![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123421179/rectangle_large_type_2_3b39cdb29441e17848ae98362e90200c.png?width=1200)
そのぶくぶくうがい、大丈夫? ②
【「ぶくぶくうがい」に関わる筋肉】
口から全身の健康を考える小児歯科医 Sawako です。
『そのぶくぶくうがい、大丈夫? ①』で、「『ぶくぶくうがい』からは、お子様のお口周りの発達の課題が推測できる」と述べました。
発達の課題を解決し、健全な発育を導くためには、原因が何処にあるのか? を探る必要があります。
ぶくぶくうがいを上手くできない原因の多くは、お顔・お口周りの筋肉を上手く使えないことにあります。
では、ぶくぶくうがいに関わる筋肉にはどんなものがあるのでしょう?
《ぶくぶくうがいに関わる主な筋肉》
口輪筋(唇を動かす、口を閉じる)
口角挙筋(口角を上に上げる)
小頬骨筋(上唇を引き上げる)
大頬骨筋(口角を上及び外側に引き上げる)
顎舌骨筋(口腔底を作る、開口時に下顎を引き下げる)
頬筋(頬を膨らませる、口角を外側に引き上げる)
笑筋(口角を横に引く)
頤筋(下唇や下顎を上に引き上げる)
口角下制筋(口角を下に下げる)
下顎下制筋(下唇を下に下げる)
+
舌
全身は筋肉で繋がっていますから、厳密にはもっと多くの筋肉が協調して動いているのですが、わかりやすくするために、顔面にある筋肉のみ挙げています。太字は特に、ぶくぶくうがいで大事な働きをする筋肉です。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123017842/picture_pc_d8905a7f5322485fb86e6173c5422d90.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123015949/picture_pc_4f094bcc04c07a504886043666aebf2d.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123111877/picture_pc_1dc6370c06c88b67fba6372ac20cb8e3.png?width=1200)
【お顔・お口周りの筋肉を上手く使えないと、どうなるの?】
口輪筋の力が弱いと、唇が閉じにくくなり、口呼吸や、いつも口が開いている「お口ぽかん(専門用語で『口唇閉鎖不全』と言います)」になりやすくなります。
口呼吸や「お口ぽかん」は新たな現代病とも言われており、子どもの成長発育に悪影響を及ぼします。これは大事なことなので、また別の機会に書きたいと思います。
口角挙筋・大頬骨筋・口角下制筋は、口元の表情を作る筋肉です。口角挙筋・大頬骨筋が弱いと、口角が上がりにくくなり、表情が乏しくなります。大人であれば、ほうれい線やシワ、たるみの原因となります。
歯科のエックス線撮影で、口を「イー」の形にして撮影する方法があります。最近は、「イー」の口にしても口角が下がったままの子どもたちが増えています。
頬筋が上手く使えないと、食事中に頬を噛んでしまったり、奥歯で噛んだ食べ物を口の中心に集めにくくなります。風船を膨らましたり、蝋燭の火を吹き消したりするのも難しくなります。
舌が上手く使えないと、発音が悪くなる、食べ物が飲み込みにくくなる、歯並び・咬み合わせが悪くなる…様々な悪影響を及ぼします。
これも大事なことなので、また別の機会に書きたいと思います。
長くなるので、次回に続きます。
#はみ出し歯医者のこしょこしょ話 #小児歯科 #0歳からの口腔育成 #人生最後の日まで使える口の土台作り #三つ子の魂百まで #食育息育足育 #口は命の入口 #口から考える全身の健康
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?