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「お口ぽかん」は百害あって一利なし ③
【「お口ぽかん」は何がいけないの?】
口から全身の健康を考える小児歯科医 Sawako です。
「『お口ぽかん』は百害あって一利なし ②」で、「❶『お口ぽかん』は口呼吸になりやすい」理由について書きました。
今回は、「❷舌の正しい位置がわからなくなる」について書きます。
【舌ってどんなもの?】
舌は、動物の口の中にある器官です。脊椎動物の場合、筋肉でできています。筋肉を動かすことで、舌は
「お口ぽかん」は百害あって一利なし ②
【「お口ぽかん」は何がいけないの?】
口から全身の健康を考える小児歯科医 Sawako です。
「『お口ぽかん』は百害あって一利なし ①」で、「お口ぽかん」がクローズアップされるようになった背景について書きました。
では、「お口ぽかん」は、何がいけないのでしょうか? 理由は、大きく分けて2つあります。
❶口呼吸になりやすくなる
❷舌の正しい位置がわからなくなる
【❶「お口ぽかん」は口呼
「お口ぽかん」は百害あって一利なし ①
【「お口ぽかん」って何?】
口から全身の健康を考える小児歯科医 Sawako です。
「そのぶくぶくうがい、大丈夫②」で、「口呼吸や『お口ぽかん』は新たな現代病とも言われており、子どもの成長発育に悪影響を及ぼします」と書きました。
「お口ぽかん」とは、文字通り、いつもお口が開いている状態を表す言葉です。専門用語で、「口唇閉鎖不全」と言います。
近年、子どものみならず大人にも、この「お口ぽかん
そのぶくぶくうがい、大丈夫? ④
【上手にぶくぶくうがいができるようになるには、どうすればいいの?】
口から全身の健康を考える小児歯科医 Sawako です。
《小学生以上のお子様の場合》
普段の「ぶくぶくうがい」のやり方を少し変えてみましょう。
1度に口に含む水の量は、30ml程度(ヤクルトの容器半分くらい)にします。
口に水を含んだら、唇をしっかり閉じて、上下の前歯にぶつけるように意識して、ゆっくり5回「ぶくぶく」と音
そのぶくぶくうがい、大丈夫? ③
【1口量がわからないと何が問題なの?】
口から全身の健康を考える小児歯科医 Sawako です。
『そのぶくぶくうがい、大丈夫? ①』で、「自分の頬張れる1口量がわかっていない場合、〜(中略)〜「くちゃくちゃ食べ」につながることがあります」と書きました。
1口量を身につけるのは、離乳食の時期です。
1歳〜2歳頃の「手づかみ食べ」の時期に、前歯で物を噛み切る「齧り取り」を通行うことで、自分にと
そのぶくぶくうがい、大丈夫? ②
【「ぶくぶくうがい」に関わる筋肉】
口から全身の健康を考える小児歯科医 Sawako です。
『そのぶくぶくうがい、大丈夫? ①』で、「『ぶくぶくうがい』からは、お子様のお口周りの発達の課題が推測できる」と述べました。
発達の課題を解決し、健全な発育を導くためには、原因が何処にあるのか? を探る必要があります。
ぶくぶくうがいを上手くできない原因の多くは、お顔・お口周りの筋肉を上手く使えない
そのぶくぶくうがい、大丈夫? ①
【「ぶくぶくうがい」とは?】
口から全身の健康を考える小児歯科医 Sawako です。
『フッ素洗口』の記事で、「お子様がぶくぶくうがいを上手にできるか? をご家庭でしっかり確認して」と書かせて頂きました。
何故かというと、診療室で見ている範囲でですが、ぶくぶくうがいを上手くできないお子様が増えているからです。
ぶくぶくうがいは、3歳児の50%、4歳児の75%ができると言われていますが、中学
フッ素洗口始まってます
【フッ素洗口って何?】
口から全身の健康を考える小児歯科医 Sawako です。
勤めている歯科医院のある地域で、フッ素洗口(正確には「フッ化物洗口」ですが、一連の記事ではフッ化物を「フッ素」で統一しています)を実施する小学校が増えています。
保護者から「学校でフッ素洗口が始まったけれど、歯科医院のフッ素塗布もやって大丈夫ですか?」とのご質問を頂くことが増えました。
フッ素洗口とは、フッ素
変な色の歯が生えてきた⁉️ エナメル質形成不全を知っていますか?
【エナメル質形成不全って何?】
口から全身の健康を考える小児歯科医 Sawako です。
「永久歯が生えてきたら、歯の色が黄色っぽい」「変な色の歯が生えてきた。これって虫歯?」 小児歯科の診療室で、保護者からよく聞かれる言葉です。歯の色は「白い」と思われていますが、実は真っ白ではありません。
乳歯と永久歯でも、歯の色が違います。乳歯は青みを帯びた白色をしていますが、日本人(アジア人)の永久歯
フッ素塗布について知ろう③
【結局、フッ素塗布ってやった方がいいの?】
口から全身の健康を考える小児歯科医 Sawako です。
フッ素は骨や歯に取り込まれるので、骨や歯の形成が盛んな、
・子供の歯(乳歯)が生え始めた時期=大人の歯(永久歯)が体内で作られ始める時期〜永久歯が生え始める時期〜生え揃う時期
が、フッ素塗布の適年齢と言われてきました。
年齢で言うと、1歳前後〜12歳頃に相当します。
最近では、特に、「酸で溶
フッ素塗布について知ろう②
【 どうしてフッ素が虫歯予防に使われるようになったの?】
口から全身の健康を考える小児歯科医 Sawako です。
フッ素に虫歯予防効果があることは、今から120年程前にアメリカで、「歯に白斑や着色がある人は虫歯が少ない」ことが明らかになったことに端を発しています。
この「歯の白斑や着色」は、歯のフッ素症(斑状歯)のことで、飲料水のフッ素が原因であることが1938年に明らかになりました。
その
フッ素塗布について知ろう①
【フッ素って何?】
口から全身の健康を考える小児歯科医 Sawako です。
1歳6ヶ月のお子様を持つ保護者の方から、「1歳半健診でフッ素を塗るか聞かれるのですが問題ないものでしょうか?」というご質問を頂きました。
自治体の行う1歳6ヶ月検診・3歳児検診で、お子様にフッ素塗布を勧められることは多いと思います。
歯科医院にも、「フッ素を塗って欲しい」とお子様を連れて来院される保護者の方も多くい
はみ出し歯医者のこしょこしょ話、始めます
【何故、「はみ出し」歯医者か?】
口から全身の健康を考える小児歯科医 Sawako です。
歯科医師ですが、学生時代から、歯を削って詰めたり被せたり、口にぴったり合う入歯(義歯)を作ったりすることには、全く興味がありませんでした。
それどころか、“口は身体の一部なのに、歯医者は口の中のことしかみないって、どういうこと⁉️”と思っていました。
特に、お子様を担当することが多かったので、姿勢のこ