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包丁を研いだだけで、料理が楽しくなった

料理は好きだけれど、面倒臭いと思うことも多々ある。

去年の年末くらいからずーっと「なんか料理がイヤ」な気分に陥っていた。

できるだけ簡単で、可能な限り包丁とまな板を出さずに作れる副菜レシピを検索したりもしていた。
理由は分からないけれど、楽しい気分で料理ができない。

その原因は前述の「可能な限り包丁とまな板を出さずに作りたい」に隠れていた。

包丁の切れ味がすこぶる悪くなっていたのである。

生活の質は、小さなストレスを無くすだけで向上する

包丁の切れ味が悪い。
だから料理がなんとなく面倒臭いし、気分が上がらない。

そのことに気付いたのは、実家で料理を手伝っている時だった。

実家の包丁、私が普段使っている包丁と切れ味が全然違ったのである。

鶏肉が、鶏の皮が、ストレスなく綺麗に切れる。
ごぼうも力をかけずにキリッと切れるし、大根の皮剥きなんか力が殆どいらない。
野菜はもちろんなのだが、とにかく鶏肉が、鶏皮が、恐ろしくよく切れる。

これだ、と思った。
私が「なんとなく料理をする気分になれない」原因は、包丁を使うたびにストレスを感じていたからだったのだ。

使うたびに、ほんのわずかなストレスが蓄積していく。
ほんのわずかだったものが、積もりに積もって大きなストレスになる。

無意識のうちに、ストレスを避けようとしていたのだろう。
料理が嫌いなのではなく、包丁を使うことでストレスを溜め込みたくなかったのである。

実家にいる間、私は「料理する」ことが楽しかった。
小さなストレスがないだけで、料理が楽しい。

自分の家に帰って、早速包丁を研いだ。
かれこれ10年以上使っているが、ちゃんと研げている。貝印のコンパクトシャープナー。

生活を送るためのさまざまな作業の中に隠れた「小さなストレス」を取り除くことで、「楽しい」と思う瞬間を増やすことができる。
この積み重ねが、生活の質自体を上げてくれるのではないか、と私は思う。

生活の中の小さな目標を達成し、幸せホルモン・ドーパミンを分泌させる

ストン、と包丁が気持ちよくまな板に触れる。
包丁を研いでからは鶏肉を切るときも余計な力が必要なくなった。綺麗に切れるので包丁を使う作業がストレスにならない。

これを切ったら、次にこれを切る。
小さなストレスがあれば、使うたびにストレスを溜め込むことになる。
しかしそこにストレスがなければ、作業は円滑に進む。
完成に向けてプロセスを踏む。楽しいし、気分が良い。

目標を達成すると、ドーパミンが分泌される。
ドーパミンの分泌により、人は幸せな気分を味わうことができるのだそうだ。

料理を一品作る、という小さな目標でも良いのである。
幸せホルモン・ドーパミンが分泌され、ちょっと気分が良くなる。
ちょっと幸せな気分を味わい、また次の作業をする。

掃除、洗濯、買い物、料理、片付け。
普通の生活の中に隠れている小さなストレスを取り除いていくことで、小さな達成感を得やすくしていきたい。

今年の小さな目標である。


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