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人より牛が多い町の球児が快進撃。北海道の別海高校が秋の高校野球北海道大会で4強入り。延長タイブレークで振り切る。選抜が見えてきた

人より牛の方が多い町として知られている北海道別海町。そこの公立校の球児が快進撃を繰り広げている。別海高校だ。高校野球の秋季北海道大会で4強入りを果たした。優勝まであと二つ。来春の選抜切符が見えてきた。21世紀枠での出場もありえる。球児たちの活躍に注目だ。

別海町は北海道の東の端にあるオホーツク海に面した町。知床半島と根室半島の間に位置する。

酪農が盛んで、別海町のサイトには人口だけでなく、牛の数まで記載されている。今年8月末の人口は1万4271人。牛の数が11万9125頭と書かれていて、「(人口の約8倍)」と説明まで入っている。

別海高の野球部員は16人。釧根地区の大会を勝ち上がり、4年ぶりに全道大会に進出。そこでも勝ち上がってきた。

23日に札幌ドームで行われた準々決勝。知内高との公立高対決。初回に先頭打者がヒットで出塁。次の打者が犠打で二塁へ送った。いきなり先制のチャンスだ。ここで3番千田涼太選手がライト線へタイムリー二塁打を放ち1点をもぎ取った。

別海の先発マウンドに立ったのは堺暖貴投手。別海中央中3年の時に全国大会に出場している。チームにはその時のメンバーが5人いるのだ。

その堺投手は初回を三者凡退に抑えると波に乗る。六回に同点にされるものの勝ち越しを許さない。両者1-1の同点のまま延長十回タイブレークに突入した。

無死一、二塁から始まるタイブレーク。先頭打者がピッチャーへの内野安打で満塁にチャンスを拡大した。

絶好のチャンスで7番中道航太郎主将が右打席に立つ。変化球を強振すると、打球はレフト線へ走者一掃の適時二塁打となった。大きな3点だ。

直後の守備で別海は2失点で切り抜けた。4-3を競り勝ち、準決勝に駒を進めた。

別海町は生乳生産量が日本一の酪農の街。オホーツク海に面しており漁業も行われている。部員の実家は酪農か漁業を営んでいる家庭が多い。大地と海に育てられた球児たちはのびのびとプレーしている。

19日の初戦では苫小牧中央に逆転サヨナラ勝ちし全道大会初勝利を挙げた。この勢いに乗って、準々決勝もタイブレークの接戦をものにした。

これで来春の選抜に21世紀枠候補となる可能性が出てきた。しかし球児たちの願いは優勝して選抜の誘いを受けることだ。

25日の準決勝では北海高と対戦する。夏の甲子園準優勝の経験があり今夏の甲子園にも出場した強豪だ。

それでも別海高球児の夢は果てしない。大いなる「下剋上」を成し遂げることを目指している。大地と海に育まれた別海高の球児たちに注目だ。

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