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そのぶくぶくうがい、大丈夫? ④


【上手にぶくぶくうがいができるようになるには、どうすればいいの?】

口から全身の健康を考える小児歯科医 Sawako です。

《小学生以上のお子様の場合》
普段の「ぶくぶくうがい」のやり方を少し変えてみましょう。

1度に口に含む水の量は、30ml程度(ヤクルトの容器半分くらい)にします。

口に水を含んだら、唇をしっかり閉じて、上下の前歯にぶつけるように意識して、ゆっくり5回「ぶくぶく」と音を立てて頬を動かしてうがいをし、吐き出します。
口から水が漏れる場合は、指で唇を押さえるとよいでしょう。「ぶくぶく」と頬を動かしにくい場合には、奥歯を噛んで「ぶくぶく」と頬を動かすと動かしやすくなります。

ゆっくり5回ができるようになったら、「ぶくぶく」の回数を増やします。1回のうがいで10回「ぶくぶく」を目指します。

1回のうがいで10回「ぶくぶく」ができたら、「ぶくぶく」の速さを上げていきます。1秒間に3回「ぶくぶく」を目指しましょう。

速い「ぶくぶく」ができるようになったら、前だけでなく、上下左右の狙った場所に水を動かせるように練習してみましょう。

フェイスラインの弛みや、食事中の咽せや食べこぼしが氣になる大人の方も、「ぶくぶくうがい」で口の周りの筋肉の筋トレを行うことで、改善が期待できます。
初めのうちは口が疲れるかもしれません。続けているうちにできるようになります。早ければ2週間程で効果が現れます。

「『ぶくぶくうがい』なんて簡単」と思われがちですが、水が口から漏れないようにしっかりと唇を閉じて、口の中で勢い良く水を回さないと、口の中の汚れをきちんと濯ぐことができません。
唇の筋肉、唇を閉じている間の鼻呼吸、水を回すための舌・頬の筋肉、全てが協調して上手く働かないと、効果的なぶくぶくうがいはできないのです。

最後に、「ぶくぶくうがい」を利用した口腔機能評価「ぶくぶくテスト」をご紹介します。
「ぶくぶくテスト」は、昭和大学歯学部口腔衛生教室で考案されました。特殊な装置や専門的な知識を必要としないため、保護者や保育者による評価が可能です。
「ぶくぶくうがい」ができる3歳以上のお子様が対象です。

ぶくぶくテストの評価基準

スコア1・2のお子様は、口腔機能訓練に専門家のサポートが必要とされています。
スコア3・4で、食べ方が下手だったり咽せやすいお子様は、専門家への相談が推奨されます。
スコア5でも、食べ方が氣になる場合には、食べ方のトレーニングを行いましょう。

「うちの子はどうなのかしら?」と判断に迷う場合や、問題点の改善のためのトレーニング方法がわからない場合には、お近くの歯科医院にご相談ください。

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