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【Iパス5問】「正解できたぁ」で終わらない学習が大事 | ソーシャルエンジニアリングは簡単だから

ITパスポートには色んな攻撃方法が出題されますが、ソーシャルエンジニアリングが一番良く出て、得点が安定します

しかもポイントはたった3点だけ。

ソーシャルエンジニアリングで正解するのは簡単なので、「正解したぁ」で学習が終わるのは勿体ない。ついでに他の攻撃用語も覚えていきましょう。


なお、このNoteは私が専門学校で教えてきた指導経験と970点合格をした実績に基づいていますので、ちょっとでも信用してくれたら嬉しいです。

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基礎演習 | 3つのポイント

ソーシャルエンジニアリング:ITを使わないスパイ行為です。

出題ポイントは3つ。

  • ショルダーハッキング:他人の画面を肩越しに覗き見る

  • トラッシング(スキャベンジング)ゴミ箱をあさる

  • 緊急事態を装って 、関係者を装って、聞き出すなども含まれます。

ソーシャルネットワーク(SNS)って言葉を知ってるから、ソーシャルエンジニアリングもなんかスマートな感じがしちゃうんですが、違うんです。泥臭ーーーい手法です。


人の心理的な隙や不注意に付け込んで、機密情報などを不正に入手する手法はどれか
ア:DoS攻撃 
イ:SQLインジェクション 
ウ:ソーシャルエンジニアリング 
エ:バッファオーバーフロー(BoF) 

「ITパスポート試験 平成29年度65問」より

正答はウ。


ソーシャルエンジニアリングの例はどれか。
ア:社員を装った電話をかけて、社内の機密情報を聞き出す
イ:送信元IPアドレスを偽装し、通信のアクセス制限をすり抜ける
ウ:ネットワーク上のパケットを盗聴し、パスワードなどを不正入手する
エ:利用者が実行すると、不正な動作をするソフトウェアをダウンロードする

「ITパスポート試験 平成28年度春問86」より改変

正答はア。

他は特別な用語ではないですが、手口としてよくあります。


スマートフォンを利用するときに、ソーシャルエンジニアリングに分類されるショルダーハッキングの防止策はどれか。
ア:OSを常に最新の状態で利用する
イ:位置情報機能をオフにする
ウ:スクリーンにのぞき見防止フィルムを貼る
エ:落下・盗難防止用にストラップを付ける

「ITパスポート試験 平成31年度問89」より改変

正答はウ。ショルダーハッキングや、のぞき見などを防止できます。


問題演習 | ついでに攻撃を覚えよう

ソーシャルエンジニアリング自体は簡単ですが、セキュリティは攻撃・マルウェア・対策など覚える用語がたくさんあります。「正解した良かったなぁ」ではなく、「他の攻撃を覚えよう」と学習を深めましょう。

ここでは、マルウェア・パスワードクラック・DoS攻撃・Webでの入力を悪用した攻撃を学びます。攻撃のメインはほぼ網羅できます。


従業員になりすましてIDやパスワードを聞き出したり、くずかごから機密情報を入手したりするなど、技術的手法を用いない攻撃はどれか。
ア:ゼロデイ攻撃 
イ:ソーシャルエンジニアリング 
ウ:ソーシャルメディア
エ:トロイの木馬 

「ITパスポート試験 令和5年度問89」より

正答はイ。特に「くずかご」「ゴミ箱」はトラッシング(スキャベンジング)ですね。

他の攻撃用語も覚えていきましょう。

ゼロデイ攻撃は、ソフトやOSの脆弱性へのセキュリティパッチが公開される前に、その脆弱性をついた攻撃をすること。

トロイの木馬は、マルウェアの一種で、正常なプログラムの振りをして、裏で悪いことをします。

マルウェアはウイルス、ワーム、トロイの木馬から覚えましょう。

  • ウイルス:感染に宿主(ホスト)必要

  • ワーム:宿主不要

  • トロイの木馬正常なソフトの振りをして、裏で悪事をしている

以上3つを抑えてから、スパイウェア(キーロガー、アドウェアなど)、個別(ランサムウェア)などに広げていきます。


ソーシャルエンジニアリングに該当する事例はどれか
ア:あらゆる文字の組み合わせを総当たりで機械的に入力して、パスワードを見つけ出す
イ:肩越しに盗み見して入手したパスワードを利用して、他人になりすましてシステムを不正利用する
ウ:標的のサーバに大量のパケットを送り付けて、過負荷状態にすることでサービス停止に追い込む
エ:プログラムに想定外の長いデータを入力させることでバッファをあふれさせ、不正にプログラムを実行させる

