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2024年6月の記事一覧

"パステルカラー"

"パステルカラー"

進まなきゃいけない
毎日逃げられない
これは多分気持ちの問題

本当は全部捨てて逃げてもいい
結局なんとかなるんだと思う
でも逃げないでずっと毎日を過ごしている

忙しいのに退屈な時間
身体は動いていても意識だけは遠ざかる
そんな時にいつも浸ってしまう

思い出の中は全てが柔らかくて
光を放っていて
暖かくて寂しい

どこまでも進んでいけると思っていたのに
僕一人だけが真っ白な湖畔の水面の上で

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【詩】アオイヒビ

【詩】アオイヒビ

誰かが言ってくれること
頭では理解している
でも心はずっと逆に行きたがる

それじゃダメだって分かっているのに
なんでも笑って受け止めてる
アイツがどうにもいけ好かない

自分より大人な人を見る度に
惨めな気持ちになりながら
ここじゃない場所を探してしまう

でも頭ではずっと理解している
ここじゃない「どこか」なんて
どこにも存在しない

この現実に僕がどう色を湛えるかだけ
でも、だんだん絵の具も

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【詩】明け方の夢

【詩】明け方の夢

叶いそうで叶わない
ずっと浅煎りのコーヒーみたいな夢を見続けてきた

苦しくも無いけど
どこにも行けない

ここが夢だってなんとく居座り続けてしまう
抜け出せないそんな明け方の夢を見続ける

だけど本当は

朝日を浴びて
まっすぐ君と見つめ合いたい

誰かの苦しみも、喜びも
一緒に分け合って笑えるくらいの現実にいたい

まだ僕は明け方の夢を見続けている

だけどあと少しで朝になる

薄暗い部屋の中

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【詩】内臓から出てくる

【詩】内臓から出てくる

眠りに就こうとしても
疲れた身体は眠ることすら
拒んでしまう時がある

そんな時不思議な感覚に陥った
多分僕の中に本当の自分が別にいる
今外側にいる僕が蓋になってしまっているのだ

文字すら書きたくない自分もいる
だけど本当の気持ちをどこまでも
くっきりと形にしたい自分もいる

全て自由な筈なのに
僕は勝手に内臓の中に自分を押し込めている

出てきていいよ
もうぼくに輪郭はありません
早く出ておい

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【詩】凹凸のない世界

【詩】凹凸のない世界

僕たちはどんどん凹凸のない世界に向かっている

摩擦がなくて 
出っ張りもなくて
みんなが丸い形をしている

少しの凹みと凸みがあれば
誰も彼もでそのムラを均そうとする

誰もが生まれた意味すら考えなくなる
自分である必要がないとてもツルツルな世界にいる

だから僕は尖らないといけない
どっかにぶつかってしっかり凹みが残るように

凸みが引っ掛かりになって
誰かがどっかに落ちて行かないように

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