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「最近の若者は…」という言葉には、年配の嫉妬が含まれている。ヤクルトの若者2人が偉業。24歳村上選手が最年少の200号。25歳松本投手は初登板で初完封

「最近の若者は…」。年配からこの言葉が発せられるときに、上から目線で言われているように思えるが、実は嫉妬が含まれているのだ。ヤクルトの村上宗隆選手(24)が史上最年少で200号本塁打を放った。またルーキーの松本健吾投手(25)は初登板で初完封という離れ業を披露した。「最近の若者は…」圧倒的にすごいのだ。

15日に愛媛県松山市で行われた広島戦。ホームゲームとして戦ったヤクルト。若者のツバメ2戦士が投打で記録にも記憶にも残るスーパープレーを見せた。

ヤクルトが1点リードの八回裏。2死走者なしで村上選手が左打席に立った。1ボールからの2球目。真ん中へのフォークに、村上選手のバットが一閃。打球は右中間へ。村上選手はホームランになることを確信し雄たけびを上げた。

24歳3カ月。史上最年少となる200号本塁打となった。これまでの清原和博選手(当時西武)の24歳10カ月を上回った瞬間だった。

九州学院高時代に甲子園に出場。2017年にヤクルトにドラフト1位で指名され入団。2021年には日本一に輝き、翌年はセリーグの打撃三冠王に。東京五輪のほか、ワールドベールボールクラシック(WBC)でも世界一の原動力となった。

あらゆるものを手にした村上選手。そして偉大な清原さんを上回る最速の200号。「レジェンド」ともいえる存在が若かりし頃に打ち立てた記録。それを村上選手が越えたのだ。新しい時代の到来を告げる一発となった。

そしてピッチングではドラフト2位ルーキーの松本投手が名刺代わりの偉業を披露した。広島打線に118球を投げ、3安打完封。10奪三振を奪い、初登板で初完封勝利を挙げた。ヤクルトの投手では72年ぶりとなる快挙だ。

東京の東海大菅生高時代に甲子園に出場。亜細亜大学を経てトヨタ自動車に進み、2022年の社会人日本選手権で、チームの4大会ぶり6回目の日本一に貢献した。

プロ初登板での快挙に、松本投手は「根拠のある自信ではないけれど、自信をもって投げれば1軍でも大丈夫だと思った」と自身の未来に期待を込めた。

若者の台頭に、年配の人たちは不安をおぼえる。自分の経験だけが頼みの綱となって「最近の若者は…」と言ってしまうのだ。

上から目線に聞こえる言葉も、年配の人にとっては若者への嫉妬が含まれているのだ。だから、この言葉を聞いたときは、次のように変換すればいい。

「最近の若者は…すごいのだ」

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