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神頼みの誤用 〜「頼む」と「頼る」の違いから考える快い人生の提案〜

 初詣に行かれた方も多いかと思います。どんな願いを込めて来たでしょうか。あれがほしい、これがほしい、困ったときの「神頼み」。頼まれた「神様」は、どんな気持ちでいるのでしょう。

 「頼りにしています」
 「頼み事をしてもいいですか」

 日常的に使う表現ですが、「頼む」と「頼る」には決定的な違いがあります。

 言語学的には「頼む」は他動詞で「相手」と「内容」を選びますが、「頼る」は自動詞で「相手」だけ選べば使えます。

 英語に翻訳するときは文意によって解釈の幅が非常に広くなりますが、

「頼む」は「ask, request, order」を上位に「rely, bank, trust, order, quest, bespeak, call for」などが候補に挙がり、

「頼る」は「rely, trust, depend on」を上位に「swear, bank, fall back, resort」などが考えられるでしょうか。

 これらの知識やニュアンスを背景に、日常的にこの言葉が使われる状況を鑑みますと、次のような「事実」が浮き彫りになってきます。

 「頼む」は具体的に「依頼(あるいは指示)」して問題を相手に任せ、自分は身を引いて直接その内容には関わらない状態です。

 「頼る」は相手を「信頼」し、自分という主体を中心に、助けてほしいという状態です。

 構造として「頼む」は命令形に近く、他力本願な思考が根底に流れているんですね。昨日の記事で触れましたが、「他力本願」は運の悪い人の特徴で、「自分に出来ることを探す」のは運の良い人の特徴です。例外として「頼りにしてたのに〜」と言ってしまう人は、言葉としては「頼る」ですがニュアンスは「頼む」ですね。

 こういうニュアンスが裏に隠れているから、「頼まれる」と「断りづらい上に嫌な気持ちになりやすく」、「頼りにされる」と「なんとなく良い心地がしてくる」のだと思います。

 さて、冒頭の命題に戻りましょう。

 「神頼み」になっていませんか?

 「頼む」より「頼る」方が、貴方の願いが叶いそうな気がしてきましたね。あくまでも行動するのは自分です。大切な「願い」を放り投げて誰かに任せるなんて勿体ない。それに、頑張っている人から頼られたら、きっと相手も悪い気はしないでしょう。

 そして自分も「頼まれる人間」より「頼られる人間」を目指していくのはいかがでしょうか。
 頼み事ばかり聞いていたのでは、都合の良い人になってしまいます。それは本当の「優しさ」ではありません。

「困ったときは俺に頼め」と言われるのと、

「困ったときは俺を頼れ」と言われるの、

 どちらがグッと来ますか?


 拙文に最後までお付き合い頂き誠に有難うございました。貴方からの「スキ」「コメント」「フォロー」が、私の執筆活動の原動力です。頼りにしてしまってすみません。
 今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

 ↓↓途中で触れた「運の良し悪し」については下の記事に詳しく記載いたしました↓↓

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