「ITパスポート試験 令和4年度問91」より改変

正答はイ。「肩越しに盗み見して」から、ソーシャルエンジニアリングのうち、ショルダーハッキングと分かります。

アは、ブルートフォース攻撃。パスワードクラックの一種。

パスワードを、a, b, c, ・・・z, aa, ab, acのように全て試していきます。「あらゆる組み合わせ」の文言でよく出ます。

パスワードクラックは合計4つ覚えましょう。

  • ブルートフォース攻撃:パスワードにあらゆる文字の組み合わせを試す

  • リバースブルートフォースIDにブルートフォース攻撃をする

  • パスワードリスト攻撃他サイトで不正入手したIDとパスワードを流用して、攻撃対象にログインできるか試す

  • 辞書攻撃良く使われる言葉を用いてパスワードを破ろうと試す。


ウは、DoS攻撃。

サーバなどの攻撃対象に大量のパケットを送り付けて、高負荷にして応答を悪くさせたりサーバをダウン(サービス不能)させたりする攻撃。

しかしDoS攻撃は送信元が1つなので、サーバ側で通信を遮断するよう設定すれば対処可能です。そこで、DDoS攻撃やDRDoS攻撃などを使います。

  • DDoS攻撃複数のPCから、攻撃対象に大量のパケットを送る。攻撃された側は、同一犯とは気づかない。

  • DRDoS攻撃:問い合わせに応答するサーバ(DNSなど)に、問い合わせを行う。送信元を攻撃対象に詐称しておき、返答を攻撃対象に集中させる。攻撃された側は犯人が分からない。


エは、BoF攻撃(バッファオーバーフロー攻撃)。

「プログラムで確保している記憶領域」はバッファと云われます。BoF攻撃は、プログラムに開発者が想定していない長大なデータを入力して、開発者が予期しない動作(攻撃者のプログラムを実行するなど)をさせます。

利用者が入力できるサービスの攻撃は、XSS攻撃, XSRF攻撃, SQLインジェクションの4つ。

  • XSS(クロスサイトスクリプティング)は、悪意のあるスクリプト を埋め込み、訪問者を偽サイトに誘導する

  • XSRF(CSRF, クロスサイトリクエストフォージェリ)は、悪意のあるスクリプトを埋め込み、訪問者が知らないうちに他サイトへ予期せぬ操作をする

  • SQLインジェクションは、入力欄にSQL文を悪用する文字列を入力し、データベースを不正利用する

  • BoF(バッファオーバーフロー)攻撃は、プログラムに開発者が想定していない長大なデータを入力して、開発者が予期しない誤動作攻撃者のプログラムを実行するなど)をさせる


まとめ | 学習コスパ悪いが常識にしよう

今回はソーシャルエンジニアリングをさくっと正解できるようになりつつ、以下の主な攻撃手段について触れてみました。

  • マルウェア:ウイルス, ワーム, トロイの木馬

  • パスワードクラック:ブルートフォース, リバースブルートフォース, パスワードリスト攻撃, 辞書攻撃

  • DoS攻撃:DDoS攻撃, DRDoS攻撃

  • 入力を悪用した攻撃:XSS、CSRF, SQLインジェクション, BoF

これらの攻撃はまとまっていますが、最近はバラバラに出題されます。攻撃手段もマルウェアも種類が多いので、学習が点数になかなか直結しないのが悩ましいところ。

とはいえ、無視していては、今後のセキュリティは正解できません。私たちが漢字を1万文字覚えるのと同じで、「いつも使うわけじゃないけど知っておかないと困る」言葉と思って常識にしていきましょうね。

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p.s. 普段は >> 専門学校とIT就職のブログ << をやってます。

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