowを用いて」という言葉で出題されます。なお、Software Defined Networkingの略です。

エは、リスク対応したシステム構成です。

稼働している「主系」「待機系」を準備しておき、主系でトラブルがあったら待機系に切り替えます。

待機の仕方で3種類の言われ方があります。

  • ホットスタンバイ

  • ウォームスタンバイ

  • コールドスタンバイ


まだ出題例の少ない用語

出題実績は少ないのですが、今後出題される可能性があるので、余裕あったら知っておきましょう。

IoTデバイスへの電力供給に用いられ、周囲の環境から光や熱などの微小エネルギーを集めて電力に変換する技術はどれか。
ア:PLC
イ:PoE
ウ:エネルギーハーベスティング
エ:スマートグリッド

「ITパスポート試験 令和2年度問74」より改変

正答はウ。

PLC, PoEはIoT以前から出題されています。

  • ア:PLCは電力線を通信回線としても使う技術

  • イ:PoEは通信回線で電力を送電する技術

エのスマートグリッドは、ITによって電力需要を見極めて供給の最適化をする技術です。

スマートシティ・スマートハウス・スマートメーターにスマートウォッチなど「スマート系」の用語も多く出題されますね。


IoT機器のソフトウェア改ざん検知に用いられ、OSやファームウェアなどの起動時に、デジタル署名を検証して正当であると場合だけ実行する技術はどれか。
ア:GPU
イ:RAID
ウ:セキュアブート
エ:リブート

「ITパスポート試験 令和5年度問85」より改変

正当はウ。ブートはITでは「起動」、エのリブートは「再起動」を指します。

セキュリティバイデザインなど、「セキュリティ系の用語」も増えているので、注意ですね。

アのGPUは、描画専用の計算チップ(脳みそ)です。CPUと一緒に覚えておきましょう。

イのRAIDは、記憶ディスクの構成方式。RAID0 ,1 , 5は知っておきましょう。

  • RAID0(ストライピング):複数のディスクに分散保存

  • RAID1(ミラーリング):2つのディスクにコピー保存

  • RAID5パリティによって復元できる


【よく出る】IoTで使われる通信技術

IoTは通常のコンピュータと違って、小型だったり屋外だったりと低スペック・省電力が求められます。

通信方式も色々あるのでここで覚えておきましょう。

  • BLEブルートゥースの発展版。最近すごく出題されてます

  • LWPA低電力長距離通信の定番。ちょっと昔まで流行り

  • ZigBee:マイコンでの無線通信の定番。ITパスポートではあまり出ない。ジグビーと読みます。

IoTエリアネットワークで使う通信規格で、無線ネットワークに分類されるのも全て挙げたのはどれか。
a:BLE b:PLC c:ZigBee
ア:a, b イ:a, b, c ウ:a, c エ:b, c

「ITパスポート試験 令和2年度問98」より改変

正答はウ。

PLCは電力線を通信回線としても使う技術なので、有線です。


【最近よく出る】BLE(ブルートゥース)

Bluetoothは、ワイアレスイヤホンなどで活用されていますね。

今までも出題されましたし、BLEの登場でIoT絡みでも多く出るようになりました。

とはいえ、全部の仕様を覚えるのは現実的ではないので、知っておく点を絞りましょう。

  • 低消費電力

  • 電波通信

  • 届くのは数十~300m

特に距離が重要です。一緒に登場するLWPAと区別するために。

IoTエリアネットワークで使われるBLEは、Bluetooth4.0で追加された仕様であるが、正しい記述はどれか。
ア:Wi-Fiのアクセスポイントとも通信できる
イ:一般的なボタン電池で半年~数年動作するほど低消費電力である
ウ:従来のBluetooth3.0以前と互換性がある
エ:デバイスとの通信に赤外線も使える

「ITパスポート試験 令和4年度問92」より改変

正答はイ。

他は余裕があれば、頭の片隅にあっても良いですが、私なら忘れます。少なくともエの赤外線は選ばないようにしましょう。


IoTデバイス, IoTゲートウェイ, IoTサーバで構成された、温度・湿度管理システムがある。IoTデバイスおよび近くに設置したIoTゲートウェイの接続で使う、低消費電力の無線通信の仕様はどれか。
ア:BLE
イ:HEMS
ウ:NUI
エ:PLC

「ITパスポート試験 令和3年度問80」より改変

正答はア。

イのHEMSは、家庭内での電力供給を最適化する技術です。スマートハウスの一環として。

エのPLCは、電力線を通信回線としても使う技術。似た言葉にPoE、通信線で電力供給する技術もあり、一緒に出題されます。


LWPA(BLEより長距離)

LWPAは、BLEと同じで電波・低電力の通信です。Low Power Wide Areaって英語を見ても良く分かります。

BLEの前には、IoT通信はこれ!ってぐらい出題されました。違いは、通信距離は数~数十km。BLEより長距離です。

「ITパスポート試験 平成31年度春問86」より

正答はウ。


IoT機器からデータ収集をする通信に用いられる、数十kmまで無線通信が可能で省電力な規格はどれか
ア:BLE
イ:LPWA
ウ:MDM
エ:MVNO

「ITパスポート試験 令和3年度問92」より改変

正答はイ。

アのBLEは、頑張っても400mまで。

エのMVNOは格安SIMの会社と思ってOKです。自前で回線を持たず、大手企業から回線を借りてサービスを提供する形態です。


IoTで使われる無線ネットワークで、一般的な電池で数年以上稼働できる省電力性と、最大数十kmの通信が可能な広域性をもつ規格はどれか。
ア:LPWA
イ:MDM
ウ:SDN
エ:WPA2

「ITパスポート試験 令和元年度問81」より改変

正答はア。

イのMDMは、モバイル端末を一元管理すること。

ウのSDNは、ソフトウェアで仮想的なネットワークを構成する技術。「OpenFlowを用いて」という言葉で出題されます。

エのWPA2は無線LANの規格。最近はWPA3も出題されます。


まとめ | 前回と併せて3~4問ゲット!

今回はIoT特有の技術用語の問題対策をしました。

前回の >>IoTの事例・構成<< に加えて、より具体的用語も理解しました。これで3~4問の得点が期待できるようになりました。

次の >>IoTにかこつけた問題対策Note<< では、「IoTじゃなくても出題してた技術」を対策します。「IoTだから、知らない技術なんだろうか」なんて焦って、変な勘で解答しないよう注意してくださいね。

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p.s. 普段は >> 専門学校とIT就職のブログ << をやってます。

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