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また読み返したいなと思った記事集

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また読み返したいと思った記事を集めたマガジンです。
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2022年4月の記事一覧

「かわいそう」と言わないで

 私の娘は生まれつきの障害児なので、NICUを卒業した生後4ヶ月の頃から、継続的に大きな病院にお世話になっている。病院から借りた、娘の体にはまだ大き過ぎるバギー(ベビーカー型子ども用車椅子)に、小さな小さな娘と、おむつと着替えと経管栄養のグッズと、吸引機と酸素ボンベとそれからパルスオキシメーター、という土曜日のあおむしもびっくりの大荷物を乗っけて歩くことは、大変だったけれど私にはとても嬉しく、誇ら

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最近、相手も自分も何人なのかあまり気にしなくなってきた話

最近、相手も自分も何人なのかあまり気にしなくなってきた話

「うん、今週の日曜は友達とランチ行くんだよね、なんかブラッスリー?みたいな店」

日本を出て幾分か経つ。異国で一人暮らしの独身の娘がちゃんとご飯を食べに行く友達ができていると知って母は少し安堵したらしい。

「それで友達は何人なの?」

「…そういや知らんわ。」

「えっ。」

「そういや何人なんだろ。」

ここは世界中からありとあらゆる移民の集まる都市、ニューヨーク。

私はもはや相手が何人なの

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継続するコツ 第1回 継続に才能は全く関係がありません

継続するコツ 第1回 継続に才能は全く関係がありません

 何かを作る。僕はこの行為こそ、全ての人間に必要な楽しいことだと思ってます。実際に、みんな何かを作っているはずです。僕は本を書き、絵を描き、歌を作ってますが、それ以外にも、セーターを編み、陶芸をし、ガラスを吹き、織物を織り、先日はフェルトでフグの人形をつくりました。畑で野菜も作ってます。そこで収穫した野菜を使って料理することも大好きです。みなさんもそうやっているはずです。実はみんな何かを作っている

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過半数の人が「外貨を稼ぐ」ことを考える時代に知っておくべきこと

過半数の人が「外貨を稼ぐ」ことを考える時代に知っておくべきこと

「日本市場はもうダメだから海外に来たいです」
ずいぶん前からマレーシアにはそんな日本企業が来ています。

でも実際にコトはそう簡単ではない。

マレーシア在住者ならご存知の通り、特に飲食は厳しいです。
最近だと吉野家・はなまるうどんが2回目の撤退。

物販も楽ではありません。クールジャパン旗艦店となった伊勢丹の苦戦が伝えられ、昨年ついに開店となったららぽーともまだ閑散としてます。

「日本のものな

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涙は元気のもと、だから

涙は元気のもと、だから

目を離した、ほんの少しの間の出来事だった。

春の雨の日。
子どもたちは休みなのに、外で遊べないので、絵を描くことになった。絵の具で。絵の具は、普段遊び道具として出しっぱなしにしていない。雨の日だけ特別に使えるものだから、集中してしばらく遊んでくれる。

とは言え、雨の日には何度もやっていた、わが家では定番の遊びだ。子どもたちも慣れたもの…と思っていたから、私は少し離れたところで、家事をしていた。

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