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残り物には福がある?選抜高校野球の組み合わせ抽選。最後にくじを引いた北海の初戦は優勝候補の大阪桐蔭と。7校が甲子園決勝進出経験のある最激戦ゾーンに

残り物には福がある。ことわざでよく聞く言葉だが、今回はすごいことになった。選抜高校野球の組み合わせ抽選。出場32校のうち、最後にくじをひいた北海の初戦の相手は優勝候補の大阪桐蔭となった。しかもⅮゾーンに入った8校のうち甲子園の決勝進出経験校が7校もひきめく最激戦区だ。昨秋の北海道大会優勝校の北海の戦いぶりに注目したい。

8日に大阪市の毎日新聞大阪本社で行われた組み合わせ抽選会。32校中最後にくじをひくことになった北海には、残った札を手にするしかない。

次々に組み合わせが決まっていく中で、北海の金沢光流主将は固唾をのんで見守っていただろう。最後に残った相手はどこなのか。

31番目にくじをひく高知高校。残っていた対戦相手は大阪桐蔭と広陵(広島)だけだった。いずれも昨秋の地区大会を制している。高知の相手は広陵となった。

残るくじは一つだけ。金沢主将が手にした札を手にして、観客席へと向ける。「28」の数字。相手は大阪桐蔭となった。

このDゾーンには5校の甲子園優勝経験校が集まった、大阪桐蔭、作新学院(栃木)、愛工大名電(愛知)、報徳学園(兵庫)、常総学院(茨城)だ。さらに準優勝となると、北海自らのほかに、神村学園(鹿児島)。決勝進出経験校は7校となる。

残る1校は日本航空石川。元日に起こった能登半島地震の影響で活動拠点を山梨へ移すなど困難な状況で野球に取り組んでいる。試合には復興を願う人たちの声援がたくさん送られるだろう。

「残り物には福がある」というが、北海にとってかなり険しい道のりとなった。しかし北海は臆することはない。昨秋の北海道大会を制した実力がある。

地区優勝校が出場する明治神宮大会では、初戦で作新学院と対戦した。先発の松田収司投手は九回まで無失点の好投。延長十回にタイブレークの末に逆転負けしたが、北海道王者らしい強さを見せた。

春夏54回目の出場となる北海。うち準優勝が2度。これまでの歴史は相当なものだ。春の甲子園優勝4度を誇る大阪桐蔭を初戦で破れば、一気に波に乗ることも考えられる。高校スポーツには勢いが重要だからだ。

残り物には福がある。最後のくじをひいた北海がどんな戦いぶりを見せてくれるか。18日に開幕する選抜高校野球に注目だ。

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