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長所と短所、どちらに目を向けるべきか。「打高投低」のヤクルト。セリーグ最下位からの巻き返しに必要なのは?本塁打数はトップ、防御率はワースト

人や組織が成長するために、目を向けるべきなのは長所か?短所か?プロ野球のヤクルトは特徴がはっきりしている。「打高投低」だ。チーム本塁打数は12球団トップの52本。一方で、チーム防御率はセリーグワーストの3.23。7月1日現在でセリーグ最下位タイの5位に沈んでいる。2年ぶりのリーグ制覇へツバメの飛行は大きく揺れている。

ヤクルト打線が好調だ。特にホームランアーティストがそろっている。セリーグの本塁打ランキングでリーグの上位5人中、3人がツバメ戦士だ。

15号を放っている村上宗隆選手(24)がリーグトップ。さすが三冠王に輝いた実績は伊達じゃない。巨人の主砲、岡本和真選手に2本差を付けている。

2人を追う3位につけているのがサンタナ選手(31)だ。11本。サンタナ選手は打率、打点ではトップになっており、三冠王を狙える位置にいる。

さらに4位タイにはオスナ選手(31)が10本で追っている。打点ではサンタナ選手とともに40でリーグトップタイだ。

ヤクルトの打線は破壊力抜群。チームの得点数もリーグトップだ。十分すぎるほどにファンを魅了させる。

一方で、「野球は守備から」と言われる。投手力に目を向けると厳しい戦いを迫られている。チームの防御率は3.23とリーグワースト。失点数もリーグ最悪の248だ。

リーグの防御率ランキングでは、サイスニード投手が3.84で11位。そもそも、このランキングにヤクルトの投手が他にいないのだ。規定投球回数に達している投手が、今季開幕投手のサイスニード投手だけというのは寂しすぎる。

首位広島は防御率2.05でリーグトップだ。直接対決でヤクルトは2勝7敗と大きな借金を背負っている。これが今季の31勝37敗4引き分けでリーグ5位に沈んでいる一因と言えるだろう。

ヤクルトに明るい話題は奥川恭伸投手(23)の存在だ。ケガで出遅れていたが、6月に1軍のマウンドに立ってから2連勝。2019年のドラフト1位右腕にチームの命運が託されている。

ヤクルトは2日からリーグ2位のDeNAとの3連戦だ。相手はチーム打率がリーグトップの2割5分。一方でチーム防御率はリーグ5位の3.05。「打高投低」のチーム構成はヤクルトと同じ。似たようなタイプとの直接対決で、ツバメは低空飛行から上昇へと転じられるだろうか。

長所がそのまま伸びて、短所が改善される。それが理想的な成長のスタイルだ。月が改まった7月に、ヤクルトがどんな戦いぶりを見せてくれるだろうか。ツバメが空高く舞い上がれるかに注目だ。

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