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ほんのちょっとの差が結果に大きな違い。そこまでの過程が大事。決勝点はショートゴロ。広島が無死満塁の好機を生かす。接戦制してセリーグ首位に浮上

ほんのちょっとの差。これが結果に大きな違いをもたらす。そこまでの過程が大事なのだ。スコアは1-0。決勝点はショートゴロによってもたらされた。勝った側はラッキーだし、負けた側は不運ともいえる。広島が昨季日本一の王者阪神に競り勝ち、セリーグ首位に躍り出た。シーズン前半戦の最終盤。戦国時代のセリーグは最後まで息が抜けない展開だ。

19日に甲子園で行われた一戦。オールスターゲーム前に行われる最後の3連戦の初戦だ。広島の先発は今季8勝でリーグ最多勝トップタイの床田寛樹投手。対する阪神は昨季最優秀防御率に輝いた村上頌樹投手。

戦前の予想通りに投手戦の展開となった。村上投手は三回まで広島打線をパーフェクトに抑えるピッチングを披露。一方の床田投手は初回にピンチを迎えるが後続を打ち取って、危機を脱出した。

試合が動いたのは五回表。この回先頭の中村貴浩選手、坂倉将吾選手の連続ヒットなどで無死満塁のチャンスを作った。ここでバッターはシャイナー選手。2球目のカットボールにショートゴロ。この間に先制点を挙げた。

一方の阪神も同様の絶好機を作る。七回裏。佐藤輝明選手、大山悠輔選手、そして野口恭佑選手の3連続ヒットで無死満塁のビッグチャンスだ。同点、そして逆転へもたらすこともできる。

しかし床田投手は落ち着いていた。カウント2-2からの5球目。142キロのツーシームでショートゴロに。「6-2-3」の併殺を導き、後続の打者もセンターフライに打ち取って難を逃れた。

お互いに無死満塁のチャンスを作ってのショートゴロ。広島は先制点を奪い、七回のピンチでは内野の前進守備が奏功して併殺に打ち取った。

ほんのちょっとの差だ。先に絶好機を阪神が作っていれば、結果が逆のものとなったかもしれない。それだけに過程が大事なのだろう。先にチャンスを作った広島が、この試合の勝者となった。

試合は広島が「虎の子」の1点を守り抜いて、接戦を制した。この日、首位の巨人が敗れたため、広島がリーグトップに浮上した。

敗れた巨人は中日に0-1で競り負け。二回にソロ本塁打を喫したのが勝負の分かれ目となった。

混戦が続くセリーグ。広島はトップに立ったが、2位巨人とはゲーム差なし。3位DeNAとは0.5ゲーム差。そして、この日下した阪神との差もわずか2.5ゲーム差。セリーグは戦国時代の様相を呈している。

ほんのちょっとの差。しかし、これを積み重ねていけば、大きな違いとなる。オールスターまであと2試合。前半戦の残りをどう戦うかで、シーズン最後の結果に大きく影響するだろう。

人生も同じかもしれない。ほんのちょっとの差なのに、結果に大きな違いが生まれる。そこに至るまでの過程がちょっとした差を生んで、広げていく。

「過程が大事」。どのような過程で、ちょっとした差を大きくすることができるか。

戦国時代のセリーグを見ながら、人生における過程について、考えてみたくなった。

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