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小説「あんぱんと弦月湯」第3話(全4話)
「ふはあ……」
離れの縁側に座って八月の夕空を見上げながら、俺はあんぱんをひと口齧った。あんこと柔らかなパンのハーモニーを味わったあと、番台で買った瓶入りの冷たい牛乳をぐいっと飲む。これこれ。これなんだよ。口の中に広がるあんことパン、牛乳の三位一体の調和を喜びながら、目をつむる。ああ、まじで旨い。生きててよかった。
弦月湯に来てから、ふた月近くになる。暦さん、いずみさん、山口さんとの面談を
小説「あんぱんと弦月湯」第2話(全4話)
「すげえ……」
大人になってから見る弦月湯の内装は、自分という存在の芯に迫ってくるようだった。美術を僅かなりとも学んできたから、ここに使われている技術がどれだけ凄いかも理解できる。彫刻家・若月弦二郎が自分という存在のすべてを賭けて、この内装に取り組んできたことが肌身で感じられた。思わず、俺は身震いした。
グラスゴーでの山口さんとの電話から三日後の午後、俺は弦月湯にいる。山口さん、インタビュ
JR駒込駅東口からソフィアザールサロンへのご案内
JR駒込駅東口から、ソフィアザールサロンへの道順のご案内です。
①JR駒込駅東口改札を出て、線路下通路を右に曲がります
JR山手線、駒込駅には出口が2つあります。
このうち、上野・東京寄りの階段を降りる出口が、東口です。
東口を出て、少し進むと案内板があります。
右手(南側)の「中里1丁目」方面に進みます。
右手に曲がって、線路下の通路をくぐっていただきます。
通路をくぐりぬけて、振
広島を歌い継ぐ──句集『広島』に寄せて
昭和30年(1955年)に刊行された、『広島』という句集があります。
昭和20年(1945年)8月6日に広島に落とされた原爆の被害を受けた方々をはじめ、広島に思いを寄せる方々が詠んだ1521句が収められています。
令和4年(2022年)、私はこの句集を受け取りました。
そして広島を旅して、昭和20年当時16歳の女学生だった伊達みえ子さんと出会いました。
令和5年(2023年)、里
関根さんに星回りを読んでもらいました!
みんな大好き、巣鴨のカフェ・ポート・グラスゴーの関根健人さんが、人の持つ才能や性質を掘り出すためのツールとして、西洋占星術やタロットを学んでいると知ったのは6月はじめのこと。
占星術やタロットを学ぶようになったきっかけや、自分の才能の設計図が俯瞰出来るという星図(ネイタルチャート)の話を聞いているうちに、信頼の置ける関根さんに自分の人生を客観的に分析していただきたいと思うようになって、モニターに