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大舞台に挑んだことは、かけがえのない財産となる。サッカーACL。J2甲府が決勝T1回戦で敗退。他クラブサポーターの応援も受け「チーム・ジャパン」で戦った

大舞台に挑んだことは、かけがえのない財産となったはずだ。J2のヴァンフォーレ甲府がアジアチャンピオンズリーグ(ACL)での戦いを終えた。ホーム戦を地元甲府で行えず、東京で戦う厳しい環境だった。それでも、他クラブのサポーターの支援を受けるなど、決勝トーナメントまで勝ち進んだのは大きな経験となった。この財産を糧に今季はJ1復帰に挑む。

21日に東京・国立競技場で行われた決勝トーナメント1回戦。甲府は韓国の蔚山現代と戦った。15日にあった第1戦のアウェー戦では0-3と敗れていた甲府。ホーム戦では早い段階で先制して勢いに乗る必要があった。しかし前半11分に先取点を奪われた。

甲府は意地を見せたい。後半43分に、コーナーキックから途中出場のFW三平和司選手がヘディングで同点ゴールを決めた。結局、アディショナルタイムに勝ち越し点を奪われ、2戦合計1-5で敗れ、甲府の挑戦が終わった。

それでも甲府が得たものは大きかった。クラブ史上初となるACL。アジアを舞台に戦うことで、より広い視野が得られたはずだ。

そして、国立競技場には冷たい雨の降る中、平日のナイトゲームにもかかわらず1万5932人がスタジアムに駆け付けた。

甲府はスタジアムの規格に合わないため、普段地元で戦っているスタジアムをホーム戦の会場に使えなかった。グループリーグの段階から平日のホーム戦は国立競技場で行われた。

平日のナイトゲームを、山梨から東京まで駆け付けられる人は多くない。そこで他のクラブのサポーターたちが助太刀し、国立競技場まで足を運び、甲府を応援した。

通常応援するチームではないが、困ったときはお互い様。多くのクラブのサポーターから応援を受けた甲府は「チーム・ジャパン」として戦い、グループリーグを突破し、決勝トーナメントに勝ち上がった。

最後はKリーグ2連覇の韓国のクラブに敗れた。それでも甲府の最後まで勇敢に戦った姿勢をたたえたい。

昨季はJ2とACLの試合時期が重なるなど厳しい日程で戦ったため、J1復帰を逃した。今季はアジアで戦った経験を糧に、J1返り咲きを狙う。

大舞台に挑んだことは、かけがえのない財産となる。それはスポーツだけの話ではない。人生にもあてはまるだろう。甲府がチャレンジすることのすばらしさを教えてくれた。甲府の戦いを心からたたえたい。

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